ロシア軍敗北は演出、クリミア橋爆破は「核兵器使用のため」だった! プーチンの謀略で“欧州経済崩壊&NATO分裂”へ(ジェームズ斉藤)

tocana2022年10月24日(月)20時0分


【連載:某国諜報機関関係者で一切の情報が国家機密扱いのジェームズ斉藤(@JamesSaito33)が斬る! 国際ニュース裏情報】


──今回はクリミア橋爆破事件についてお聞きしたいんですが。


ジェームズ あの事件はガスパイプライン・ノルドストリームの爆破事件と併せて、今後のロシアを考える上でとても重要ですからじっくりお話ししましょう。


 まず、誰が犯人なのかというと、ウクライナは、プーチンによるロシアの自作自演だと言っていますね。一方、ロシアはウクライナのゼレンスキー政権のテロ行為だとみなしていましたが、10月12日になってプーチンがノルドストリームの爆発に米国が関与していると言い出しました。


──誰が犯人なのか、相変わらず混沌としてますね。


ジェームズ こういう事件は基本的にそういうものです。ただし、犯人はわかっています。クリミア橋爆破は明らかにロシアの諜報組織FSB(ロシア連邦保安庁)の自作自演であると思います。なぜ、そう言えるのかというと、この戦争の侵攻からいままでの流れを見ていくとわかります。侵攻の最初からロシアの軍事侵攻は杜撰だと言われていましたよね? 実際、誰が見ても杜撰な作戦がずっと続いていました。多くの人は最初にそれを見て「まさか」と思い、そのあと次第に「ロシア軍って実は大したことないんじゃないか」と見くびるようになっていきましたよね。しかし、それがおかしいのです。ロシアの戦い方は確かに杜撰ですが、あそこまで戦術的に失敗するって本来ありえないんですよ。


──ということはどういうことですか?


ジェームズ 彼らは本当に取りたいものを取ったあとは勝とうとしていない、ということです。そこを考えていくと、すべての杜撰さは「核兵器を使うためにわざとやっている」という結論に達します。軍事作戦上の杜撰さは全て核兵器使用の口実作りのためです。なので、杜撰な作戦でロシアが攻め込まれる場面は絶対に必要だったのです。


──ある程度、自軍が危機に瀕しないと核は使えないからってことですか? 


ジェームズ はい。そして、8月の中頃からはロシア国内でテロがバンバン起こるようになって、それが頂点に達したのがドゥーギンの娘ドゥーギナが自動車爆弾で殺された時ですね。


──ウクライナからのテロによって国内まで攻め込まれていると。


ジェームズ そういう演出です。あのテロに関しても自作自演だと言われていますので。そのあと、ノルドストリーム爆破があって9月に四州を併合します。そしてクリミア橋の爆破があります。


──ロシアはガンガン攻め込まれていますね。


ジェームズ ですよね。これらの報復としてキエフへのミサイル攻撃を始めています。


──我慢に我慢を重ねたがもう堪忍袋の緒が切れたと。


ジェームズ そういう流れになっていますよね。


──でも、ロシアは四州を併合する時に、「我々は停戦交渉の用意がある」と言っていますよ。


ジェームズ いえいえ、それは逆です(苦笑)。四州を併合した時点で完全にロシアとウクライナが停戦に持ち込むことはできなくなったんです。ウクライナ側からすれば、四州がロシアの一部に強制的に併合されてしまったんですよ。そんなタイミングで停戦を申し入れる事はありえません。完全に国に対する反逆行為になりますからね。ですから、ロシアは、ウクライナは停戦交渉などできないと知っていて、「停戦の用意がある」と言っていたんです。このようにロシアの言葉や、やっていることは表から見えているものとは常に逆だと考えたほうがいいんです。まさにマフィア国家と言われる如く、ロシアのやっていることは無理難題を吹っかけ領土を盗むという、地政学レベルのカツアゲです(笑)。


──カツアゲ(苦笑)。確かにそんな感じはしますね。その辺はよくわかりましたが、納得できないのは杜撰な作戦によって自国の兵士が死ぬわけじゃないですか。それはいいんですか?



