台風8号 東北太平洋側は今夜から激しい雨 明日明け方に上陸見込み

2021年7月27日(火)15時55分 ウェザーニュース

2021/07/27 15:58 ウェザーニュース

7月27日(火)15時現在、台風8号(ニパルタック)は千葉県銚子市の東の海上を北北西に進んでいます。風速15m/s以上の強風域は直径が890kmと非常に広く、東北南部と関東の全域、東北北部、北陸、東海の一部などがその中に入っています。
この後は少し速度を上げながら北よりに進み、明日28日(水)の明け方から早朝に東北地方の太平洋側に上陸する見込みです。
台風の進路に近い東北の太平洋沿岸は今夜以降、大雨となるおそれがあります。また、台風の中心から離れた所でも雨や風が強まる場合があるため、進路だけにとらわれず、雨雲レーダーなどで最新の状況を確認してください。
▼台風8号 7月27日(火)15時
 存在地域   銚子市の東約140km
 大きさ階級  //
 強さ階級   //
 移動     北北西 15 km/h
 中心気圧   990 hPa
 最大風速   20 m/s (中心付近)
 最大瞬間風速 30 m/s

局地的には200mm前後の大雨のおそれ

28日(水)夕方までの24時間予想積算雨量

台風が近づく今夜以降は特に東北の太平洋側で雨が強まる見込みです。非常に湿った空気が東から吹き込むため、特に山の東側に開けた斜面では雨雲が発達しやすく、総雨量は多い所で100〜150mm、局地的には200mm前後に達するおそれがあります。
これらの地域は西日本などの多雨地域と比べると、川の許容流量や地盤の強化状況などが違うため、少ない雨量で土砂災害や洪水などの被害が発生してもおかしくありません。
雨のピークが夜間帯になります。増水した川や水路等に近づくと危険ですので、様子を見に行ったりしないでください。また、冠水した道路等では側溝などとの境目がわかりづらくなり、車や人が転落して流されるおそれがありますので、荒天の最中はむやみな外出はおやめください。

風も強まり、交通機関に影響も

台風8号はこのあとも顕著に発達することなく、暴風域を伴わずに接近してくる予想です。
暴風により大規模な停電などの被害が発生する可能性は低いとみられますが、倒木などによる局地的な停電が発生するおそれがあります。また、東北地方ではJRがすでに一部の運転取りやめを発表するなど、交通機関に影響が出ています。移動の予定がある方は、最新情報をホームページなどで確認して、予定の変更を検討することもおすすめします。
強い風が吹いている間は、飛来物などに十分注意してください。

宮城県に上陸すれば統計史上初

台風といえば日本付近では西から東に進むことが多いイメージですが、台風8号は東日本に東側から接近してくる予想です。北上を阻む太平洋高気圧の存在と、寒気のかたまり「寒冷渦」による風の流れが影響しています。
本州付近に東から接近してくる台風は多くなく、近年では、岩手県に統計史上初めて上陸した2016年の台風10号や、三重県に上陸して西日本を東から西に縦断した2018年の台風12号などがあります。
もし、台風8号が宮城県か福島県に上陸した場合、統計記録が残る1951年以降では初めてのこととなります。

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風8号の名前「ニパルタック(Nepartak)」はミクロネシアが提案した名称で、有名な戦士の名前からとられています。

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