皇后さまが61歳の誕生日…被災の能登に「思い出の詰まった地、心が締め付けられる」
2024年12月9日(月)0時0分 読売新聞
皇后雅子さまは9日、61歳の誕生日を迎え、宮内庁を通じ、文書で感想を公表された。冒頭で元日の能登半島地震に触れ、学生時代に現地を友人と旅行したと振り返り「思い出の詰まった地で、多くの人が大きな試練に直面していることに、心が締め付けられる思いがしました」とつづられた。
今年は3月と4月に被災者らを見舞うため、天皇陛下とともに深刻な被害が出た輪島市など、奥能登4市町に足を運ばれた。現地で復興の歩みが進む中、9月下旬には記録的大雨による被害が発生。被災者が追い打ちをかけられた状況に、皇后さまは「心が痛みます」と心境を明かされた。
来年1月は阪神大震災から30年の節目に当たることにも触れられた。被害の大きさを改めて思い起こし、犠牲者を追悼するとともに「被災された方々への支援や、今後の防災・減災について考え、備えていくことが大切」と記された。
今夏には、陛下とともに英国を国賓訪問された。チャールズ国王夫妻から「温かいもてなし」を受けたと回顧。結婚前の外務省時代に学んだオックスフォード大を34年ぶりに訪れたことも「特別な機会になり、感慨深い」と振り返られた。
亡くなられた三笠宮妃百合子さまに対しては、「寂しく思っております」と哀悼の意を表し、婚約内定後に三笠宮邸にあいさつに訪れた際、三笠宮ご夫妻から温かく迎えてもらったことを懐かしく思い出された。
長女愛子さまは今春から日本赤十字社で勤務を始められた。皇后さまは「社会人として経験を積みながら、皇族の務めを果たすべく努めてほしい」とエールを送られた。最後に「国民の幸せを祈りながら、できる限りの務めを果たしていくよう努力したい」と結ばれた。
一方、宮内庁の医師団は皇后さまの体調に関する見解を文書で公表した。昨年までと同じ見解で「