この夏「バスクチーズアイス」が大ブームの予感! 伝説の店『ガスタ』が手掛けるチーズスイーツ専門店に行ってきた
今回の看板商品はチーズアイス | 食楽web
バスクチーズケーキブームの火付け役として、一大旋風を巻き起こした専門店といえば東京・白金高輪の『GAZTA(ガスタ)』。
ほとんどの人がバスクチーズケーキの存在を知らなかった2018年にオープンするやいなや、連日長蛇の列ができ、1日に1000個以上が飛ぶように売れ続けた伝説の店です。
6月18日『ガスタ』の一軒先にオープン
『ガスタ』の仕掛け人はシェフ・戸谷尚弘さん。あれから3年。いまでも大人気の『ガスタ』のすぐそばに、その戸谷さんが美食の都・バスクの魅力にあふれるチーズスイーツ専門店『CASA DE GAZTA(カーサ デ ガスタ)』をオープンさせた——との噂を聞きつけ、いても立ってもいられず、一目散に取材に行ってきました。
できたてチーズアイスのフレッシュ感に感激!
取材当日は気温30度超えの真夏日。白金高輪駅から3分ほどの『カーサ デ ガスタ』に到着すると、最高のご褒美が待ち受けていました。それこそが、真っ白な器にのった純白のチーズアイス。その名も「GETARIAICE(ゲタリアイス)」。
「GETARIAICE」はテイクアウトなら750円、イートインはお皿で提供され800円
陽光を浴びて、キラキラと乳白色に輝くチーズアイスを専用スプーンでひと口食べると、舌の上でつるんと溶けて、思わず「うわっ」と声が出てしまいました。
圧倒的なみずみずしさ&なめらかさです。そして丸みのある甘味とまろやかな酸味が追随してきます。何より、できたての“生感”がスゴい! 下のイチゴソースの甘酸っぱさとの相性も抜群で、バスクチーズケーキを初めて食べたとき以来の感激です。
「ゲタリアイス」の下には、国産のイチゴのソースが敷いてあります
戸谷シェフによると、「使用しているチーズ、“フロマージュブラン”のフレッシュさを感じてほしいので、作り置きはせずに、常にできたてをご提供します」とのこと。
アイスクリームやジェラートというと、冷凍して作り置きするイメージが強いですが、それを一切しないというのは、並々ならぬこだわりを感じますよね。そこで、さらにこのアイスの美味しさの秘訣を聞いてみることにしました。
フレッシュな「フロマージュブラン」が味の決め手
『エルカノ』は、スペイン・バスク地方で漁業の街として知られる港町・ゲタリアにある人気レストラン
この「ゲタリアイス」は、実はスペイン・バスク地方の港町・ゲタリアにある1964 年創業のレストラン『エルカノ』で長年、愛されているチーズアイスの製法を元に作ったというスイーツ。エルカノは世界中から美食家たちが訪れる、魚介料理が有名なミシュラン星付きレストランです。
「『エルカノ』はカレイの炭火焼きが有名ですが、もう1つの名物がこのチーズアイス。何度も訪れていたんですが、あるとき、店のシェフにこのアイスの美味しさの秘訣を尋ねてみたら、なんと快く厨房に招き入れてくれて、製法を教えてもらえたんです」(戸谷シェフ・以下同)
戸谷シェフはすぐに、この美味しさを日本で紹介したいと思ったそうですが、このチーズアイスには「フロマージュブラン」というチーズが不可欠。しかし、日本中のどこを探しても、現地の味を再現できるフロマージュブランが存在しなかったそうです。
そこで北海道の『美瑛放牧酪農場』に助力を仰ぎ、チーズアイスを再現するための特別なフロマージュブランの開発まで始めたとのこと。とんでもないこだわりですね。
丸の内のブラッスリー『VIRON』の代表・西川氏が経営する「美瑛放牧酪農場」。4種類の牛たちがのびのびと暮らし、そのノンストレスの牛たちから絞った生乳は、隣接する加工プラントで新鮮なうちに乳製品に加工されます
ちなみに、「フロマージュブラン」とは、乳白色のクリーム状のフレッシュタイプのチーズ。チーズ独特のクセや匂いがなく、クリームチーズやマスカルポーネチーズよりもあっさりした味です。
しかし、非常に繊細で、ちょっとした温度の差や菌の配合によって、酸味やコクなどの味わいが大きく変化するため、その微妙な味わいをアイスに落とし込むというのは、かなり大変だったそうです。
美瑛放牧酪農場で作られる、ゲタリアイスのためだけのフロマージュブラン。カップの中に素となるミルクなどを注ぎ、水抜きを何度も繰り返して手作りする
美瑛放牧酪農場に何度も通って試作を繰り返し、ようやくバスク地方のゲタリアのチーズアイスを名乗るにふさわしい最高のフロマージュブランが完成。気づけば、着想から2年の歳月が経っていたそう。というわけで、「ゲタリアイス」がようやく誕生したのです。美味しいのも納得ですね。
アイス以外のこだわりチーズスイーツにも注目!
「カーサ デ フォンデュ」イートイン限定900円
ちなみに『CASA DE GAZTA(カーサ デ ガスタ)』でいただけるのは、チーズアイスだけではありません。チーズを使った新しいスイーツが他にもあります。まずご紹介したいのは、新食感のバスクチーズケーキ「CASA DE FONDU(カーサ デ フォンデュ)」。
“フォンデュ”という名前のとおり、とろける食感が特徴のチーズケーキです。これは『ガスタ』のバスクチーズケーキとはまったく異なる食感と味。かすかにチーズのクセもあって、まさに大人の味わい。シャンパンなどのお酒と一緒に味わいたい逸品です。
さらにもう1つは、特注のカレイのかたちの金型で焼いたマドレーヌ「BASQUELEINE (バスクレーヌ)」です。
「バスクレーヌ」1個380円(テイクアウト&イートイン可能)
「バスクレーヌ」は、ヨーロッパの厳選したチーズを使用したマドレーヌで、しっかりとしたチーズの味わいとかすかな酸味が特徴。外側はカリッ、中はしっとり。後味にまでじんわりと響いてくるチーズとバターのコクがたまりません。
「今後もどんどん新しいチーズスイーツを出していきます」と話す戸谷シェフ。バスクチーズケーキに続き、今回のチーズアイス「ゲタリアイス」も、またもや大ブームを起こしそうな予感がしますが、ともあれ、まずは食べてみて、その類まれなるフレッシュさを体感してみてください。
(撮影・文◎土原亜子)
●SHOP INFO
店名:CASA DE GAZTA(カーサ デ ガスタ)
住:東京都白金1-14-3 1F
TEL:03-3473-7495
営:9:00〜19:00
休:無休
https://valuet.co.jp/maison-b/casadegazta/
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