無茶するなあああ!アムロのガンダムでも傷をつけられなかったシャア専用ズゴック 命がけの一撃で視界を奪ったミニ戦闘機、奇跡の瞬間
2025年4月16日(水)21時0分 ABEMA TIMES

それはガンダムでも成し得なかった殊勲の一発だった。アニメ「機動戦士ガンダム」第29話では、モビルスーツを前に、ただの小型戦闘機で挑んだ男の姿が描かれた。シャア・アズナブル(CV:池田秀一)を退ける奇跡とも思える一撃は、想いが引き寄せた必然の一撃でもあった。
地球連邦軍の本拠地・南米ジャブローに到達したホワイトベースは、修理と整備を受けていた。その現場を指揮していたのが、先の戦いで命を落としたマチルダ・アジャンの婚約者でもあるウッディ・マルデン大尉(CV:田中秀幸)。
一方そのころ、ホワイトベースを追跡していたシャア率いるマッド・アングラー隊が、偶然にもジャブロー基地の出入口を発見。これがきっかけとなり、ジオン公国軍による総攻撃が引き起こされることになる。
この事態を知ったウッディは即座に作業を中断。作業員を防衛に回す指示を出すと、自らも戦闘用の小型ホバークラフト「ファンファン」に乗り込んだ。アムロ・レイ(CV:古谷徹)もガンダムで出撃し、ファンファンを発見すると、「ホバークラフトは無理です!下がってください!」と警告。さらに、搭乗者がウッディだと気づいたアムロは、シールドを構えて進路を阻もうとする。だがウッディはそれを振り切り、なおも前進を続けた。
戦場ではすでにシャア専用ズゴックが連邦軍を相手に無双しており、アムロですらその俊敏さに翻弄されていた。シャア専用ズゴックがガンダムの攻撃をいなして一瞬背を向けたその瞬間、ウッディは迷わずミサイルを放つ。その一撃は、シャア専用ズゴックのメインカメラを正確に撃ち抜き、視界を奪うことに成功する。
アムロの攻撃すら通用しなかったその相手を、小型ホバークラフトから放たれた「たった一発のミサイル」が後退させた。この事実は、兵器性能だけでは語れない重みを持っている。
ウッディはその直後、シャア専用ズゴックのアイアンネイルによって撃墜され戦死する。しかし彼の行動がなければ、ガンダムもホワイトベースも撃沈されていたかもしれない。倒すことではなく、“止めること”に意味がある戦いが、確かにそこにはあった。ウッディの一撃は、マチルダへの想いと、ホワイトベースを守るという“覚悟”が撃たせたものだったに違いない。
アニメ「機動戦士ガンダム」は1979年4月から1980年1月まで放送されたサンライズ制作のロボットアニメで、富野由悠季監督が手掛けた作品。“リアルロボットアニメ”という新ジャンルを開拓し、以後のロボットアニメに多大な影響を与えた。放送当時の視聴率は振るわなかったが、再放送や劇場版の公開で人気が急上昇すると、「ガンプラ」ブームも生まれた。以降のガンダムシリーズや、スピンオフなどの派生作品も多数制作され、現在も高い人気を誇る。
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