「信州で子育てをしたい」と思う人を増やしたい。地域に根差した保育園「みらいく」の立ち上げストーリー

2023年12月8日(金)11時2分 PR TIMES STORY

一般社団法人信州子育てみらいネットは「子育てしやすい未来をつくる」ことを目標に、現在長野県内に6園の企業主導型および3園の地域型(認可)の保育園「みらいく」を運営しています。地域住民の方や保護者の皆さま、仕入れ先の方々など、法人運営に携わるすべての方々と確かな信用・信頼関係を築き、笑顔あふれる未来をつくる地域社会の一端を担っていきます。

もうすぐ「みらいく」は10周年。このストーリーでは、代表理事の山岸や「みらいく」立ち上げから携わってきた保育士の先生方の言葉をもとに、積み上げてきた「みらいく」の魅力をお伝えします。

地元の保育課題解決へ。山岸代表理事の移住促進プラン

長野県小布施町出身の山岸は、様々な形で町への貢献をしている中、あるビジネスプランコンテストで耳にしたアイデアから移住者を増やすためのヒントを得て、地元に保育園を作ろうと思い立ちました。

まずは保育園についてリサーチするため、ママさんサークルの人や子育て専門フリーペーパーに携わる人などから情報を集めることに。あわよくば皆さんの意見を集約して理想の保育園を作ろうと目論んでいました。しかし、保育業界や子育て中の実態を知らなかった山岸はある重大な事実に気づかされました。それは「3歳未満を預ける場所がない」「駅近くの保育園に空きがなく車で30分かかる場所に預けている」など、地元で働くママさん達の困っている声。都会からの移住者を増やす前に、地元の人が子どもの預け場所に苦労しているという問題が分かったのです。そこで最終目標は移住して定住してもらうことに変わりはないが、その前にまずは地元で困っている人や保育園の課題を解決しようと決意しました。

物件探し、開園後集客とも苦労も・・・できることから着実に。

こうしていわゆる子育て支援というよりは「地域貢献・地域おこし」が原点となり、自分達が住む地域を自分達の手で一緒に住みやすい地域にしていこうという熱い思いを胸に、3歳未満児を預けられる「ちいきの保育園みらいく」を長野市内に開園することになりました。

2023年現在9園まで増えたみらいくの保育園。1園めの「ちいきの保育園みらいく」(現・みらいく高田)の開園には様々な苦労がありました。物件探しでは耐久性に問題があったビルや別の保育園の真横を薦められたことも…。ようやく元動物病院の物件に決まり開園準備と思いきや、リフォームが必要なためその間は保育士さんの自宅の離れを借りて準備を進めました。予算もなく出来ることは全て自分たちでやるしかなく、数千枚のチラシを折って封入したりおもちゃを作ったりピアノの運び入れや断熱材入れまで、家族や友人にも手伝ってもらいながらオープンまで間近に。いよいよ準備していた荷物を搬出する日、今度は大雨に見舞われ、車は大きさ等の関係で園前には停められず、ドロドロになりながら何往復もして荷物を運び入れました。

なんとか無事開園にこぎつけたものの認可ではなく料金も高かったため、当初は子どもがなかなか集まりませんでした。そこで、園開放をしたりチラシを持って営業活動をしてみたり職業訓練と提携してみたり…とまずは周知に力を入れました。「一時預かり」の問い合わせも多かったので、1日単位で値段を決めて預かりを始め、当日受付もしました。また、最初は給食がなくお弁当だったため自分達で子ども向けにアレンジしたり、おやつを作っていました。保護者の負担を軽くしようとお布団を用意していたので、布団を干したりカバーを洗ってかけ直す仕事もありました。

資金繰りの問題を乗り越えるためには認可が必要。困難を乗り越え認可保育園を開園

そうして地道に積み重ねた努力が実を結び、口コミで少しずつ広がってみらいくを知っていただけるようになりました。

当然のことながら周知が進むと園児も増え、資金繰りが大変に。保育園を始めてから気がつくと赤字がどんどん膨らみ…山岸は当時他の仕事から得ていた収入を全てつぎ込み、実家で所有する土地や建物を担保に借り入れるなどやりくりに必死でした。「これはもう認可を取らないと続けていけない!」そこで、みらいくの地域では受け入れ枠が足りていないという保育ニーズ調査結果をもとに書類を整え、長野市に提出するも認可は下りず。市の回答は「独自にアンケートしたところ、既存の園で受け入れを増やす予定なので必要ありません」。山岸がなおも食い下がると、市の提案で市街地から少し離れた地域ではありましたが認可園が作れるチャンスを得ました。しかしすんなり進むはずもなく…新たな物件探しを乗り越え、お世話になった方からの紹介で連携園探しもなんとか乗り越え、ようやく書類を提出できる!と思いきや、市の担当者は認可に関する会議までもう日数がないからと門前払い。こうなったらもう市長に直々に頼むしかないと悟った山岸は奥の手…議員時代のツテを使うことにしたのです。過去に小布施町の町議会議員をしていた山岸はまず小布施町長にアポを取ることにしました。ここからはまさに奇跡の連続で、通常は会えるまで2週間かかる町長とすぐに繋がることができ、数時間後には長野市長とも連絡を取ることに成功しました。そして数日後には市長や担当者と改めてミーティングすることができ、書類の提出を済ませ無事に認可が下りる運びとなったのです。

