ITの力で「二割司法」を解決へ導く!法律相談をより手軽にする機能を開発した担当者へインタビュー ~「ベンナビ」の面談予約カレンダー機能が実装されるまで~

2024年1月29日(月)12時0分 PR TIMES STORY

2024年1月15日、アシロがリリースした「ベンナビ」の面談予約カレンダー機能は、Web上でスムーズに弁護士との面談を予約できるという機能です。

これまでは、電話やメールなどで面談日程の調整を行っていましたが、予約までの手間を大きく省くことができる本機能により、弁護士へ相談するため面談の日時を決めることにハードルを感じていた方でも、スムーズに司法アクセスが可能となりました。

サロンやレストランを予約するような操作感で弁護士への面談予約が可能な本機能は、どのような背景から導入に至ったのでしょうか。

プロジェクトを主導したリーガルメディア事業部 広告グループ マネージャーの松井 敬祐さんと、開発を担当したエンジニアグループの遠藤 悠希さんにお話を伺いたいと思います。

Q,本機能を開発したきっかけを教えてください

遠藤:最初に話題として上がったのは、2023年5月ごろでした。

「ベンナビ」のマーケティングを担当する部署から、「弁護士へのお問合せはあるものの、相談者とのスケジュールがマッチせずに面談につながっていないケースがある」というお話をいただいたことがきっかけです。

松井:そこで、広告運用を担っている私から「弁護士のスケジュールを可視化できればお問い合わせを面談につなげるハードルが低くなるのではないか」と提案しました。

相談者の空いている時間と、弁護士のスケジュールを、スピード感をもって柔軟に調整できれば、双方ともに役に立つのではないかと思い、今回のような機能の実装を検討するに至ります。

Q,開発にあたってはまずは何からはじめましたか?

遠藤:大まかな概要は、すでに確定していたので、私は、実装するためにどんな画面が必要で、ユーザーにどのように操作してもらう必要があるかなどのイメージを練るところからジョインしました。

すぐにコーディングに入ってしまうと、修正が発生した際に工数を要するので、初期段階で決まっていた概要からデザインや構想を描きつつ、ベンナビの運営担当者と一緒にUI/UXを煮詰めていました。

松井:現在、私は広告運用を担当していますが、以前は営業グループでマネージャーを務めていたことがあるため、どういった状況なら弁護士の予定は空いているといえるか、どういった状況だと電話での予約が必須かなど、本機能の概要を決めるにあたって経験を活かせたと思います。

遠藤:私たちエンジニアグループは、普段は顧客と直接関わる機会はないのですが、弁護士を必要としているユーザー向けの施策を行うにあたって、弁護士目線という部分で非常に助けられました。部署間でうまく連携できた良い取組みだったと思っています。

Q,「面談予約カレンダー」はどんな仕組みなのでしょうか?

松井:前述の通り、レストランやヘアサロンの予約機能と似ています。

相談者が面談予約カレンダーページ上で、弁護士のカレンダーを確認。空いている日付・時間帯を選択していただいた後に、電話や対面、オンラインなど好きな方法で、弁護士への面談リクエストをお送りいただけます。

リクエストが届いた弁護士は、内容を見て自分自身のスケジュールを再確認し、予約受付をすると予約が成立される仕組みです。

カレンダー機能としてGoogleと連携しているので、弁護士のGoogleカレンダーに自動的に面談のスケジュールが登録されます。

遠藤:弁護士の持っているGoogleアカウント上のカレンダー情報をアシロのサーバーに連携してもらうことで、1時間に1回スケジュールを確認して、最新の予定を面談予約カレンダーページ上に反映しています。

シンプルに予定が空いていれば「◯」と表示され、予約が可能です。

また、現時刻から直近の6時間以内と営業時間外は「△」、Googleカレンダー上に予定があれば「✕」と表示され、ネット上からの予約リクエストを受け付けないシステムです。

△ 弁護士面談予約画面の一例

Q,開発陣が思う本機能の最大の魅力はなんですか?

