本格的な乾燥シーズン前に試そう 発酵食品の美肌効果をアップさせる食べ方

2022年11月14日(月)5時0分 ウェザーニュース

2022/11/14 04:57 ウェザーニュース

食欲の秋に試してみたいのが、美肌にもなる腸活です。お腹からきれいになる理由、効果的な食べ方など、大腸肛門の専門医、草間香(草間かほるクリニック)院長に教えていただきましょう。

美肌に腸内環境が大事

秋から冬にかけて、肌の調子の悪さにひそかに悩む人が多いようです。草間先生は、「不調の改善には、お腹のなかから」と訴えます。”肌”なのに、なぜ”お腹”なのでしょうか。
「便秘から肌荒れになることが一例ですが、腸と肌には密接な関係があります。秋の気温や湿度の変化は体にとって思っている以上にストレスとなり、デリケートな腸にも影響しています。腸内環境が乱れ、肌の不調として現れることが多いのです」(草間先生)
腸内環境の乱れ、とはどういうことなのでしょうか。
「腸の中には100兆個以上もの細菌が棲んでいるとされています。その種類は数百種類以上ですが、大きく分けて善玉菌と悪玉菌、どちらにも傾く日和見菌になります。
これらがバランスを保って活動することで、腸のバリア機能を高めるなど、免疫や栄養代謝に役立っています。ところが悪玉菌が増えると、腸内環境のバランスが崩れ、有害物質が血中に放出され体に悪影響を及ぼしてしまうのです」(草間先生)

悪影響の一つが肌への影響です。晩秋に向け、気温が低くなり乾燥してくると、肌がますます荒れやすくなります。
「肌は、体をウイルスや病原菌、異物の刺激から守ったり、水分を保つ役割を担っています。肌荒れで肌のターンオーバーが乱れれば、刺激や乾燥に弱くなってしまいます。今から腸のケアをして、肌を健やかに整えておきたいですね」(草間先生)

腸内環境を整える食事とは!?

腸活として、手軽に取り入れられるのが発酵食品です。
「腸内の細菌のバランスは、食べたものの影響も受けます。発酵食品に含まれる乳酸菌やビフィズス菌は『プロバイオティクス』と呼ばれ、腸内の善玉菌を増やすのに役立ちます」(草間先生)
プロバイオティクスの健康効果は最近注目されていますが、嬉しいのはごく一般的な食品から摂れることです。
「プロバイオティクスは、ヨーグルト・乳酸菌飲料・納豆・漬物などの発酵食品に豊富に含まれています。いつもの食事に少し取り入れることで、お腹のなかから体を整えていくことができます」(草間先生)

効果をUPする食べ方

せっかく発酵食品を食べるなら、よりパワーをいかせる食べ方があるといいます。
「1つめは、食物繊維と一緒に食べること。食物繊維とは、食物のなかで人の消化酵素では消化できないものですが、善玉菌のエサとなったり便通をよくするなど、腸内環境の改善に役立つことがわかってきています」(草間先生)
食物繊維は、ゴボウやキャベツ・ハクサイなどの野菜類以外にも、キノコ類やイモ類、海藻類などに多いので、発酵食品にこれらを合わせて食べると効果的だといいます。

腸のゴールデンタイムを狙う

もう1つは、プロバイオティクスを腸のゴールデンタイムに合わせて摂るようにすることです。
「腸のゴールデンタイムとは、腸が活発になる時間帯のことですが、1日に2回あります。
まずは、朝食後。朝食を食べると胃から大腸に刺激が伝わり、活発になるのです。
次は起床から15〜19時間後で、収縮運動によって胃腸内を掃除するホルモンが出る睡眠中です。例えば朝7時に起床する人なら、夜の22時から午前2時までになります。この場合は、その時間帯に向けて事前にヨーグルトを摂るなどして、腸内の環境を整えておくことが大切です」(草間先生)
今年は寒冬が予想され、これから空気の冷えも乾燥も厳しくなりそうです。肌の調子を崩す前に、発酵食品でお腹のなかからしっかり整えてみましょう。

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