チアが子どもたちの考える力を奪っていたー。あたらしいチアダンスを追求、5年で会員数15倍・日本最大(※) のチアダンススクールに成長した「Gravis」の変革ストーリー

2024年4月8日(月)13時20分 PR TIMES STORY

株式会社Gravisは2012年8月、山田里菜が設立したチアダンススクール運営会社です。

チアダンスの名門・玉川大学に学んでいた山田がインストラクターの労働環境に課題感を感じ、その改善を図るために立ち上げたのが、Gravisを立ち上げた元々の経緯です。

しかしGravis設立後、山田はチアダンスの教育価値の限界に直面。試行錯誤を経て創りあげた「あたらしいチアダンス」によって、2019年125名だった会員数が2024年には約15倍の1,889名に拡大し、たった5年で日本最大(※自社調べ) のチアダンススクールに成長したストーリーについてお伝えします。

愕然…チアダンスが「指示待ち人間」を育てていた

”チアダンスのすばらしさを世の中に広めたかっただけなのに”

Gravisは、2016年に全米チアダンス選手権大会でチームを優勝に導き、映画「チア☆ダン」の振付や指導も行った山田里菜が立ち上げたチアダンススクールです。

チアダンスは現在、子どもの習い事として人気急上昇中のスポーツ。教育コンテンツとしての価値が世の中に認知されはじめています。

●情操教育に効果てきめん

チアダンスは「チア(Cheer)=人を応援する・元気づける」ダンス。明朗活発になることはもちろん、利他の精神・お互いを尊重しあうスタンスが養われるなど高い情操教育効果があります。

●チアダンス1本で3つのダンスを学べる

チアダンスは「ポンダンス」「ジャズダンス」「ヒップホップダンス」の主に3つのダンスで構成されており、様々なジャンルのダンスを学ぶことができます。

●実は、就職に有利

企業からの人気が高いチアダンス経験者。大手企業への就職率も高く、航空業界やスポーツメーカーなど倍率が高い企業に就職するチア経験者は少なくありません。

山田は大学時代からチアダンスがもたらす教育効果の可能性に気付いており、チアダンスを世に広めたいと考えていました。彼女自身、チアダンスに出会う前、利己的かつ閉鎖的だった自分をチアダンスによって変えることができた経験を経ていました。

(下記は、山田がチアダンスと出会い、どう変わっていったのかをストーリーにまとめた会員向けチラシ。こちらのブログ記事ですべて読めます→ https://gravis-dance.co.jp/blog/1231/)

ところが。

Gravis設立後、彼女はチアダンスが「”指示待ち人間”を育ててしまう危険性」をはらんでいることに気付き、愕然とします。

チアダンスは「トップダウン方式」が基本です。コーチが考えたダンスをメンバーが一糸乱れず正確に踊る、いわば「陸のシンクロ」です。

そのため、細部に至るまで徹底的に管理されています。たとえば毎週体重測定があり合格できないと出場できない、もしくは、良いポジションをもらえなかったり。練習方法も時代の流れに合わせることなく、伝統的に引き継がれたものを一切変えずに継続していたりなど、トップダウン気質が根強く残っています。

かつて全米大会に向け、山田がコーチとしてチアダンスチームを率いてた時もトップダウンでした。彼女が考案したメニューとルールの徹底遵守を指示。結果、優勝という成果を短期間のトレーニングで勝ち取ることに成功します。

しかし、メンバーに与えることが出来ていたのは実績だけだったのです。大学を卒業したチアダンスメンバーが社会に出た後、山田が想定していたような活躍ができていない状況を見聞きし、愕然とします。

「勝負の世界で勝つことを優先し、強いトップダウンでチームを率いてしまったことが、メンバーの自発性を奪ってしまったのではないか。」と山田は振り返り、自責の念に駆られたのです。

もちろん、部活の世界とビジネスの世界はまったく異なり、メンバーが社会で活躍し切れていない要因のすべてがチアダンスにあるというのは論理的ではありません。

しかし少なくとも、社会に出ても「優勝できる強さ」をメンバーは身に付けていたはずだと思っていた山田にとって、チアダンススクール代表としての自信が揺らぐ大きな出来事となったのです。

たどり着いたのは「ボトムアップも取り入れたあたらしいチアダンス指導方法」の追求

特に、結果を追い求める競技部門(大会への出場)チームとなると、過度にトップダウンになる傾向があります。するとメンバーは、コーチの指示に従うことが重要視され指示を待つだけになってしまう。本来の「チア(Cheer)=人を応援する・元気づける」の意味とはかけ離れたチームが形成されてしまう傾向があります。