こうして無事に開園した2園めの「みらいく保育園」。子どもが集まるまではまた同じように準備期間としておもちゃを手作りしたりポスティングや園開放など地道に努力を重ねて、子どもが増えていって少しずつ活動ができるようになりました。みらいく保育園で働く保育士の先生たちには皆同じ想いがあり、大人数の保育園ではなかなか出来なかった一人一人との関わりを大切にしたいという理想の園づくりを目指しました。親御さんとの信頼関係を大事に作るのはもちろん、職員間でも立場は関係なく話しやすい空気に。小規模だからこそしっかり話し合い、子どもたちにとって一番いい方法を模索しました。栄養士の先生とも距離が近くすぐに話し合うことができ、離乳食の相談や子どもたち一人一人の食の進み具合を見守ってくれることも強みになりました。こうした想いは着実に引き継がれており、現在に至るまで多少の変化はありつつも、安心できる家庭的な雰囲気は今も変わらない園となっています。

企業主導型保育事業への挑戦が地元保育の支えに

認可のみらいく保育園はなんとか軌道に乗せられそうな見通しが立ちましたが、ちいきの保育園みらいくの運営はどうしても赤字に…。職員の雇用や通ってくれている園児の居場所を守らなければと山岸が頭を抱えていた時、企業主導型保育事業の存在を知りました。「これなら国の財源で運営できるし、さらに地元の役に立つことができる!」と意気込んだのも束の間、認可を取ること以上に大変な道のりが待っているのでした。今回は大家さんや業者さん、さらには市や県だけでなく内閣府や児童育成協会ともやりとりの日々が…。助成金や銀行からの融資でなんとか首の皮一枚繋がったまま乗り切るしかありませんでした。それでも乗り越えることができたのは、常に「子育てしやすい未来を創る」という理念に基づいて動いているから。「園内のことは職員の皆さんにお任せして裏側のことはこちらで動くから、お互いの得意分野を活かして魅力ある子育てしやすい地域づくりをしていきたい」と山岸は語りました。

そうしてみらいくの魅力の一つでもある企業主導型の園を長野市、小布施町に増やしていき、地元の人を支える一助となっています。

メディアにも力を入れ魅力をアピール。「信州に移住して子育てをしたい」という人を増やしたい

みらいくが少子化で保育園などの統廃合が進んでいくと予想される時代に生き残っていくため、法人全体でまだまだ努力が必要だと考えています。具体的には「保育の質をさらに上げる」「地域の方に必要とされ続ける」など地道な活動・取り組みを続けていきたいと思います。これらに加え、「子育てポケット」という地域発子育て応援番組から始まり、コロナ禍で子育て支援センターなどに行けない・専門家に対面での相談ができないといった声からスタートした「子育てポケット」WEBメディア(https://pocket.chiikihoiku.net/)、保育園の活動の様子をご家庭でも気軽に参考にできるYouTubeチャンネル「子育てポケット」(https://www.youtube.com/channel/UCQPLf3kG1o8bPU4n2cTn_GA)を運営しています。子育てに悩む多くの皆さまへお役に立てるよう、育児中の悩み・疑問へのアドバイスなど専門家の声がギッシリ詰まった情報や、親子で楽しみながら学べる動画・薬の飲ませ方や嘔吐処理などのお役立ち動画を多数配信しています。また、YouTubeチャンネル「子育てポケット」では一般社団法人日本子育て制度機構主催の2021年度ベスト育児制度賞を受賞し、実際に働く保育士による動画の提供や知識の共有をしている点、地元のみならず役立つ情報を幅広く提供している点など高く評価していただきました。地道にチャンネルファンを増やし、現在約6000人の方にチャンネル登録していただいています。そして2023年には「子どもと気軽に息抜きできる場所がほしい」「子育ての悩みや不安について話し合える仲間がほしい」というママたちの声から生まれた「オンライン保育園」(https://online.chiikihoiku.net/)をスタート。妊娠中の方から保育園・幼稚園等の入園前のお子さんを持つ方を対象に、実際の保育園のようなプログラムを配信し、お家での子育てをサポートしています。

「信州に移住して子育てしたいと思ってくれる人を増やしたい気持ちは変わりません」(山岸)

これからもみらいくの魅力や子育てに役立つ情報発信をよりたくさんの人に届くように努力を続けていきます。


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