冬に憎いパチパチ! 静電気が発生しやすい“NGコーディネート”って?

2024年2月16日(金)5時46分 ウェザーニュース

2024/02/16 06:01 ウェザーニュース

暖かい日も増えてきましたが、まだ湿度が低く乾燥する時期はしばらく続きそうです。
ウェザーニュースで「今年に入ってから静電気を感じましたか?」というアンケート調査を実施したところ、「頻繁に感じる」が24%、「たまに感じる」が46%という結果でした。

特に重ね着をしたときなど、バチっと痛みを感じるほどの静電気が起きることがあります。実は、服のコーディネートによって、静電気の発生の仕方が変わるといいます。

静電気が起きるコーディネート!?

ますます寒さが厳しくなるなか、服のコーディネートはどんなことをポイントにしているでしょうか。“暖かさ”はもちろんとして、おしゃれ、動きやすさなど、人によって様々です。
「今の時季は“静電気”という要素を取り入れてみては」と提案するのは、ライオン株式会社お洗濯マイスターの大貫和泉さんです。
服のコーディネートによって、不快なパチパチが起きやすくなっているということでしょうか。
「その可能性があります。例えば、『ポリエステルのシャツにウールのアウター』と『ポリエステルのコートに綿シャツ』、『ポリエステルのスカートにナイロンストッキング』では、静電気の発生しやすさに違いがあります」(大貫さん)
どれも冬によくあるコーディネートです。
「冬に静電気が起きる仕組みを理解すれば、どれがNGか分かり、上手にコーディネートすることができます。逆に発生しそうでもOKなコーディネートもあるんですよ」(大貫さん)

冬に静電気が起きやすい理由とは

そもそもなぜ、静電気は発生するのでしょうか?
「身の回りにある物質はプラスとマイナスの電気をもっていますが、通常はバランスが保たれて安定した状態にあります。ところが、衣類と衣類がこすれ合わさるとき摩擦で電気が移動し、一方がプラス、もう一方がマイナスの電気を帯びることがあるのです。
冬は重ね着することが多いため、衣類に静電気が溜まりやすくなります。これが何かの拍子に放電されるのがパチパチという現象です」(大貫さん)
ドアノブなど電気を通しやすい物質に触れたときに起きやすく、とても不快です。
「冬に静電気が生じやすいのは、空気が乾燥していることにもあります。静電気は水分(湿気)を通して逃げる性質があるので、湿度が高いときは服に溜まらず、パチパチ現象が起きにくいのです」(大貫さん)

“プラス”の素材と“マイナス”の素材!?

服のコーディネートで静電気の発生しやすさが変わるというのは、どういうことでしょうか。
「衣類は様々な素材によってできていますが、実は素材によってプラスの電気を帯びやすいものと、マイナスの電気を帯びやすいものがあるのです。そして、同じ性質の電気を帯びやすい素材なら、こすれ合っても静電気は発生しにくいのです。
例えば、ポリエステルとナイロンの場合、ポリエステルはマイナスの電気、ナイロンはプラスの電気を帯びやすい性質なので、静電気が発生しやすい組み合わせです。
帯電しやすいイメージのあるナイロンでも、ナイロン同士やナイロンとウールなら比較的静電気は発生しにくいのです。また、帯電しにくい素材の綿や麻はこすれあっても静電気は発生しません」(大貫さん)
冒頭で紹介した『ポリエステルのスカートにナイロンストッキング』と『ポリエステルのシャツにウールのアウター』は静電気に用心しなければならないNGコーディネート、『ポリエステルのコートに綿シャツ』は静電気の発生を抑えられるコーディネートということですね。
「静電気が発生しそうでOKなコーディネイトとしては、『ウールのワンピースにウールのマフラー』などがあります。
おしゃれや防寒などでナイロンやウールを選びたいときは、電気を帯びにくい綿を取り入れると、静電気が発生しにくくなります。
どうしてもNGの組み合わせになるときは、静電気の発生を防ぐ衣類スプレーなどを使用するのも1つの方法です。衣類スプレーは静電気によるスカートのまつわりつきなども防止できます」(大貫さん)
これからも冬の寒さと乾燥が続きそうですが、コーディネートなど工夫することで少しでも快適に過ごせるようにしていきましょう。

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