長期でインデックスを上回る良好な運用実績、「キャピタル 世界株式ファンド」の特徴と魅力

2024年4月26日(金)10時18分 サーチナ

キャピタル・インターナショナルのインベストメント・ディレクター雨宮弘明氏(写真:右)に、「キャピタル 世界株式ファンド」の概要と魅力についてウエルスアドバイザー代表取締役社長の朝倉智也(写真:左)が聞いた。

写真を拡大

 第三者評価機関であるウエルスアドバイザーでは2023年12月29日、投資家の一つの運用指針となるよう、新しいアワード「新NISA成長投資枠WA優秀ファンド賞」を発表した。新たに設立された成長投資枠の運用にふさわしいアクティブファンドとして、1312本の対象の中からわずか20本を選定した。国際株式型グローバル部門にて受賞した「キャピタル 世界株式ファンド」について、キャピタル・インターナショナルのインベストメント・ディレクター雨宮弘明氏(写真:右)に、当ファンドの概要と魅力についてウエルスアドバイザー代表取締役社長の朝倉智也(写真:左)が聞いた。

朝倉:世界経済は、短期的にはいろいろ変動はありつつも長期的な成長を続けており、その中に当たりまして、当ファンドは中期そして長期となる5年、10年の評価で、トータルリターン、シャープレシオともに安定して上位の成績を継続しており、弊社としましてもそういった観点から当ファンドを評価させていただいたのですが、雨宮さまから魅力や運用の特徴を、まずはお話しいただけたらと思います。

雨宮氏:まずこのファンドの特徴を三つ挙げたいと思います。ボトムアップのファンダメンタルズの調査、そしてキャピタル・システムというのが、一つ目のポイントになります。

 これはこのファンドに限らず、当社が運用しているファンド全てに共通する特徴ですけれども、1931年の創業以来、ファンダメンタルズの調査に非常に力を入れていまいりましたので、そこから出てくる投資アイデアがこのファンドに詰まっています。そして同時に、キャピタル・システムと申し上げましたけれども、複数の運用担当者でチームを組んで運用しておりますので、非常に長い期間の投資にマッチした運用戦略だということが言えます。

 二つ目のポイントはマルチナショナル企業への投資です。このファンドは新興国を含むグローバルの株式に投資をしますけれども、よくあるグローバルのポートフォリオですと、世界のどこかにある企業に投資をするということになると思いますが、このファンドの場合は、マルチナショナルで活躍している企業にのみ投資をするということで、世界中で活躍している企業に投資をするというのが大きな特徴になっています。

 最後に三つ目ですけれども、このファンドと同等の運用を行うニューパースペクティブ運用戦略は、1973年に運用を開始しており、50年以上の歴史があります。
長期の時間にテストされた優れた実績のある運用戦略だというのが、三つ目の特徴になっています。

朝倉:既に50年以上も運用実績があるというのは、本当に素晴らしいですね。50年継続してしっかりとした安定した運用実績を獲得されているということですが、50年続けて運用の実績を上げられてこられたその背景について、ぜひお聞かせください。

雨宮氏:いくつもあるのですが、唯一挙げるとすれば、やはりリサーチということですね。キャピタル・グループは、しっかりとしたファンダメンタルズリサーチをお客さまにお届けしたいということで、1931年に創業しました。

 それ以来、アクティブ運用専業で、300兆円を超える資産を運用するまでに成長してきましたけれども、現在450名を超える運用担当者が在籍しています。経営資源をずっと投入し続けて、しっかりとしたリサーチのプラットフォームを作っていまいりました。これが長期の運用実績に貢献していると思います。

 直近の事例を一つ申し上げますと、AIですね。日々耳にする投資テーマの一つだと思いますが、これについても私どもでは非常に長期の目線で考えております。まだAIについては成長の初期段階にあると考えていまして、もしかしたらマーケットの熱が冷めることも今後あるかなと考えています。と申しますのは、例えばバイオテクノロジーを考えてみますと、ヒトゲノムの解読がなされたのが2000年ごろですけれども、実際にバイオテクノロジーの薬、創薬がなされたのは2010年代に入ってからということで、テクノロジーと実体経済、企業の実体に落とし込んで実績が出てくるまでには時間がかかります。