つまり、チアダンスチームは「トップダウン組織の縮図」とも言えます。チームによってトップダウンの度合いは異なり、やり方は様々。ですが組織同様に競技チアダンスチームの世界でも、成果を求めようとするとトップダウンが強くなるのです。結果、メンバーは指示待ちになってしまう。

チアダンスが教育コンテンツとして豊かな可能性を内包していることは間違いありません。ですが「明るく優しいけど、自ら考えようとしない子」を育ててしまう可能性がある。

そのことに気付いた山田は苦悶します。

私がやりたかったことは主体性に欠ける子を育てることだったのか?

チアダンスのポジティブな側面を活かしつつ、個々の創造性や主体性も育てていくことはできないのか?

悩んだ末、彼女がたどり着いた結論は「ボトムアップも取り入れたあたらしいチアダンス指導方法」の追求でした。

主体性と協調性のバランスが取れる「あたらしいチアダンス」確立への模索

はじめは手探りで、少しずつボトムアップの動きを取り入れていきました。

まずはコーチである山田自身がプロからチームビルディングを学び、トップダウンのあたらしいあり方を模索していきました。(チームビルディングで有名な仲山進也氏と長尾彰氏による楽天大学チームビルディングプログラム)

また「ティーチング」と「コーチング」を使い分け、教えるようになっていきました。ティーチングは知識やノウハウを教えること。コーチングは相手に問いかけて考えてもらうことです。

まずはティーチング。演技全体の構成や振付に加え、チアダンスの技術的なことも教えます。さらに演技の細部(手足首の角度やスピード感、表情やニュアンスなど)まで教えることもあります。

ですがそれだけでは「トップダウン」で終わってしまいます。

そこで出てくるのがコーチングです。ティーチングで教えたことを踏まえ「みんなはどうしたい?」などと問いかけ、メンバーに表現したいテーマや演技を考えてもらいます。山田自身も目線を合わせ、一緒にすり合わせていくことで、同時にメンバーの可能性も引き出していくことができます。

ティーチングとコーチング、両軸を使うことでスタジオの雰囲気がガラッと変化。以前は与えられた振付を黙々と踊る場でしたが、コミュニケーションと笑い声があふれる場になりました。 

もちろん、急に「意見を出して」「みんなとディスカッションして」と伝えても、最初からできる子は稀です。

そこで、指示するのではなく、”アクティビティ”を通じて慣れていってもらう取り組みも行うようになりました。特徴的な事例をご紹介します。

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フラフープのアクティビティ

最初はお互いに遠慮してしまい、コミュニケーションも停滞しがち。チームワークに必要なこともわからない。それを解消するために行ったのが、チームビルディング研修を経て学んだ、フラフープを使用したアクティビティです。

❶ひとつのフラフープを、みんなそれぞれ肘を伸ばして一本の指に乗せ、輪になって支える。

❷そこから指を離さず、肘を曲げず、全員の指が床に着くように下ろす。

というルールの元、下までどれだけ速く下ろせるかをチームで競い合います。

このアクティビティの目的は、お互いに遠慮せずに声を掛け合う状態を作ること。また、子ども達同士で目標を決めさせること。ゲーム感覚で自然とできるようになっていきます。

×

最初は、ほかの子たちに言いたいことがあってもなかなか声に出せません。タイミングをみて指導者が「今はなんでも言っていい場所。間違いは無いし、話し合っていくのがチームだよ。」と促します。

すると、「掛け声を決めたほうが良い!」「〇〇ちゃんは背が高いから、フラフープが傾かないように、もう少し低く手を出した方が良い」「もっと早く膝を曲げたい」などと意見が出て来るようになります。

次に、意見を採用したり、まとめて次に何をするか決める必要が出てきますが、また沈黙が訪れます。

この後はその時々によって違うのですが、たとえば、1人の子が勇気を出して「掛け声を、せーのに決めよう」と提案してくれたりします。これこそがリーダーシップです。それに対し、反応をする子もいれば、反応しない子も出てきます。

提案者の話を、周りがどのように聞いて、どう反応するかはその後の話し合いに大きな差が出てきます。実際、反応が得られなかった時、提案した子は不安そうな表情を浮かべます。

