社会人がコミュニケーションを取るのが苦手な相手1位「上司」 理由は「本音を言えない」「尊敬できないから」
JTBコミュニケーションデザインは12月26日、「コミュニケーション総合調査」の結果を発表した。大学生、会社員、リタイア層の男女と、専業主婦、パート・アルバイトで働く有職主婦の、合わせて2060人から回答を得た。
コミュニケーションを取るのが苦手な相手を聞くと、会社員の47%は「上司」を挙げた。2位も「お客様・取引先」(23%)と、仕事関連で気をつかう相手が上位に入っている。また、「苦手な相手はいない」と答えた会社員は35%と低く、会社員の4分の3以上に苦手なコミュニケーション相手がいると分かった。
理由としては「相手の言っていることが分からない」も上位に入る
上司とのコミュニケーションが苦手と答えた会社員243人に憂鬱だと思った理由を聞くと、最も多かったのは「気をつかうから」(45.7%)だった。2位は「本音を言えないから」(35.8%)、3位は「相手を尊敬できないから」(34.6%)で、このほか「相手の言っていることが分からない」が5位、「その場全体の雰囲気が悪い・暗いから」が7位に入っていた。
反対に、コミュニケーションが楽しい相手1位は「同僚」(45.2%)で、その理由は「気をつかわなくていいから」(30%)、「その場・集まりの雰囲気がいいから」(29.6%)などだった。
ちなみに、大学生は「先生・教授」、主婦は「義父母」、リタイア層は「ご近所・近隣の地域の人」を苦手な相手に上げていて、その理由1位はどれも「気をつかうから」と、会社員と同じ結果だった。
調査を実施したJTBコミュニケーションデザインはリリースで、「パワーを持つ相手とのコミュニケーションは憂鬱」に感じるのではないかと分析している。
「『先生・教授』『上司』は成績評価や人事評価等の何らかの権力を持った存在であり、『義父母』も夫や妻を通じた影響力を持つ存在です。そうしたパワーに対して気を使うことになるのでしょう。リタイア層は、憂うつな相手は特にいないという人が6割以上を占めており、こうした権力の影響を逃れた段階にいることがわかります」
また、誰でも自身が憂うつなコミュニケーション相手になる可能性を持っているとも指摘。今現在、上司や義父母などの立場にいる人はもちろん、そうでない人も、笑顔を心がけたり、相手が緊張しないよう本題以外も話すなどの工夫が大事という見方を示していた。
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