 しかし、AIが経済的に力を発揮するというのは確かだと考えていますので、まずは半導体であったりあるいはデータセンターであったり、AIが機能するために必要な部分をしっかりとリサーチして、銘柄を選択して、投資を行っています。

 このように日々のニュースやマーケットの動きに一喜一憂することなく、目線を遠くに置いてしっかりとリサーチをして銘柄選択をしていくということが、良好な長期の運用実績に貢献していると考えています。

朝倉:AIとバイオテクノロジーの例を出していただきました。確かに短期的には熱狂が冷めやらないですけれども、ある程度企業価値に効いてくるのは少し時間がかかるというのは、非常に分かりやすい説明、ありがとうございました。

冒頭少し運用の魅力と特徴の話もいただきましたが、改めてより詳しくキャピタル・グループの強みについてお話しいただければと思います。

雨宮氏:非常にユニークな点はいくつもあるんですけれども、二つお話しさせていただきたいと思います。一つは徹底した協働ということ、もう一つは時間ということです。徹底した協働ということでは、先ほど少しコメントさせていただいたキャピタル・システムですけれども、複数の運用担当者で一つのファンドを分割して運用するという、非常にユニークな取り組みをしています。

 一つ一つの担当するパーツについては、運用担当者が責任を持って運用を行います。かなり大きな裁量と責任を持って運用します。そして、全体としては、非常に特徴的な運用をするポートフォリオ・マネジャーを揃えることで、分散したポートフォリオを作ります。

 そうすることで日々のリターンが安定していまいりますので、長期投資がしやすくなる。やはり上がったり下がったりするとなかなか長期でファンドを持っているというのは難しいと思いますので、分散されたポートフォリオというのは重要だと思います。

 同時に、チームで運用していますので、1人のポートフォリオ・マネジャーが仮に引退したとしても、全体のポートフォリオに与える影響が少ないということがあります。つみたてNISAやDCなどで、長い期間にわたって運用する場合には、こういったチーム運用の方が、マッチすると考えています。

 もう一つは時間ということです。キャピタル・グループは独立非公開の会社ということで、短期の業績を気にする必要がありません。したがって、経営も運用も非常に長期です。経営の事例を申し上げると、ETFあるいはターゲット・デート・ファンドのように非常に運用業界で注目されている運用サービスがありますけれども、私どもは、なかなか参入しません。最終的には、投資家の皆さまが人生を豊かにする運用サービスなのかどうかということをしっかりと見極めた上で、参入するかどうかを判断いたしますので、私たちの業績がというよりは、投資家がどのようにメリットを受けるのかということを考えて、経営判断をしています。

 もう一つ、運用では、事例として動画配信のNetflixをあげたいと思います。この運用戦略では2014年から投資を開始しています。このときのアナリストの動きが非常に印象的でした。彼は通信やメディアの企業も担当していたのですが、Netflixに投資する前の半年以上、Netflixの調査だけをして、他の企業の業績のアップデートを一切行わなかったんですね。

 私の経験上、アナリストだった頃は、業績の決算発表を分析して、自分の業績予想をアップデートして、ポートフォリオ・マネジャーに報告する、これはほぼ義務だったわけですけれども、キャピタルの中ではそれを行わないことも選択肢としてあります。なぜそういうことをしたのかとアナリストに聞いたところ、今Netflixに集中してリサーチをしないと、長期的に投資家の皆さまと、同僚である他のポートフォリオ・マネジャー、アナリストの運用成績に貢献できないと判断したということでした。非常に長期間、時間を味方につけたリサーチ運用ができるというのは、ユニークな特徴だなと考えています。

 このように徹底した協働と時間というのが、この会社、この運用のユニークさだと思います。

朝倉:今のNetflixの話なども、非常に魅力的ですね。

雨宮氏:恐らく私の経験では、普通こういうことはできないかなと思います。

朝倉:でも雨宮さんがおっしゃいましたように、それをできるというか、させてもらえる環境がこのグループはやっぱり素晴らしいですね。

雨宮氏:そうですね。やはり企業文化といいますか、私たちはコアバリューと呼んでいますけれども、それを共有する人たちと一緒に働く。それが壊れないように社員同士で常に話をしながら、考えながら、仕事の中に落とし込んでいくということで、実現できていると思います。

