死ぬ気で1億円貯めた男が「『Die With Zero(ゼロで死ぬ)』の必要はない」と断言する理由

2024年3月16日(土)6時0分 ダイヤモンドオンライン

死ぬ気で1億円貯めた男が「『Die With Zero(ゼロで死ぬ)』の必要はない」と断言する理由

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ブラック企業に勤めながら、貯金0円から1億円を貯めた男の生活とは!?「給料が全部貯まっていくんです」と語り、独特の節約生活がSNSで大バズり!テレビ朝日、TBSなど、各種メディアや韓国や台湾、中国、タイ、ベトナムなど海外でも話題になったのが、絶対仕事辞めるマン氏だ。同氏の蓄財の道のりや、節約生活のすべてを明かした初の著書『1億円の貯め方 貯金0円から億り人になった「超」節約生活』が刊行された。節約生活のきっかけから、貯金の過程や具体的な節約テクニックまで、究極の節約思考とその実践法を丁寧に解説した1冊だ。今回はその刊行を記念し、内容の一部を紹介する。

Photo: Adobe Stock

「お金を残して死ぬ」という大きな悩み

 お金はあればあるほどよいものですが、ある程度まとまった金額が貯まると、別の悩みが出るものです。それは、「お金を残して死ぬのはもったいないのではないか」ということ。

・せっかく貯めたうん千万円は、家族もいないし死んだら国庫にいってしまう・大したつながりもない親戚に相続されるのが気に食わないと気にされている方も多いと思います。

 もちろんこれは、「お金が枯渇するかもしれない」という悩みよりずっと恵まれたものです。ですが歳を重ねるにつれ、こういった悩みを持つ人も増えるのだと思います。

 理想的なのは、寿命を迎える時に貯金がピッタリ0円になるように、計算をしながらお金を使うことです。DIE WITH ZERO(ゼロで死ぬ)ですね。それを狙いつつ計画的に消費生活を楽しむのは合理的な行動です。

 とはいえ、想定した寿命より長生きする、突発的な災害や病気に遭うといった不安は尽きません。こうやってヒヤヒヤしながら合理的支出生活を送って、心から楽しめるのでしょうか。老後資金をDIE WITH ZEROに向けつつ毎日ハッピーに暮らすのは、ハードルが高そうだと感じています。

「お金を残して死ぬ」はもったいなくない

 では、この2つの悩みはどちらのほうが少しはマシなのか。それは、前者でしょう。

 そもそも自分が死んだ後の世界は、存在しないも同然です。あなたが観測しない世界は、語弊を恐れずに言うと存在していません。というより、存在していないと考えるのが妥当です。

 だから、あなたが一生懸命働いて、血のにじむ思いで貯めたお金をまんまと相続して舌を出す者は、どこにもいません。それは、妄想上の存在です。死んだらあとは野となれ山となれ、なので忘れてしまいましょう。がんばって貯めたお金は、生きているあなたのためだけに存在するのです。

 では、使われなかったお金は一体何のために存在していたのか。何の便益ももたらさず、ただ完全にムダなものとして最後まで存在していたのでしょうか。

 そうではないと思います。

 そのお金によって、老後や生活の不安、金欠に起因する劣等感はかなり払しょくされていたはずです。だから、残されたお金はムダなものではなく、一生涯あなたを精神的に守り続けてくれたクッションなのです。

 サーカスの綱渡りを考えてみてください。うまく渡れたからといって「クッションがムダだった」などと、誰が思うでしょうか。最低限の安全装置があるからこそ綱渡りができるし、綱の上をより自由に動けるわけです。

 死ぬ間際に「あー! クッションがあったおかげで、充実した人生だった」と思えるように自らの思考をコントロールしていったほうが、充実した暮らしを送れるのではないでしょうか。

(本稿は、『1億円の貯め方 貯金0円から億り人になった「超」節約生活』を抜粋、再構成したものです)

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