ジェームズ 問題ありません。これは私のメルマガではすでに解説していますが、ロシアという国は異民族が支配層となって常に土着で多数派の住民であるロシア人を支配してきた歴史があるからです。ロシアの地は古くはモンゴル人が支配者でしたし、リューリック王朝はヴァイキング、ロマノフ王朝もドイツ人です。ソ連になってからはレーニンなどのユダヤ人が君臨してきました。そして、現在のプーチンも隠れユダヤです。


 ですから、ロシアはロシア人が支配したことのない国なのです。というか、大昔のルーシの時代にロシア人貴族が貴族同士の利権争いに明け暮れ永遠に国がまとまらないので、異民族に「頼むからロシアに来てルーシ(ロシア人)を支配してくれ」とお願いしたのが元凶です。ここにプーチンとオリガリヒの関係の原点があります。いつの時代にしても、一般のロシア人は無力で絶望しかないのがロシアという国の現実です。何しろ、時代に関係なく、支配層からするとロシア人の扱いは家畜で、時代と共に農奴やプロレタリアなど、形は変われど、「ロシア人は単なる労働者」というのが永遠の歴史的法則です。ロシアで、ずっと国民が大事にされてこなかった理由はここにあります。実際、21世紀になっても何も変わっていないじゃないですか。


──おっしゃる通りですね。あの国は国民を大事にするという発想がそもそもない感じですね。


ジェームズ ロシアは欧米のようにルネサンスを経験していないので、近代の特徴である法の精神や個人主義を徹底的に否定します。そのような未開で前近代の国に「戦争を止めろ」と言っても全く通じないのは、自明でしょう。


 つまり、ロシアの戦争とはクレムリンの「気分」次第で始まり、しかも自国民を粛清するための戦争になっていきます。対ナポレオン戦でも対ドイツ戦でもそうだったはずです。常に最初はボロボロに負けていますが、最終的には勝ちます、ロシア国民の大きな犠牲を代償に。


──確かに言われてみれば。


ジェームズ それがロシアの戦い方であり、ロシアという国です。ですから、杜撰な作戦で国民が死んでも支配者は平気なのです。むしろ、反乱分子になり得る20代、30代、40代の男性を間引きできるので一石二鳥だと思っているぐらいです。先日のウクライナ戦争への一部動員もプーチンとしては痛くも痒くもありません。


──そんなロシアなのでクリミア橋の爆破を画策した可能性はあると。FSBがやったという明らかな証拠というのはどういうものがあるんですか? ジェームズさんがTwitterにアップしたクリミア橋の橋桁の4枚の画像と関係ありますか? 


ジェームズ あの画像は橋が爆破される直前、クリミア橋の橋桁のところに不思議な気泡が立ち上っていたものです。あれは海中で水中ドローンを爆発させたためだと考えられています。


──ノルドストリームを破壊したものと同じですか?


ジェームズ いえ、ノルドストリームの破壊は水中ドローンは使っていないと関係者から聞いています。それにノルドストリームはFSBというよりもGRU(ロシア連邦軍参謀本部情報総局)の特殊部隊ですね。海軍スペツナズと呼ばれる、アメリカのネイビー・シールズのGRU版みたいな特殊部隊がロシアにもありますので。


──えっ、ノルドストリームの爆破はロシアなんですか? アメリカが水中ドローンを使ってやったといま盛んに言われていますが、違うんですか?



ジェームズ その情報自体がロシアが仕掛けている可能性が高いんですよ。実際、プーチンもアメリカが関与したと言っていますし、ノルドストリームが爆破された日にアメリカのヘリコプターが事件現場に一時停止していたという話もあるんです。


──めちゃくちゃ怪しいじゃないですか!


ジェームズ しかし、それと事件が直接リンクしているかは疑わしいですよ。もし本当にリンクしているんだったらアメリカの直接犯行ではなくてロシアとアメリカ両国の合意があった上での作戦になります。つまり、ロシアが、「『アメリカがやった』というディスインフォメーションに信憑性を加えるならば、アメリカのヘリコプターを事件の直前に事件の場所近くに浮かばせたほうが『なんだ、これは?』となるじゃないか」と提案している可能性があります。そういう演出ですね。しかし、今回、アメリカは関係ありません。


──でも、ノルドストリームの破壊ってアメリカも望んでいたんじゃなかったですか?


ジェームズ アメリカがノルドストリームを妨害しようとしていたことは事実です。これはトランプ政権がノルドストリームに対して制裁をかけたことでもわかります。ただし、ノルドストリームの破壊というのはロシアにもメリットがあるんです。


──自国のパイプラインの破壊がですか?


