コスパフォユニット「みおまよ」 「NARUTO」で運命が動き出し「ハガレン」で世界を見据えた【コスプレ図鑑】

2024年4月17日(水)11時0分 スポーツニッポン

 コスプレパフォーマンスユニット「みおまよ」が8月3日に愛知県名古屋市で行われるコスプレ世界一決定戦「ワールドコスプレチャンピオンシップ2024」に日本代表として出場する。「世界コスプレサミット2024」の会期中に行われるビッグイベントで、3月の日本代表選考会では、「NARUTO」の主人公うずまきナルトの尾獣「九喇嘛(くらま)」と、宿命のライバルうちはサスケによる最強の術「須佐能乎(すさのお)」を独創的に表現し、会場で喝采を浴びた。まめまよさんとみおしさんによる女性ユニット「みおまよ」はどのように誕生し、どのようなところにこだわって世界切符をつかんだのか。2人を独占直撃した。

 ともに初めてのコスプレは「NARUTO」。まめまよさんが「高校1年生の時で、うみのイルカ先生の少年時代」、みおしさんが「中3の頃で、春野サクラちゃん」だった。

 出会いの場は、東京・池袋のアニメイト本店で行われていたコスプレイベント。当時美容師だったみおしさんが月1回イベントの運営スタッフをしていて、その参加者がまめまよさんだった。

 まめまよ「当時は名古屋から上京したてだったんですが、友達に誘われてイベントのランウエーショーに出演したんですよ。そうしたら、めちゃくちゃ馴れ馴れしく声を掛けてくるスタッフがいて。その人こそみおしだったんです。私はオタクでコミュ症なのに、いきなりタメ口で喋りかけてきて。今だから言いますけど。当時は凄い嫌だったんです(笑)」

 みおし「まめまよの方が年上なのに〝めっちゃ動けるね〟って上から目線みたく言っちゃってたね(笑)」

 

 第1印象は微妙な距離感だったが、しばらく時を経てコスプレパフォーマンスチームに加入していたまめまよさんがみおしさんを誘ったことで急速に仲を深めていった。

 コンビとして歩むことになったのは、2016年の世界コスプレサミットへの挑戦。作品は「鋼の錬金術師」だ。

 まめまよ「ハガレンはみおしのバイブルでした。当時、私は世界コスプレサミットに挑戦したかったんだけど、何の作品かまだ決めていなくて。そんな時、クリスマスイブに2人でカラオケに行って、ハガレンの主題歌を歌ったんです。そして、こう言いました。〝コスプレサミット一緒にやろうよ!!〟って」

 まめまよさんのラブコールにみおしさんもすぐに快諾。コンビとしての歩みを踏み出すことになったが、「地獄の始まりでした…」と2人には早くも試練が訪れた。

 日本代表選考会に向けて選んだキャラクターは、ハガレンの主人公エドワードとアルフォンスのエルリック兄弟。兄エドの衣装はタンクトップ、ローブマント、ズボン、ジャケット、ウイッグ、ベルト、ブーツ、腕の機械鎧を手作り。さらに、全身鎧姿の弟アルを作り込むために名古屋まで行き「造形合宿」を敢行。動ける全身造形衣装を作るのが得意な、まめまよさんの先輩の元で悪戦苦闘しながら、アルの全身鎧とエドの機械鎧を完成させた。「エドに恋しすぎて、自分ではできませんでした」というみおしさんがアル、まめまよさんがエドをそれぞれ担当。本番では惜しくも世界切符を逃したが、これが「みおまよ」にとって世界を意識する第一歩となった。

 日本代表選考会を勝ち抜き、世界コスプレサミットで開催されるワールドコスプレチャンピオンシップに日本代表として初めて出場したのは2018年。人気ゲーム「戦国無双4」の真田信之、幸村兄弟で挑んだ。日本人に知られている存在で、NHK大河ドラマ「真田丸」が16年末に終了したばかりで鮮度も十分ということで選んだ。本番はシリアスなパフォーマンスを披露したものの、あまりの迫真ぶりに客席が静かになってしまい、頂点はつかめず。

 まめまよ「物語が結構しんみりして終わっちゃった。敗因はそこだったかもしれません」

 雪辱を期して意欲を燃やしていたところ、新型コロナウイルスの流行期に入り、2020年には世界コスプレサミットがオンライン開催となり、ワールドコスプレチャンピオンシップは見送られた。「いつやろうか」。2人で話し合って迎えた2024年。気持ちを奮い立たせて6年ぶりに再び立ち上がった。「ラストチャレンジ」と位置づけ、運命の糸に引き寄せられるように原点の「NARUTO」で世界一を目指すことになる。

スポーツニッポン

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