衣替えで知っておきたい! 防虫剤の効果を最大化するポイントは?

2021年4月3日(土)6時2分 ウェザーニュース

2021/04/03 06:02 ウェザーニュース

各地で例年より早く桜が満開を迎え、いよいよ本格的な春の訪れです。家庭での春の恒例行事といえば衣替えですが、最近は気温が高い日も続いたので、既に始めている人も多いのではないでしょうか。
ウェザーニュースが3月28〜29日に実施した、「もう冬服をしまいましたか?」というアンケート調査では、全体で「全部しまった」が2%、「一部しまった」が36%という結果で、大半の方がまだ「しまってない」(62%)ということが分かりました。

衣替えで春にふさわしい服を整えるのと同時に必要なのが、冬服の適切な収納です。とくに大切なのが春の訪れとともに活動を活発化させる衣類害虫対策、防虫剤の適切な使用になります。
防虫剤の効果を最大限に発揮するための置き場所や使用方法について、各種の防虫剤などを製造・販売している日用品メーカー・エステーにお話を伺いました。

タイプによって置き方に注意

「一般的に防虫剤は、衣類を入れたタンスや衣装ケースなど密閉性の高い容器の空間内に対して防虫効果を発揮します。防虫剤の成分は空気より重いので、上から下に広がります。タイプによって適切な置き方をすることで効果はさらにアップします。
『引き出し・衣装ケース用』は衣類の上に置くのがベストです。『吊り下げるタイプ』は、1つのときはパイプの真ん中に、複数のときは等間隔にかけると効果的です。
防虫効果を最大限にするなら、衣類の詰め込み過ぎは禁物です。ぎゅうぎゅう詰めの中では、防虫成分は行き渡りにくく、効果も半減してしまいます。衣類の収納は、収納ケースの8分目くらいまでに抑えましょう。
また、防虫剤はスペースに対して均等に置くようにしてください。端に寄せたり1カ所にまとめたりすると、成分がうまく行き渡らない可能性があります」(エステー)
最近はウォークインクローゼットなど、密閉性の低い大型スペースやパイプハンガーを使用してオープン空間で衣類を保管している人も増えています。
「オープン空間では、防虫成分が空気中に蒸散する『揮発性』と呼ばれるタイプよりも、カバータイプやシートタイプの揮発性でない成分を使用している防虫剤がおすすめです。効力が持続して、エサを探して近づく害虫から衣類を守ります」(エステー)

適正な使用量は収納スペースの大きさで決まる

防虫剤の使用量で注意する点はありますか。
「防虫剤は密閉された空間の中に防虫成分を行き渡らせることで、本来の効果を発揮します。ですから適正な使用量は、衣類の量ではなく収納スペースの大きさで決まります。同じクローゼットなら、1着しか衣類を入れていなくても、20着入れていても、同じ量の防虫剤を使わなければなりません。
エステーの調査では、84%のご家庭で防虫剤の量を間違えて使用していることがわかりました。しかも、全体の70%以上は適正より少ない量で使用していました。防虫剤が適正量より少ないと、効果を十分に発揮できない可能性があります。製品パッケージに記載されている『使用量』を必ず守って、適正量を使用してください」(エステー)

春の衣替えは換気と除湿剤などで湿気対策も

春の衣替えの際に、とくに気を付ける点はありますか。
「湿気対策です。まず衣類などを収納する前に、ケースやクローゼット内を充分に乾燥させておくことが大切です。これを怠ると、せっかく乾燥させた衣類などを湿気の中に収納することになってしまいます。
衣替えはよく晴れた日に行い、収納後も普段から週に何度かクローゼットの扉を開けて、換気をしましょう。忙しい毎日で“つい換気を忘れてしまう”という方には、除湿剤の使用がおすすめです。クローゼットの中でも、特に湿気だまりができやすい角場などの閉鎖的な部分に置くと効果的です」(エステー)
防虫剤の適切な使用法で効果を最大限に引き出し、除湿も心がけて、次の時季の衣替えも快適なものにしましょう。

参考資料など

エステー株式会社「季節のくらし」(https://products.st-c.co.jp/plus/season/)

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