先進国の子どもの幸福度ランキング、日本は38か国中20位
リセマム2020年9月4日(金)11時15分
レポートカード16「子どもたちに影響する世界:先進国の子どもの幸福度を形作るものは何か(原題/Worlds of Influence: Understanding what shapes child well-being in rich countries)」
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ユニセフ(国連児童基金)・イノチェンティ研究所は2020年9月3日、「レポートカード」シリーズの最新報告書を発表した。レポートカード16では、先進国の子どもの幸福度ランキングを調査。日本の子どもの幸福度の総合順位は38か国中20位であった。
20年続く「レポートカード」シリーズは、各国の比較可能なデータをもとに経済協力開発機構(OECD)または欧州連合(EU)に加盟する国々の子どもの状況をランキングで示したもの。
レポートカード16は「子どもたちに影響する世界:先進国の子どもの幸福度を形作るものは何か(原題/Worlds of Influence: Understanding what shapes child well-being in rich countries)」と題し、新型コロナウイルス感染症発生前のデータを用いて、子どもたちの精神的、身体的な健康と、学力・社会的スキルについてランキング化している。
レポートカードによると、自殺、不満、肥満、低い社会的スキルや学力が、先進国の子どもたちに共通して見られる特徴であるという。子どもの幸福度の総合ランキングは、1位オランダ、2位デンマーク、3位ノルウェーであった。
日本の子どもの幸福度の総合順位は38か国中20位。15歳時点で生活満足度の高い子どもの割合はトルコについで2番目に低く、15歳~19歳の若者の自殺率も平均より高いことから、「精神的幸福度」は37位という結果になった。
5歳~14歳の子どもの死亡率、過体重・肥満である5歳~19歳の子どもと若者の割合はいずれも平均より低く、「身体的健康」は1位。
PISAテストの読解力・数学分野で基礎的習熟度に達している15歳生徒の割合と、「すぐに友達ができる」と答えた15歳の生徒の割合をランキング化した「スキル」は27位だった。ほとんどの国で、少なくとも5人に1人の子どもは「新しい友達を作る」という社会的スキルに自信を持っていないという。「新しい友達を作る」という社会的スキルについて、日本はチリについで2番目に低かった。
イノチェンティ研究所所長のグニラ・オルセン氏は、新型コロナウイルス感染症による影響を踏まえて、「パンデミックによる経済、教育、社会への影響が続く中、一致して取り組まなければ、今の子どもたちの幸福度、その家族や社会への影響はさらに悪化し、破壊的なものになるでしょう」と警鐘を鳴らす。「しかし、今各国政府が、子どもたちの幸福度を守る確固たる行動をとれば、これらのリスクは現実にならずに済むのです」とも述べている。
ユニセフは子どもの幸福度を改善するため、「所得格差と貧困を減らすために確固とした行動をとり、すべての子どもが必要な資源にアクセスできるようにする」「子ども・若者のためのメンタルヘルスのサービスに関する深刻な格差を是正する」「仕事と家庭のバランスを改善し、特に、質が高く柔軟で安価な乳幼児保育へのアクセスを改善するため、子育て支援策を拡充する」「はしかの予防接種率の最近の低下を逆転させることを含め、予防可能な病気から子どもを守るための策を強化する」「子どものいる家庭を支援する新型コロナウイルス感染症関連の政策を改善し、子どもの幸福度を支える予算が緊縮財政措置から守られるようにする」の5つを求めている。
20年続く「レポートカード」シリーズは、各国の比較可能なデータをもとに経済協力開発機構(OECD)または欧州連合(EU)に加盟する国々の子どもの状況をランキングで示したもの。
レポートカード16は「子どもたちに影響する世界:先進国の子どもの幸福度を形作るものは何か(原題/Worlds of Influence: Understanding what shapes child well-being in rich countries)」と題し、新型コロナウイルス感染症発生前のデータを用いて、子どもたちの精神的、身体的な健康と、学力・社会的スキルについてランキング化している。
レポートカードによると、自殺、不満、肥満、低い社会的スキルや学力が、先進国の子どもたちに共通して見られる特徴であるという。子どもの幸福度の総合ランキングは、1位オランダ、2位デンマーク、3位ノルウェーであった。
日本の子どもの幸福度の総合順位は38か国中20位。15歳時点で生活満足度の高い子どもの割合はトルコについで2番目に低く、15歳~19歳の若者の自殺率も平均より高いことから、「精神的幸福度」は37位という結果になった。
5歳~14歳の子どもの死亡率、過体重・肥満である5歳~19歳の子どもと若者の割合はいずれも平均より低く、「身体的健康」は1位。
PISAテストの読解力・数学分野で基礎的習熟度に達している15歳生徒の割合と、「すぐに友達ができる」と答えた15歳の生徒の割合をランキング化した「スキル」は27位だった。ほとんどの国で、少なくとも5人に1人の子どもは「新しい友達を作る」という社会的スキルに自信を持っていないという。「新しい友達を作る」という社会的スキルについて、日本はチリについで2番目に低かった。
イノチェンティ研究所所長のグニラ・オルセン氏は、新型コロナウイルス感染症による影響を踏まえて、「パンデミックによる経済、教育、社会への影響が続く中、一致して取り組まなければ、今の子どもたちの幸福度、その家族や社会への影響はさらに悪化し、破壊的なものになるでしょう」と警鐘を鳴らす。「しかし、今各国政府が、子どもたちの幸福度を守る確固たる行動をとれば、これらのリスクは現実にならずに済むのです」とも述べている。
ユニセフは子どもの幸福度を改善するため、「所得格差と貧困を減らすために確固とした行動をとり、すべての子どもが必要な資源にアクセスできるようにする」「子ども・若者のためのメンタルヘルスのサービスに関する深刻な格差を是正する」「仕事と家庭のバランスを改善し、特に、質が高く柔軟で安価な乳幼児保育へのアクセスを改善するため、子育て支援策を拡充する」「はしかの予防接種率の最近の低下を逆転させることを含め、予防可能な病気から子どもを守るための策を強化する」「子どものいる家庭を支援する新型コロナウイルス感染症関連の政策を改善し、子どもの幸福度を支える予算が緊縮財政措置から守られるようにする」の5つを求めている。
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