81歳・ささきいさおが「ヤマト」熱唱!「朝ドラ『ブギウギ』の服部良一先生に〈君は日本のプレスリーだ〉って言われたんです」
2024年2月11日(日)17時0分 婦人公論.jp
写真提供◎長良プロダクション
2024年2月9日、長良グループ創立60周年記念イベントが東京・浅草公会堂で開催された。イベントにはささきいさお、グッチ裕三、田川寿美、水森かおりら長良プロ所属のメンバー全12組が登壇、60周年の楽曲をカバーも含めて歌い上げた
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長良じゅんが1963年に「長良事務所」を設立
雪村いづみ、弘田三枝子など、大物スターのマネージャーを務めていた長良じゅん氏(享年74)が独立し、1963年に「長良事務所」を設立してから2023年で「長良グループ」が創立60周年を迎えた。
これを記念し、2月9日、東京・浅草公会堂で「長良グループ創立60周年記念NAGARA FESTIVAL 〝NEXT STAGE〟」が開催された。
故会長の長良じゅん氏は「黒い花びら」(永六輔&中村八大〈六・八〉コンビによる第1号作品)でデビューし、第1回日本レコード大賞を受賞するも、その後人気が低迷していた水原弘を、「君こそわが命」(作詞:川内康範・作曲:猪俣公章)のリリースで再起させるなど、名プロデューサーとして名を馳せた。長良プロを創立してからも、山川豊や氷川きよしを見出すなど活躍していたが、2012年に不慮の事故で亡くなっている。
イベントの幕開けは、現在は単独のライブなどを行っている西寄ひがしと、『ViVi』の専属モデルの村上愛花がダブル司会を務め、ささきいさおやグッチ裕三、演歌歌手の田川寿美、水森かおり、岩佐美咲、はやぶさのヒカルとヤマト、辰巳ゆうとらおなじみのメンバーが歌唱を。西寄と村上の顔の大きさの違いにグッチ裕三が突っ込みを入れる場面も。
その後、元民謡ガールズの中野みやび、水戸黄門の助さんを務めるなどで話題の若手俳優・財木琢磨、元宝塚歌劇団星組娘役の有沙瞳、2024年の『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』でアラビア役が決定している磯部杏莉という若手メンバーも登場した。(出演予定だった大信田礼子は体調不良のため欠席)
81歳で最年長、デビュー64年になるささきは、年齢を感じさせない声量で「宇宙戦艦ヤマト」を熱唱。「僕が事務所に入ったのは22年前ですが、当時は演歌が90パーセント以上で、アニソンの僕は端のほうで歌っていました。でも今はいろんなジャンルの方が増えて、若手がどんどんいろんな方面で活躍されているので、これからますます長良グループは多方面で活躍されるのではないかと期待しています」とコメントした。
また、プレスリーの歌を披露する際、「今やってる朝ドラの『ブギウギ』に出てくる服部良一先生が審査員をしていた番組で、先生に〈君は日本のプレスリーだ〉って言っていただいたんです」と和製プレスリーとして歴史を感じさせるエピソードも披露した。
グッチ裕三はマイクが付いたフライパンを持って歌唱、エンターテイナーぶりを見せるとともに「僕は30年ぐらいお世話になっていますが、長良プロに入ったら急にテレビ局のプロデューサーやディレクターの態度が変わってものすごく感じよくなった。多分長良会長が裏で…(笑)」と会場の笑いを誘った。
最後は全員でファンのお見送りも
長良グループの60年の歴史がスクリーンで紹介された後、カバーコーナーに続くポップス・ミュージカルコーナーでは、中野が初音ミクの「千本桜」、財木がミュージカル『モーツァルト!』の「僕こそ音楽」、磯部が泰葉のヒット曲「フライディ・チャイナタウン」、有沙が『アナと雪の女王』の「Let it Go」などを個性的に歌い上げた。
「長良プロが産んだヒット曲」と題したコーナーでは、昨年肺がんを公表して闘病中の山川豊からの手紙が読み上げられ「お兄ちゃん」と慕ってきた水森かおりが涙する場面も。活動休止中の氷川きよしからのメッセージも代読された後、辰巳が「きよしのズンドコ節」を歌うと、会場からは「ゆうと!」のコールが。はやぶさは先輩・山川豊の「アメリカ橋」を心をこめて歌った。
わさみんこと岩佐美咲も、水森からもらったという純白のドレスを着て登場、田川からも着物をもらったというエピソードを披露するなど、グループの絆を感じさせる場面も。
その後、水森がご当地ソングの女王の第一歩を踏み出すきっかけとなった「鳥取砂丘」、田川が作家の五木寛之に直談判して詞をいただいたという「女人高野」を披露。
終盤の「新曲コーナー」では、ソロでも活躍中の大滝ひかる(ヒカル)が「あの日の花吹雪」、駿河ヤマト(ヤマト)が「ズルい男に乾杯!!」を熱唱。そして、ベテラン俳優・中村玉緒からの手紙が読み上げられた後、辰巳が恋愛モード満載の「星くずセレナーデ」をPOPな振り付けで歌う。続いて田川が「下田の椿」、岩佐が「アキラ」、はやぶさが「赤坂レイニー・ナイト」、水森が「三陸挽歌」を熱唱し、フィナーレは出演者全員で「明日はいい日」と全33曲を歌って、満員の客席を魅了した。
演歌・歌謡曲だけではなく、幅広いジャンルで活躍する若手も登場し、まさに「NEXT STAGE」を感じさせるプログラム。最後は全タレントが会場出口でファンをお見送りし、温かい時間が流れるFESTIVALが幕を閉じた。
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