市川男女蔵、父・左團次さん死去から1年の節目にしみじみ「精神的に困らないように突き放していたのかな」

2024年4月16日(火)16時30分 オリコン

亡き父への思いを語った市川男女蔵 (C)ORICON NewS inc.

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 歌舞伎俳優の市川男女蔵(56)、市川男寅(28)親子が16日、東京・歌舞伎座で5月2日に初日を迎える5月公演『團菊祭五月大歌舞伎』の取材会に参加した。

 『團菊祭五月大歌舞伎』は、明治の劇聖と謳われた九代目市川團十郎と五代目尾上菊五郎の偉業を顕彰するため始められた5月興行恒例の祭典。男女蔵と男寅は、昼の部『毛抜』に出演する。

 本作は、昨年4月15日に亡くなった四代目市川左團次さん(享年82歳)が左團次襲名の際に演じた演目であり、今回は左團次さんの長男・男女蔵が父の当り役である粂寺弾正を引き継ぎ、孫・男寅が錦の前を担い、一年祭追善狂言として上演される。さらに、左團次さんと数多くの名舞台をともにした尾上菊五郎が初役で小野春道を演じるほか、市川團十郎が後見を務め、名優を偲ぶ。

 男女蔵は、追善公演について「どなたでも追善公演ができるわけではない。今回も、菊五郎さんや團十郎さんをはじめ、周りの方々のお膳立てやお力添えで実現した。感謝を込めて、無事に千秋楽を迎えられるよう1日1日務めて参りたい」と意気込んだ。

 父・左團次さんとは「もともと親子でベタベタする家ではなく、親父さんからは名前を呼ばれたこともあまりない。ときには“ダメ蔵”と呼ばれたりもしましたし、目の前で芸を見せても『ふ〜ん、そんなものか』と(笑)」とエピソードを交えながら、関係性を吐露。

 そして「若い頃は『本当になにもしてくれないな』『一体なにを考えていらっしゃるんだろう』と思っていましたが、こうして1年が経って、生きていたときから私たちが精神的に困らないように突き放していたのかなとも思う。昔気質な人だったんですね」と、しみじみ振り返った。

 父・左團次さんが演じた弾正については、時代ごとに変化も感じていたと明かしながら「やっぱり色っぽい。“男の色気”と言いますか。それは出そうと思って出せるものではない」と分析。男女蔵は2004年1月の浅草公会堂以来、20年ぶり2度目の弾正役となるが、「やらせていただけてうれしい反面、せりふのように“血の池”にはまらないようにしなければ(笑)。20年積み重ねてきたのに、『あいつ悪くなったな』と言われてしまうかもしれないという不安は当然ありますから…」と素直な気持ちを伝えた。

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