【叡王戦】藤井叡王、第2局に敗れ62年ぶりタイ記録逃す 大山15世名人のタイトル戦17連勝にあと一歩

2024年4月20日(土)19時58分 スポーツニッポン

 藤井聡太叡王(21)=王将など8冠=が挑戦者に同学年の伊藤匠七段(21)を迎える第9期叡王戦5番勝負第2局は20日、石川県加賀市「アパリゾート佳水郷」で指され、先手伊藤が87手で勝利した。

 藤井は5番勝負を1勝1敗のタイに戻すと同時に、昨秋以来のタイトル戦連勝が16でストップした。大山康晴15世名人が1961〜62年度にかけて残した、歴代最多記録17に62年ぶりに並ぶことはできなかった。

 「それ自体は仕方のないことです」。強く意識することではなかったのだろう。終局後、藤井は苦笑いで胸中を明かした。

 長く課題として挙げる「後手番でどう戦うか」。昨年度46勝8敗の勝率・852はタイトル戦続きの中で挙げた勝率1位賞にして歴代2位の好成績。先手番の24勝1敗は驚異的だが、後手番でも22勝7敗の・759を残した。それでも、不満だった。

 10手目、得意の角換わり腰掛け銀では定跡化された角交換ではなく、角を3段目へ1つ上がった。公式戦438局目で初めて3三金型早繰り銀の変化球を投じた。

 「3三金型の(自陣の)薄さが出る展開になった。もう少し違う勝負手を掘り下げるべきだった」

 形勢不利の中盤、飛車斬りの勝負手も反省した。23、24日には先勝した名人戦第2局、5月2日には叡王戦第3局が控える。「本局は形勢判断の甘いところが出た。第3局では熱戦にできるように頑張りたい」。重要対局が続く8冠は、足元を見つめた。

スポーツニッポン

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