グンゼ、サーキュラーファッションの取り組みをスタート

2023年11月20日(月)10時0分 PR TIMES STORY

2022年5月、グンゼ株式会社は中期経営計画「VISION 2030 stage1」を公表し、「社会的価値」と「経済的価値」を両立するサステナブル経営により、社会貢献とグンゼの持続的成長を実現することを宣言しました。歴史ある当社のアパレル事業は、サステナブル経営の視点から、さまざまな取り組みを行っています。第7回目は、その中からサステナブルおよびユニバーサルデザイン商品の開発ならびに開始したばかりのサーキュラ—ファッションの取り組みについてご紹介します。

■2030年までに100%サステナブルミシン糸へ転換

現在、ファッション業界では、衣類の消費や大量廃棄による環境への悪影響が問題視されています。そのため、多くのアパレルメーカーが有害な化学物質を使わない天然素材やリサイクル素材など、地球環境に優しいサステナブル素材の活用や研究に力を注いでいます。天然素材とは、廃棄しても土に還ることができる素材であり、土の中で無害に生分解されるため、自然環境への負荷が少なく、廃棄物の量も少なくなります。綿糸もその一つであり、グンゼでは、多種のミシン糸をとりそろえており、使用済みペットボトル100%のリサイクル原料を使った製品開発にも取り組んでいます。また、ミシン糸を捲いているコーンは、糸を染色する際に使用する染色チューブをリサイクルしたものを使用しています。

今後も再生可能原料の可能性を追求し、環境に配慮した製品づくりに取り組むアパレルメーカー様を支援してまいります。

再生ポリエステルを活用したミシン糸製品

【コラム】2030年までに100%サステナブルミシン糸へ転換を目指す

グンゼの繊維資材事業部では、お客さまからの要望に応えるため、従来から再生原料を使用したサステナブルミシン糸の開発に力を入れています。現在は、PETボトルから再生したポリエステルのミシン糸に加え、再生ナイロン糸を展開しています。

現在、このようなサステナブルミシン糸の比率は全体の5%ほどですが、2024年には30%、2030年には100%サステナブルミシン糸に転換していきたいと考えています。技術面でもコスト面でもハードルは高いですが、日本を始めとしたグローバルネットワークを活用し、達成していきたいと考えています。

私たちは、継続した技術革新により、全世界同一品質で、価格面でも既存品と同等なサステナブル製品の開発を目指しています。

グンゼ繊維資材事業部 部長 岡さん

■どなたにも使いやすい=ユニバーサルデザインを目指した商品の開発

グンゼのアパレル事業が掲げるビジョンは、お客さまのライフタイムバリュー向上による社会貢献と持続的成長を実現することです。お客さまの趣味嗜好が変化しても、「いつも身近な存在」として必要とされ、ライフステージが変化しても「どこかで繋がっている」状態を創り、お客さまのライフタイムバリューに貢献していたいと考えております。

グンゼは、お客さまにとって着用価値の高い商品、ライフステージに応じた商品の提供を実現することで、お客さまに長きにわたり商品を着用いただくことを目標としています。どなたにも使いやすい=ユニバーサルデザイン商品の提供も、その中の取り組みの一つです。

 今回は、お客さまからの評判が高い、自分の身体をケアするセルフケア発想のインナーウエア「セルフェア」の商品企画に込めた想いをご紹介します。

「セルフェア」を商品企画した倉田さんと商品

自分の身体をケアする商品「セルフェア」

【コラム】「セルフェア」商品企画に込めた想い

「セルフェア」は、自分の身体をケアするセルフケアがコンセプトの商品です。人を取り巻く健康上の悩みごとに着目し、開発しました。当初は、女性の悩みごと解決として、失禁対応のショーツと女性が発症しやすい乳がんなどの疾患に対応する前開きインナーの開発に取り組みました。失禁症状に悩む方も、疾患で肩が上げづらくなった方も年齢、環境はさまざまです。着用する人、年齢、シーンを限定せず、自分の身体をいたわる商品という発想で、このブランドを立上げました。

年齢とともに起こる身体の不調や、突然の病気などの健康上の問題を抱えることで気分が沈むこともあるかと思います。どんな時も自分らしく前向きになることをインナーウエアでサポートしたいと思い、日々の生活で着やすい設計の配慮と機能性を付与しました。

また、日常的に着るものとし、エイジレスデザインやカラーバリエーションにこだわり、毎日の選ぶ楽しさをプラスしました。商品は、グンゼオリジナル技術である完全無縫製(R)で、肌当たりのやさしさおよび着用した時にアウターにひびきにくいことにこだわった吸水ショーツとスナップボタンが今までの半分の力で簡単に外しやすい前開きインナーをラインナップしています。前開きインナーは、入院時でも便利であることを考慮し、抗菌防臭(エチケット)加工と衣類乾燥機対応としました。

引き続き、グンゼで培ったノウハウを活用し、どなたにも使いやすく、何10年も愛される物づくりを目指していきます。

グンゼアパレルカンパニー商品企画部 倉田さん

■サーキュラーファッションの取り組みをスタート!

アパレル業界では以前から「繊維to繊維」の水平リサイクルを目指した取り組みを進めていますが、複合繊維の分離などの技術的な課題に加え、コスト、品質、回収の面からも難易度が高く、実現できているのはごく一部に限られている状況です。アパレル事業の主力商品である肌着についても、回収が難しく、回収できたとしても糸に戻しグンゼの品質基準をクリアした商品に再生するには、技術革新が必要となります。

私たちはできることから始め、将来的には「繊維to繊維」の水平リサイクルを目指したいと考えています。まずは、繊維として再資源化が困難な繊維屑をサーキュラーコットンペーパーとして紙に変換させ、名刺やリーフレットなどに活用を開始しました。

これまで、繊維屑はウエスやぬいぐるみ用中綿などとして販売していました。今回の取り組みの特徴は、製紙製造会社の協力を得て、継続的に社内で循環利用できる仕組みができたことです。これにより、従業員の意識改革につなげ、サーキュラーファッションの取り組みを拡大していきたいと考えています。

サーキュラ—コットンペーパー製造の様子

サーキュラ—コットンペーパーを使用した名刺など

【 コラム 】 サーキュラーコットンペーパーのネクストステップ

サーキュラーコットンペーパーは、コストの問題で社内に使う紙全商品に使用するのは難しいかもしれませんが、環境に配慮した製品パッケージへの採用など何らかのブランド・カテゴリーでの採用を目指していきたいです。そして、今後、コストを抑えるための取り組みも進め、アパレル事業に限定することなく、事業活動に直結した取り組みに進化させなければならないと考えています。そこに至るステップとして、まずはグンゼの環境への取り組みを顧客に知っていただくきっかけとするために、カタログや見積書などに使うことも一つの手段だと考えます。

グンゼ環境戦略推進室 井上さん


行動者ストーリー詳細へ
PR TIMES STORYトップへ

PR TIMES STORY

「グンゼ」をもっと詳しく

「グンゼ」のニュース

「グンゼ」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