香港前場:ハンセン0.7%安で続落、本土は休場

2024年4月5日(金)13時38分 サーチナ

 休場明け5日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比118.84ポイント(0.71%)安の16606.26ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が64.94ポイント(1.11%)安の5810.05ポイントと続落した。売買代金は422億5520万香港ドルに縮小している(3日の前場は525億3840万香港ドル)。
 外部環境の不透明感が重しとなる流れ。米利下げ期待の後退や、中東地域の地政学リスクが投資家心理を冷やしている。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長などFRB高官からはこのところ、利下げに慎重なスタンスを示す発言が相次ぐ状況。香港は金融政策で米国に追随するため、域内金利の高止まりも懸念された。また、本土市場はきょう5日、前日に続き清明節で休場。中国発の新規材料に乏しいことも、買い手控えの一因となっている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医薬・医療関連の下げが目立つ。創薬支援の無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が5.8%安、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が5.4%安、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が4.6%安、薬品卸で中国最大手の国薬HD(1099/HK)が3.3%安で引けた。
 半導体や通信ネットワークの銘柄群も安い。華虹半導体(1347/HK)が4.1%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が3.5%、中芯国際集成電路製造(981/HK)が2.6%、京信通信系統HD(2342/HK)が4.9%、中興通訊(763/HK)が3.0%、中国通信服務(552/HK)が2.5%ずつ下落した。
 中国の保険・証券セクターもさえない。新華人寿保険(1336/HK)が4.6%安、中国人民財産保険(2328/HK)が3.0%安、中国平安保険(2318/HK)が2.8%安、広発証券(1776/HK)が5.5%安、中信証券(6030/HK)が4.0%安と値を下げた。
 エアラインや空港、代理店など旅行関連も売られる。中国東方航空(670/HK)が3.6%安、中国南方航空(1055/HK)が2.9%安、中国国際航空(753/HK)が2.6%安、海南美蘭国際空港(357/HK)が9.6%安、北京首都国際機場(694/HK)が3.6%安、東瀛遊HD(6882/HK)が2.3%安、携程集団(9961/HK)が1.6%安で前場取引を終えた。
 他の個別株動向では、海洋油田掘削サービス大手の中海油田服務(2883/HK)が18.0%安。同社は3日引け後、中東エリアの顧客から掘削リグ4基の操業を停止するとの通知を受けたことを明らかにした。中東地域の事業展開に影響が出ると不安視されている。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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