「ガガガSP」ベース・桑原康伸さん急逝 44歳 父は世界的音楽家 1日にフェス出演したばかり
2025年2月7日(金)13時4分 スポーツニッポン
ロックバンド「ガガガSP」のベース・桑原康伸さんが5日、心不全のため亡くなった。44歳。7日、所属事務所が公式サイトで発表した。
「ガガガSPのベース桑原康伸が2月5日明け方に心不全により永眠いたしました」と文書で公表。「お別れの会等の実施につきましては、ご遺族様とご相談の上、決定次第改めてご案内申し上げます」とした。
1980年、神戸市生まれ。父は03年に亡くなったマンドリンの世界的奏者だった桑原康雄さん。音楽があふれる家庭で生まれ育った。
クラシックの世界で活躍する父とは真逆ともいえるロックやパンクの世界に傾倒した。学生の頃から神戸のライブハウスを中心に活動。97年に「ガガガSP」をリーダーでボーカルのコザック前田(45)らと結成した。02年にはメジャーデビューし、「青春パンク」の代表格として全国的な人気バンドとなった。
ソングライティング能力にも秀で、ガガガSPの9枚目シングル「はじめて君としゃべった」や、ロックシンガーの高橋瞳の楽曲「感じるまま」など、繊細で美しいメロディーを得意とした。
桑原さんは2月1日に名古屋で行われた音楽フェス「でらロックフェスティバル」に出演。親しい友人は「先月には韓国でライブをしたと聞いてたのに…」と突然の訃報に絶句。「とてももの静かで、めちゃくちゃシャイ。みんなでお酒を飲んでいても、いつも穏やかに笑っている人間でした」と悔しそうに語った。また「子供もまだ小さいのに」と言葉を詰まらせた。2015年に結婚、16年には自身のX(旧ツイッター)で、長男の誕生に際し「今日は人生で一番嬉しい日でした。そして今日からわたくし、父親です!!」と喜びをつづっていた。
ガガガSPとして出演を予定していた2月14日の都内でのイベント、15日の大阪でのライブは、「桑原康伸 急逝に伴い、協議の結果、出演をキャンセルさせていただだくことになりました」とした。ただ、バンドに親しい人物によると「桑原くんの遺志を継いで、メンバーもできるだけ早くバンド活動を再開させたい意向と聞いている」と話していた。