松井:しっかりと時間を確保して弁護士に相談したいという方にとっては、非常に便利な機能ではないでしょうか。

弁護士とのスケジュール調整をせずに、面談の予約ができれば、司法アクセスへのハードルを下げることができます。

日本では「二割司法」と言われている状況があり、法律トラブルに遭った人の2割しか満足な司法サービスを受けられておらず、残りの8割は法的な支援を受けられずに泣き寝入りをしている現状があります。

日本が抱える「二割司法」という課題を解決するためのアプローチのひとつであると考えています。

遠藤:エンジニア目線では、特別な操作をせずとも、スケジューリングが可能という点が魅力的といえます。

ただしこれは我々が思う魅力ですので、これからお客様やユーザーの意見を吸い上げて、さらなる改善をしていきたいです。

Q,開発にあたって苦労したポイントはありますか?

遠藤:実はプロジェクトのスタート時は別の方が担当されており、引継ぎ期間に少しだけ手間取った時期があります。

しかし、設計にあたってはサイトの運営を担う方々がエンジニアを信頼してくださり、エンジニア内で相談して進めていくこともありました。

一番苦労したポイントは、カレンダー機能と連携するためにGoogleから承認をとる過程です。1ヶ月程度を想定していたのですが、最終的には2ヶ月強ほど時間を要した記憶があります。

弊社はスピード感をもって施策を展開し、顧客が求めるものをタイムリーに展開することを意識しているので、この点でもどかしさを感じることはありました。

松井:申請にあたってGoogleから内容のフィードバックをいただくのですが、フィードバックが抽象的だったり、英語でコミュニケーションをとらなければいけなかったりする点でも苦労しました。

またこの機能は、クライアントである弁護士がGoogleカレンダーでスケジュール管理をする前提で成り立つため、導入にあたって連携いただくクライアントへのお声がけにもハードルがありました。

十分に検証やテストは行ったものの初の試みとなる機能のローンチとなる点においては、まさにご協力いただくという形でお声がけをしているため、クライアント集めにも1ヶ月弱の時間を要した背景があります。

社内のメンバーだけでなく、ベンナビをご利用いただく弁護士の方にもたくさんご協力頂き作り上げたサービスだと思っています。

Q,ユーザーにはどのように利用してほしいですか?

遠藤:「気軽に」というと語弊があるかもしれませんが、かつて実際にベンナビ交通事故で弁護士に相談・依頼した身としては、電話やメールでスケジュール調整をしなければいけない手間が省ける点が魅力的に感じるので、あまり緊張せずに、お気軽に弁護士へ相談いただきたいです。

松井:弁護士への依頼にあたっては、「①問い合わせ」「②相談内容を伝える」「③スケジュールを調整」「④実際に面談する」「⑤依頼(委任契約)」といった流れが一般的です。

本機能を活用していただくことにより、①〜③の工程をスキップできるので、弁護士へのアクセスにおけるハードルが下がるのではないでしょうか。

Q,今後の展望があれば教えてください

松井:まだローンチして数日ではありますが、早速予約リクエストが発生しており、実際に弁護士との面談予約が確定しているようです。

面談後には弁護士からフィードバックをしていただき、きちんと機能しているかどうかを含め、改善を施していきたいと考えています。

現段階では本機能を活用してくださっている弁護士は限られておりますが、今後普及させていくことで、より質の高い弁護士と相談者のマッチングを創出したいです。

遠藤:エンジニアとしては、まだ完成形だとは考えておらず、松井さんがおっしゃるようにフィードバックを受けて、機能として練度をあげていきたいと思います。

また現在はベンナビ離婚にしか実装していない機能でもあるので、質を上げていき、ベンナビ交通事故やベンナビ相続といった他メディアでの展開も進めていきたいです。

■株式会社アシロ 概要

・代表者 : 代表取締役 中山 博登

・所在地 : 東京都新宿区西新宿6丁目3番1号 新宿アイランドウイング4F

・資本金 : 608百万円(2023年10月末現在)

・設立 : 2016年4月

・従業員数: 81名(2023年10月末時点)

・事業内容:

—インターネット上で法律情報や弁護士情報等を提供する「リーガルメディア関連事業」

—弁護士等の士業や管理部門に特化した人材紹介サービスを提供する「HR 事業」

・サイトURL:https://asiro.co.jp


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