ジェームズ もちろん、破壊したことによってガス供給が一時減ってしまうというデメリットはありますよ。しかし、それ以上に大きなメリットとしてあるのが、ヨーロッパ経済の破壊です。ロシアからすると欧州をエネルギー危機に追い込んで締め上げることができるのでノルドストリームを破壊してもお釣りがきます。となると、ロシア的発想では「ヨーロッパ経済を崩壊できるなら、パイプラインの一つや二つくらいブッ飛ばしてしまえ」となり、実際にやりました。


──確かにノルドストリームが止まれば、それでなくてもボロボロになってしまったドイツ経済に止めを刺せそうですし、ドイツが潰れれば、ヨーロッパも潰れますね。


ジェームズ あとはバルト3国とポーランドへの圧力ですね。ドイツもそうですけど、特にバルト3国とポーランドに対する圧力は今後激しくなる可能性が高いです。なにしろ、ロシアがノルドストリームの破壊活動をやったということは、ロシアの特殊部隊がバルト3国やポーランドにまで出向いたことを意味します。ということはこれらの国に潜って何かしでかすかもしれないのです。


 それにノルドストリームの破壊は四州併合の前の9月26日です。つまり、ノルドストリームの破壊を受けてから、例の四州併合での演説、「欧米はサタニスト」演説をしているんです。これはどういうことかというと、ノルドストリームの破壊は、プーチンにとっての敵国がウクライナから欧米に変わったことを意味します。ですので、欧米を締め上げるという意味でノルドストリームを破壊するのはかなりメリットがあったはずです。よって、アメリカがやったという情報はディスインフォメーションでしょう。


──アメリカがやったといろんなところで言っているんで、てっきりそう思っていました。



ジェームズ アメリカがやったと思えるような断片的な情報も多かったですからね。騙される人も少なくないんでしょう。しかし、それこそがディスインフォメーションです。


──一つ確認したいんですけど、欧州議会議員のラドスワフ・シコルスキーがノルドストリーム爆破直後に事件現場の画像をTwitterにあげて「Thank you USA」とツイートしたのはどうなんですか? あれもディスインフォメーションですか?


ジェームズ 彼はそのツイートをすぐに消しましたね。ただ、あれはいろんな意味で意味深で理解に苦しむんですね。なぜかというとシコルスキーはポーランドのユダヤ系で昔、ポーランドの国防大臣をやっていたんですよ。妻がアメリカ人でアン・アップルバウムというジャーナリストですけど、アップルバウムというのは典型的なユダヤ系の名前で写真を見ればわかりますが、顔も典型的なユダヤ系の人です。この人はもうアメリカ国内では有数の反プーチンのネオコンの人なので、普通だったらシコルスキーがアメリカに感謝するよというあんな際どいツイートをするはずがないんですよ。


──本人はアメリカがやったと本気で思っていて、本当に感謝したんですかね? 


ジェームズ シコルスキーはポーランド人なのでノルドストリームなんて壊してもらったほうがいいというのは本音でしょうけど。


 それにロシアにはもう一つのパイプラインであるトルコストリームがあります。これがトルコ経由で欧州に行きます。すでに10月15日のニュースでプーチンとトルコのエルドアン大統領が会ってトルコストリームをノルドストリームの代替パイプラインにすると合意しています。


──じゃあ、トルコも抱き込んで欧州を揺さぶろうという魂胆ですか?


ジェームズ これはどういうことかというとトルコを無理やりロシア側に引き込んで、EUではなくてNATOの内部分裂を図っているということです。


──あの手この手で、凄いですね。


ジェームズ こういうのを見ていけば、ロシアがウクライナ戦争で勝てないというのはお笑い草だというのがわかってくるでしょ。勝てないのではなく、わざと敗北を演出しているということです。言い換えれば、敗北を演出できるほど余裕があるということです。実際にまだ特別軍事作戦は正式には終わっておらず、つまり本気で戦争をしていないということです。ノルドストリームの件にしても、いまやアメリカのせいにされていますからね。ロシアの工作はかなり巧妙です。実際、プーチン自身が工作員上がりなので、彼の仕掛ける戦争も工作のようなものになります。


──確かに変な戦争ですよね。ロシアは攻めたり、後退したりを繰り返し、ゼレンスキーは各国の政府に戦費を寄付しろと言って回る。ウクライナの国民も残って経済活動を普通にしている人も結構いると。



