【独自】日産内田社長が強制退任!後任の「暫定CEO」にパパンCFO、ホンダとの統合再交渉も視野に
2025年2月27日(木)14時9分 ダイヤモンドオンライン
【独自】日産内田社長が強制退任!後任の「暫定CEO」にパパンCFO、ホンダとの統合再交渉も視野に
Photo:Bloomberg/gettyimages
日産自動車の内田誠社長兼CEO(最高経営責任者)が退任する方向で社内の調整が進んでいる。就任から5年。内田社長は、社内外の退任待望論をものともせずに表舞台で戦ってきたが、ついに万策尽きたようだ。特集『日産 消滅危機』の#24では、内田社長辞任の内幕を明らかにする。(ダイヤモンド編集部編集長 浅島亮子)
パパンCFOの前職は北米事業トップ業績悪化の元凶を作った責任者として批判も?
2020年2月の就任から5年、ついに進退極まった。日産自動車の内田誠社長兼CEO(最高経営責任者)が退任する方向で社内の調整が進んでいる。
3月6日に開催予定の日産の指名委員会で、内田社長の解職、および後任人事について議論されることになっている。
ダイヤモンド編集部の調べでは、後任の「暫定CEO」として選出されるのはジェレミー・パパンCFO(最高財務責任者)となる予定だ。
パパン氏は、日産の最高意思決定機関であるエグゼクティブ・コミッティ(EC)メンバーの一人。業績悪化の引責で退任した前CFOのスティーブン・マー氏に替わってCFOに就いたばかり。CFO就任前まで北米事業の責任者、アメリカズマネジメントコミッティ議長を務めていた。
後任のパパン氏は、2019年に内田社長が登板した際に、北米事業のCFOとして構造改革を乗り切った実績はある。ただし、ある日産関係者は「日産全社のリーダーシップをとり先頭に立つ人物ではない」という。業績悪化の元凶と作った前北米事業トップを次期後継に据えることに、批判の声が上がることになりそうだ。
後継人事では、チーフ・パフォーマンス・オフィサー(CPO)を務めるギョーム・カルティエ氏も候補だったが、同関係者は「(パパン氏が、)子会社化されてもホンダとの統合交渉を進めるべきと主張していることが指名委員会メンバーに評価されたようだ」と語っている。
トップ刷新を機に、日産は破談となった統合交渉を再開させる公算が高まっている。パパン氏の初仕事は、ホンダの三部敏宏社長に頭を下げることから始まるのかもしれない。