トヨタ自動車、型式指定申請における不正行為を謝罪 豊田章男会長「お客様、車ファン、すべてのステークホルダーの皆さまに心よりお詫び申し上げます」

2024年6月3日(月)17時25分 オリコン

トヨタ自動車は記者会見で、型式指定申請における不正行為を謝罪した(画像は公式サイト)

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 トヨタ自動車は3日、記者会見を開催し、豊田章男取締役会長と、カスタマーファースト推進部・宮本眞志本部長が登壇。型式指定申請における不正行為を謝罪した。

 豊田会長は会見の冒頭、今回の事案について「本年1月26日、型式指定申請に関しまして、国土交通省から実態調査の指示を受け、調査を進めてまいりました。まだ調査の途中ではございますが、2014年以降、すでに生産を終了しているものも含め、7車種において国が定めた基準とは、異なる方法で試験を実施していたことが判明し、5月31日に国土交通省にご報告いたしました」との経緯を説明。

 続けて「今回の事案はトヨタ自動車と、トヨタ自動車東日本の2社にまたがる問題でございます。日野、ダイハツ、豊田自動織機に続き、グループ内で問題が発生しておりますことに対しまして、トヨタグループの責任者として、お客様、車ファン、すべてのステークホルダーの皆さまに心よりお詫び申し上げます。本当に申し訳ありませんでした」と、約6秒にわたり、深々と頭を下げて謝罪した。

 豊田会長は、「今回の事案はいずれも『認証』に関わる問題でございます。日本国内における認証制度は、主に安全と環境の分野において、ルールに沿った測定方法で、定められた基準を達成しているかを確認する制度でございます。認証試験で基準を達成して初めて量産、販売することが可能になりますが、今回の問題は、正しい認証プロセスを踏まずに、量産、販売してしまった点にございます」と話し、以降、カスタマーファースト推進部・宮本本部長が事案の詳細について、説明した。

 宮本本部長は、今回の問題について6つ事案があったとし、そのひとつひとつを丁寧に説明。5つを「開発試験での有効データを認証データとして提出した事案」、1つを「メーカー自ら実施する認証試験」とした。

 この説明を受けて豊田会長は「まだ継続中ではございますが、今回数万におよぶ調査の結果、6つの事案が明らかになりました。いずれにいたしまして、法規に定められた基準はクリアしておりますので、お客様に安全にお使いいただけることを確認しております」と、安全性に問題がないことを説明。続けて「しかしながら、こうした行為は認証制度の根底を揺るがすものであり、自動車メーカーとして絶対にやってはいけないことだと考えております」と、厳しい言葉を並べた。

 豊田会長は「本年1月30日の記者会見を受け、私自身がすぐに動き出しましたことは、私を含めた関係者が何が問題なのかを正しく理解することでした。そこで本年2月より、グループの責任者である私自身が中心となり、トヨタ、日野、ダイハツ、トヨタ自動織機に呼びかけ、法規認証をテーマとした、トヨタ生産方式TPS自主研究会を実施いたしました。まずは認証に関わる業務のなかで特に不具合が多く発生している工程に着目し、物と情報の流れ図を見える化するところから始めました」と、早速今回の事案の問題点を洗い出し、改善に向けて取り組んでいると述べた。

 なお、現在判明している対象は、生産中の3車種(カローラ フィールダー/アクシオ、ヤリス クロス)における歩行者・乗員保護試験でのデータ不備と、生産終了した4車種(クラウン、アイシス、シエンタ、RX)における衝突試験等の試験方法の誤り。この調査結果を踏まえ、現在、日本国内で生産中の3車種(カローラ フィールダー/アクシオ、ヤリス クロス)について、本日より一旦、出荷・販売を停止することを決定している。

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