朝倉:私どもは以前モーニングスターというところで、Fund of the Yearというのをやって、要は1年の運用実績に対してアワードを出させていただいて、それはそれでもちろん重要ではあるんですけど、今回は今おっしゃった視点の中長期、そこの運用の安定性や再現性が重要だろうということで、今回アワードを取り入れたわけです。

 今、ややもすると取りあえずインデックスでいいのではないかという風潮がありますが、今の雨宮さんの話を聞かれると、投資家、視聴者の方もやはりアクティブはいいな、魅力あるなと思われると思います。アクティブ全体の魅力、話が重複してしまうかもしれませんけど、雨宮さんから見てどう思われますか。

雨宮氏:私どもキャピタル・グループは、創業以来、アクティブ運用に特化しており、やはりアクティブはいいと思っています。いくつかポイントがあると思いますが、まず一つはコストの部分ですね。運用にはどうしてもコストがかかります。インデックス運用とアクティブ運用を並べると、明らかにアクティブ運用の方が高いコストがかかります。コストは、運用状況がどうあれ必ずかかるものなので、これは人間の心理として、必ずかかるというふうに考えるとどうしてもそこに目が行くと思うんですね。今100円払えと言われると、払いたくないと思うのは人間の心理として当然だと思います。

 ただ、やりにくいことをあえてやることで生まれてくる付加価値があると思うのです。なので、ぜひ投資をご検討されるときに、コストのみに注目するのではなくて、コスト控除後のトータルリターンに注目して見るということを、これは非常にやりづらいことですけれども、やってみるというのが大事だと思っています。

 そうすると、インデックス運用というのはコストを必ず引かれますので、その分、確実に負け続けます。一方でアクティブ運用の場合は、市場を上回るリターンを生み出そうとしているわけですので、コストを上回って、かつ、プラスの超過収益が得られる可能性を秘めているということになります。

 もう一つは、インデックス運用は、過去への投資だということです。時価総額が大きい会社にどうしても多くの投資資金が向かいます。例えば今、S&P500の約3割の時価総額は、いわゆるマグニフィセントセブンと呼ばれる企業になっています。

 つまり、今、S&P500に投資をするということは、持っているお金の3割を7社に投資するということです。この7社の企業業績を見ていただくと、必ずしも良い業績が予想されている企業ばかりではない。つまり、過去に目覚ましい業績を上げて株価が上がった時価総額の大きな7社に、投資をするということになってしまいます。

 必ずしも業績が良くないかもしれない7社に集中投資をするインデックス運用を選ぶのか、それともよく分散されたアクティブ運用に投資をするのかということになると思うんですね。

 これは逆説的になりますが、インデックス運用というのは、分散投資ですという側面はもちろんあるのですが、逆に言うと過去に業績を上げた企業に集中投資をするという側面もあるということを、注意していただきたいと考えています。

朝倉:おっしゃる通りですね。そういう意味では、長期で見た場合というのは、分散されたものということでいうと御社のアプローチというのは非常に有効に、50年間築かれたパフォーマンスがそれを証明されているということでしょうね。

 一つ目におっしゃったトータルリターンの点、当ファンドは過去10年でカテゴリーの中で上位20%以内です。つまりはインデックスを含めた中での順位ですので、インデックスよりもパフォーマンスが長期的に良いということですね。この点は投資家の方にとって重要だと思います。

 新しいNISAが今年の1月から始まりましたが、非課税枠がどんと大きく膨らみましたので、その中で御社のファンドに投資をしたい、投資を検討しているという方も当然いらっしゃると思います。最後に雨宮さんから投資家の皆さまへメッセージをお願いできればと思います。よろしくお願いします。

雨宮氏:私どもキャピタル・グループでは、投資の成功で人々の人生をより豊かにするということをミッションに、創業以来、運用サービスを提供してきております。多くの米国の個人投資家の皆さまが私どものファンドを使っていただいて、豊かな人生を送っています。ただ残念ながら、日本ではなかなか投資を通じて成功を収めた、豊かな人生を送ったという方々が少ないというのが実情だと考えています。今回のNISA拡充に非常に期待しています。多くの投資家の皆さまが人生を豊かにする大きな機会を得たというふうに考えていますので、私どものこのファンドを使って、皆さまの人生を豊かにしていただきたいと考えています。

サーチナ

「ファンド」をもっと詳しく

「ファンド」のニュース

「ファンド」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