ジェームズ しかも、戦闘行為よりもテロのほうが目立つ。こんなおかしな戦争を私はほかに知りませんよ。イランやアフガンでの戦いは本当に戦場でしたよ。しかし、ウクライナで起こっていることはなにか中途半端なんですよ。


 であるのに、日本の某ロシア軍専門家や元自衛隊幹部の方々は真面目に「もはやロシア軍は終わった」と議論しています。しかし、プーチンのロシアに関しては軍事の視点自体が着眼点としては間違っています。指導者が工作員上がりであれば、こちらも諜報の観点で分析しなければなりません。


──言われてみると情報戦ですよね、ウクライナ戦争って最初から。


ジェームズ その観点がとても大事になってきます。


 そして、その観点でノルドストリーム爆破事件を見ると、アメリカがやったというのはありえないんです。そもそもの話なのですが、アメリカが本当に関与していたという証拠が出たらどうなると思いますか? 米露の直接戦争になってしまいかねない話なんですよ。多くの人たちがネイビー・シールズを投入したとか言っていますが、そんなことをするわけがないんですよ。


 基本的に皆さんがわかっていないのは、特殊作戦の場合、最初に考えておかなければいけないこととして「見つかった時にどうするか?」なのです。それを考えるとノルドストリームに米国がかかわる可能性は極めて低いです。リスクがデカ過ぎるんです。


 しかし、その一方で、ロシアの場合は陰謀に関わって、それがもしも発覚しても「ロシアだから仕方ないか」となるんです(苦笑)。


──「ロシアだからしょうがないか」で終わるんですか!? 


ジェームズ 終わるんです。世界の世論がロシアだから仕方ないかとなってしまうんです(苦笑)。実際、ウクライナ戦争だって侵攻しないとずっと言われてて、侵攻した瞬間「やっぱりロシアだ」となったはずですよ。


──なりましたね。当たり前に受け入れてしまいました(笑)。


ジェームズ ある意味、それがロシアの強みになっているんです。だから、ウクライナ戦争も世界が非難していますが、やはり「ロシアだから仕方がない」という諦めモードでダラダラと続いているんです。


 しかし、これをアメリカがやってしまうとダメなんです。アメリカが逆に悪者になってしまいます。ですから、いまのアメリカの戦略はとても単純です。それは徹底して戦争に関与しない、ということです。世界各地で放置プレイをしているのはそのためです。そうするとどういうことが行われるかというと現地の人が戦わないといけなくなるんです。


 よって、ウクライナも放置プレイで米軍がいないんです。何がウクライナに渡っているのかというと武器であってアメリカ軍は行っていない。ウクライナの軍事顧問にCIAが紛れ込んでいる可能性はありますけど、それは戦場じゃないですからね。ウクライナの大統領府などに紛れ込んでいるのは世界もわかっているのであまり驚きがない。しかし、ノルドストリームの破壊にアメリカが関わっていたという決定的な証拠が出たらこれはもうアウトです。それを防ぐためにも基本は放置プレイです。リスクが大き過ぎるので。同じ悪さをしてもあまりお咎めを受けないロシアと戦うのはそういう意味でも難しいのです。


──ある意味、最強の国家ですね、ロシアは。そのロシアがクリミア橋もやったんですね。で、さっきの話に戻りますが、あの画像はどういう意味なんですか? 爆発した時の泡ってことですか?



ジェームズ クリミア橋の爆破は公では橋を通行していたトラックが爆発したことになっています。しかし、その画像を見れば明らかで海の中で何かが爆発したことがわかります。潜水型のドローンが橋桁に自爆したもので、その爆破の瞬間を捕らえたものです。つまり、これは完全に工作で、犯人はFSBだと私は見ています。


──GRUではなくて、なぜFSBなのでしょうか? 


ジェームズ ロシア国内とウクライナにおけるこういう特殊作戦というのは基本的にFSBが担当ですから。ノルドストリームの場合は完全に海外になってしまうのでGRUです。海軍スペツナズ部隊が潜水艦から海中に出てパイプラインに爆弾を設置したと言われています。ですから、やり方もまったく違ってくるんで、クリミア橋のほうはFSBの仕業でしょう。


──でも、なぜ、FSBはそんなことをしたんですか?


後編へ続く(25日20時配信予定)


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某シークレットセミナー教官。某国諜報機関関係者で、一切の情報が国家機密扱い。国際ニュース裏情報の専門家。ツイッターはこちら


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