バイリンガル女性のブラック体験 「英語ができる私に仕事が回ってくるけれど、残業代はつかない」
キャリコネニュースで実施中のブラック企業アンケートに40代後半女性(サービス・販売・外食)が回答を寄せた。「人気外資系ホテルで勤務時、残業(代が)つけられなかった」として、こう語りだした。(文:okei)
「ひどい部署では先にタイムカードを切ってから残業、ということは普通。一度労基署に連絡されたようですが、その後も変わらずさらに巧妙になって行った。例えば、上司は『一切知らなかった』と主張するなど」
※キャリコネニュースではブラック企業体験談を募集しています。回答はこちらから。https://questant.jp/q/HQI6E1OV
「残業を、してもしなくても責められた」女性はこのホテルの酷い労働環境をこう振り返った。
「私のいた部署は、残業するには上長の許可が必要だったが、それをいいことに、ほぼ全ての残業が見て見ぬ振りをされた。日々の残業が必要かどうかの判断も個人に任されており、してもしなくても責められた」
一方、「特定の社員の残業はすぐ認められていた」という。そのため、次第に「いびつな構造が発生」していったと女性は語る。
「仕事があまりない産休明けの時短社員は喋りながらダラダラ仕事をし、難しい仕事が回ってくるとぎりぎりまで手をつけず、残業がつかないことを理由にやらず。かと思うと、日によっては残業できます!と宣言して残業つけて仕事していたり」
一部の社員だけが自由に残業をコントロールできていたようだ。「まったく同じ仕事をしても、残業が認められる社員とそうでない社員が出ていたり」と、かなりずさんな労務管理の実態がうかがえた。
「その仕事を回してくる社員には残業代が出る」のに……女性の不満はそれだけではない。海外からの観光客を受け入れるホテルなら当然のことだが、「当時、英語でないと出来ない仕事が多く、それがバイリンガルである女性に回ってきた」という。
「それが時間外に発生しても私には残業代出なかったが、その仕事を回してくる社員には残業代が出る」
そのため、その社員は就業時間後に「平気で回して」きたというから理不尽だ。
「私も正義感強くはないが、あまりにひどいため部長に指摘と提案をすると不機嫌になり、怒鳴ったり、全ての責任をなぜかかぶせてこようとするため、会話が先に進まなかった」
女性は結局、将来性のなさを理由に退職したという。その際、「状況を人事に話した」そうだ。
その後、別の環境で当時の部長と再会した女性。当時のことを根に持たれていたようで、「僕は普通の環境だと思ったが君が面白くなかったんでしょ」と言われたという。この発言から、「理解されたことはなかったという理解に至った」そうだ。 「思えば、評価制度もよくわからなかった」と吐露している。
「ある資格をとった際、当初は支援の態度を取られていたが、取った後は『何の意味があるのか』と評価が低かった」
「チェック機関による評価でトップを取っても低い順位の社員のほうが(人事で)評価されていたり」
そのため、「結局は好き嫌いだったのだと理解」と悟ったように結論づけている。最後に、
「それであればまだ納得はできます、この社会はフェアではないので。私はここまで態度には出しませんが、この経験からうまくやろうと思うに至りました」
と思いを綴っている。
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