この状況に気づいた1人の子が「それでやってみよう」と伝えると、提案した子の表情が一気に明るくなります。さらに指導者が「みんなはどう思ったの?」などひとこと声をかけると、頷く子や「賛成!」と発言する子が出てきて、チームの雰囲気が明るくなっていきます。

このように、指導者がうまく導きながら、アクティビティを通じて子どもたちの自発性・チームワークを育てています。

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手をクロスさせるアクティビティ

競技チームの場合、さらに高度な、感覚的な連携力が必要になります。それを養うためのアクティビティです。

❶全員横並びになり手をクロスし、そのまま両手を床につきます。

❷端の人から手をパタパタと連鎖で動かしていきます。

❸反対端の人まで回したら、また今度は戻ってくるという流れで、何秒でできるかを測ります。

×

単純なゲームですが、やってみると、隣の人を抜かしてしまったり、手を動かす順番が逆になってしまったり、大人がやっても意外と難しいです。

このアクティビティを通じて明確になるのは、言葉だけでは見えてこない連携力に関する課題です。誰がプレッシャーを感じやすいのか、誰と誰の連携がうまくいかないのか、それはなぜなのか。行き詰まる原因を実感値で見つけることが出来ます。

また、「〇〇はどう思う?」と話を振ることで、チーム全体で考える力を自然と高めていくことが出来ます。

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このような取り組みの結果、従来のチアダンスが持っていた教育価値 (情操教育 / 3つのダンスを学べる / 就職に有利) に加え、下記も伸ばすことができるようになりました。

●自発性

チームの中でも臆さず発言することが出来るように。多くの子は最初はだんまりですが、発言することに慣れてくると表情が活き活きしてきます。

●ディスカッション力

意見を交わし、結論を出すことが出来るように。日本では育成が難しいと言われているディスカッション力が、チアダンスを通じて自然と身に付きます。

●フィードバック力

相手を否定せず、前向きに高め合うフィードバックの伝え方を覚えていきます。

従来のチアダンスが育てられたのは「協調性のある子」でしたが、あたらしいチアダンスでは「主体性と協調性のバランスが取れる子」を育てることができるようになりました。

特に日本国内では育成がむずかしいと言われている「ディスカッション力」。Gravisでは毎日子どもたちが活発に、かつ、思いやりを忘れずディスカッションを繰り広げています。

振り返れば、以前のGravisはチアダンスの価値を世に広げたいと思っていたにも関わらず、ダンス技術の向上にばかり意識が向いていました。

ですが、あたらしいチアダンスによって、コミュニケーション能力やリーダーシップの発揮、グループでの協力や助け合いなど、社会に出た時に本当に役に立つスキルを身に付けてもらえる場所になりました。チームメンバーの一員として自ら発信し、積極的に関与することで、自信や責任感も育まれます。

結果、保護者のみなさまのクチコミが広がり、2019年 生徒数125人の状態から、2024年には1,889人まで急拡大。気付けば5年間で日本最大のチアダンススクールに成長することができていました。

離れていく保護者や生徒も多かった

一方で、あたらしいチアダンスをのぞまない声も多くありました。

世界大会で結果を出している山田里菜のチアダンススクールということで「大会で実績を積ませたい」という期待を抱く保護者もたくさんいました。

ですが、Gravisの競技部門チームもトップダウンオンリーからボトムアップを取り入れた方針に切り替えたことで、保護者からは「なんのためにGravisに入れたんだ」と批判もありました。求められていたのは結果であり、教育価値ではなかったからです。

方針転換については保護者会で何度もその理由をお伝えし、話し合ってきましたが…はやく成功体験を積ませたい・実績を積ませたい保護者からは「合わない」と感じられてしまい、退会していきました。

また保護者だけでなく、メンバー自身も、モチベーションを保っていくのが難しく、本人の意思でGravisから離れていったこともありました。

実際のところ、ボトムアップを取り入れたGravisの競技部門チームは、結果を出すことに成功しました。

2020年にアメリカラスベガスで開催された大会では、第2位を受賞。また、Gravisの競技部門チームから1チームが、USA The PEAKにて、2年連続1位を獲得することができました。トップダウンでなければ結果はつかめない、といったことはなかったのです。

多くのリーダーは、自身が思う成功への最短ルートを示しがちです。ですがそれではメンバーは考えなくなります。「考えさせる」ということは「問いて待つ」ということでもあるからです。

