細い月に明るい金星が接近　このあと沖縄や九州の一部では「金星食」に

2023/03/24 19:19 ウェザーニュース

北日本や東海の一部では、日が暮れた後の西の空に細い月と金星がすぐ近くで輝く様子が見られました。山形市で撮影された写真では、月が直接太陽に照らされていない側の部分“地球照”もうっすらと写っているのがわかります。
月と金星は夜の早い時間には沈んでしまいますので、見られるチャンスは2時間ほどとなりそうです。
▼24日(金)の沈む時刻（東京）
　月 20:46、金星 20:48
さらに、このあと沖縄や九州の一部地域では、地球からみて金星が月に隠れる「金星食」が起こります。ただ、雲が多く金星食の様子をしっかりと見るのは難しくなりそうです。

沖縄や九州の一部地域では「金星食」も

九州南部で金星食が見らえるエリア

金星と月がかなり近づき、沖縄や奄美・九州の一部地域では金星が月の向こう側に隠れてしまいます。「金星食」という現象で、地球—月—金星の位置が直線状にならぶときに起こります。
今回は月の暗い輪郭に金星が隠れていく様子が見られます。
ただ、今回の金星食は月と金星が沈む直前の、空の非常に低い位置で起こるため、西の方角が水平線まで見渡せる場所でしか観測は難しくなりそうです。

金星食の見え方と時刻（長崎と那覇）

金星食が見られる場所でも、金星がすっぽり月に隠れるところもあれば、金星の一部のみが月に隠れるところもあります。また、多くの地域では金星が月から出現する前に、月は地平線に沈みます。
＜金星食の時刻（高度）＞
■全行程が見られる地域
【五島】潜入開始：21時13分（2.3度）
　　　　出現終了：21時25分（0.3度）
■金星の一部のみ月に隠される地域
【長崎】潜入開始：21時18分（0.7度）
　　　　出現終了：21時19分（0.5度）
■潜入の途中で月が沈む地域
【天草】潜入開始：21時14分（1.1度）
【八千】潜入開始：21時16分（0.4度）
■潜入終了まで見られる地域（出現前に月没）
【宮崎】潜入開始：21時12分（0.4度）
【鹿児島】潜入開始：21時9分（1.4度）
【那覇】潜入開始：20時56分（4.8度）

写真：ウェザーリポート（ウェザーニュースアプリからの投稿）

参考資料など

国立天文台「ほしぞら情報」https://www.nao.ac.jp/astro/sky/