いま、世の中のリーダーや企業は「問いて待つ」が不足しています。最短ルートで結果をつかむにはどうすればいいかという合理的思考が基本となり、メンバーに考えさせることは「ムダな時間だから」と省いてしまう。こうして「結果・実績は積んでいるけど、自分で考えることが出来ない歯車のような人」が育ってしまうのではないでしょうか。

トップダウンの組織の中でもチャレンジできる人を増やしたい

「トップダウンかボトムアップか」という組織論がありますが、本来「トップダウンもボトムアップも」だと私たちは考えます。

もう少し言うと、トップダウンは「時と場合によって」必要なもの。スピード感が求められる時や、メリハリが足りない時などにトップダウンが必要になる。どちらが良い悪いではなく、使いようだということです。

以前の私はトップダウンやボトムアップの理解をしていませんでした。そのためトップダウンでの指導が基本となっていました。ですが、これまでの試行錯誤のすえ、それぞれの必要性を感じ、それぞれを大事にしていきたいと考えるようになりました。

「Gravisで育ってよかった。チアを好きでいられてよかった。」こんな言葉をいただくことがあります。これは山田の、トップとボトムを両立していきたいという想いがあってこそなのではないでしょうか。

超高齢化社会の中、働き手の生産性向上が求められています。ですが、組織の多くはいまだ「トップダウンが基本」です。

そんな時代において、大人たちに求められているのは「トップダウンの中でも歯車になることなく、活き活き動き続けることができる」強く柔軟な子をどれだけ育てられるかなのではないでしょうか。

Gravisは「チャレンジする人を増やす」というミッションを掲げています。チアダンスは組織の縮図であり、社会生活を見越した教育の場として最適です。あたらしいチアダンスを通じて、利他の精神を持ちつつトップダウンの中でも意見を発信し、みんなとディスカッションし、トップと連携を取り物事を進めていける子を増やしていきたいと考えています。

現在、東京・神奈川・千葉・埼玉エリアを中心に90拠点。会員数約1,900名。2024年には、あたらしいチアダンスを海外にも広めていきたいと、アメリカ合衆国ロサンゼルス校を開講するまでに至りました。

また、社員は11名となり、会員数同様、試行錯誤を続け、ここまで拡大してきました。

社会に出た後も目を輝かせて活動し続ける子に育ってほしい、実績も積ませたいけど過程も大切にしたい保護者の皆さま、ぜひチャレンジし続ける仲間たちが活躍するチアダンススタジオ Gravis にお問い合わせください。

【株式会社Gravis】

ホームページ:

 https://gravis-dance.co.jp/

Instagram:

Gravisのチームや教室の様子を見ることができます

https://www.instagram.com/gravis_dance_fitness

日本一分かりやすいチアダンスの教科書です

https://www.instagram.com/gravis_dance

Gravisインストラクターの活躍の様子がみられます

https://www.instagram.com/regina_cheerdance

YouTube:

https://www.youtube.com/@GravisDanceFitness

【Gravisについて】

日本最大のチアダンススクールを運営。チアダンスを通して、 ”チャレンジする人を増やす”ことを掲げ、現在、東京・神奈川を中心に90拠点のスクールを展開。日本国内のみならず、アメリカにも拠点を持ち、会員数約1,900名。 自社運営によるスクール事業の他、幼稚園・保育園や学校へのインストラクター派遣、イベント企画・運営等を行っている。

商品・サービス情報

チアダンス、HIPHOP、JAZZなどのダンスプログラムをご用意しております。基本的にクラスを”チーム”とし、チームの中で個々の成長を実感できるグループレッスンです。

■スタジオ所在地・プログラム内容・料金■

現在、東京・神奈川・千葉・埼玉エリアを中心に90拠点ございます。

スタジオによって、プログラム内容・プログラム時間・料金が異なります。

下記「チアダンス•キッズダンス教室一覧」よりご確認ください。

https://gravis-dance.co.jp/studio/

■ 衣装など販売 ■

オリジナルダンスグッズの企画制作、販売を行っています。特にチアダンスに関わる衣装、ウエア、グッズはラインナップ豊富。“チアのカルタ”や“Gravisオリジナルポンポン”などもオンラインストアにて発売しております。

https://stores.gravis-dance.co.jp/

■ お問い合わせ先 ■

ホームページ、お電話にてお気軽にお問い合わせください。

https://gravis-dance.co.jp/

050-3131-1065 (Gravis お客様窓口)


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