堀田真由、『アンチヒーロー』で“未知の役柄”に挑戦 バイクシーンでクランクイン「ドキドキしました」

2024年5月18日(土)8時30分 マイナビニュース

●挑戦的な役を託され「すごくうれしかった」 専門用語には苦戦
長谷川博己主演のTBS系日曜劇場『アンチヒーロー』(毎週日曜21:00〜)で、弁護士の紫ノ宮飛鳥役を演じている堀田真由にインタビュー。堀田が「新たな挑戦でした」と語る同役では、法律の専門用語が多い台詞に挑んだり、颯爽とバイクを乗りこなしたりと、女優として新たな扉を開いている。
本作で長谷川演じる主人公・明墨正樹は、犯罪者である証拠が100%揃っていても無罪を勝ち取るという限りなくダークで“アンチ”な弁護士だ。彼は毎回、常識を覆すような手段を使って、担当した事件を意外なところに着地させ、視聴者に「正義とは果たして何なのか?」という問いを突きつけていく。堀田が演じる紫ノ宮は、明墨の事務所で働く弁護士で、同僚である弁護士の赤峰柊斗(北村匠海)らと共に、明墨のもとで奮闘していく。
昨年は『たとえあなたを忘れても』(ABCテレビ・テレビ朝日系)で地上波の連続ドラマ初主演を果たし、主演映画『バカ塗りの娘』での演技も高い評価を受け、女優として着実にステップアップしてきた堀田だが、今回の役は新しい挑戦になったようだ。
「時代劇などで芯の通った役を演じたことはありましたが、現代劇ではどちらかというと笑顔の印象が強い役柄が多かったと思うので、紫ノ宮のように社会人の役でカッコ良くて自立した女性は演じたことがなかったです。自分としては未知の役柄で、どういう風になるんだろうと思っていましたが、こんな挑戦的な役を私に託してくださったことはすごくうれしかったです」
特に話題を呼んだのがバイクに乗るシーンだが、堀田はもともと二輪の免許を持っていたと言う。
「プライベートでバイクを乗っていなかったので、私が免許を持っていることを皆さんはご存じなかったそうです。でも、持っているならやるしかないという流れで、なんとクランクインがバイクに乗るシーンとなりました。クランクインの日は、何度経験してもまだ緊張感があるので、さらにバイクのシーンをいきなり撮るということですごくドキドキしました。視聴者の皆さんからの反響もいただき、第4話でも乗らせていただきましたが、またバイクのシーンがあればいいなあと思っています」
苦戦しているという弁護士役の専門用語については「馴染むまでにすごく苦労はしました」と告白する。
「しっかり調べて意味を理解すれば頭にすっと入ってくることもありますが、普段は言い慣れてない言葉なので、とても苦戦しました。でも、紫ノ宮という人間は信念を貫くかっこいい女性で、きっと完璧主義で すごく努力をしている人だと思うので、自分の中でも紫ノ宮と同居していけるように、台詞は何度も何度も練習し、1日に何回しか間違えてはいけないといったルールを自分の中で決めながらやっています。役柄によってやりがいはそれぞれにあると思いますが、役者としての成長という意味でも、自分にいろんなチャレンジを課していく方がすごく楽しいです」
これまで演じた中では、2話の法廷で話すシーンが印象深かったそうだ。
「2話の紫ノ宮1人で弁護するシーンでは、普段は割と淡々とした口調で 話す紫ノ宮ですが、そこで少し“明墨さん節”みたいなものを出せたらいいなと思い、飯田さん(飯田和孝プロデューサー)からも、大きい手振りなどを入れてみたらいいんじゃないかとおっしゃっていただいたのでやってみました。そこで紫ノ宮も、明墨法律事務所のメンバーだということが出せたと思うので良かったかなと思います」
普段の紫ノ宮は冷静で感情を抑えている役どころだが、第5話では父親である千葉県警刑事部長の倉田功(藤木直人)と対峙し、父へのあふれる想いを吐露するシーンが描かれた。父親役を演じた藤木直人と初対面したのは、この5話での撮影シーンだった。
「紫ノ宮が久々に実家に戻ってきて父とお惣菜を食べるシーンが、藤木さんと“はじめまして”でした。紫ノ宮としても、父と長い間会ってない時間があったので、コミュニケーションを取りすぎていたら出せない空気感だったと思うと、そこから始まって良かったのかなと思います。そういうシリアスなシーンから始まりましたが、それ以降、藤木さんは撮影の合間にプライベートなお話をしてくださったり、『オールスター感謝祭』の前には、どういう風にやったらクイズが上手く解けるかというアドバイスをいただいたりと、まさにお父さんのように『頑張ってね』という感じで接してくれました。劇中ではちょっとバチバチしていますが、普段はとても優しい方です」
●長谷川博己から刺激「毎度驚かされている」 北村匠海にも全幅の信頼
主演の長谷川とは、2016年放送のNHK・BSプレミアムのドラマ『獄門島』以来、8年ぶりの共演となった。
「8年前の私はまだ10代で、長谷川さんと絡むシーンが多くなかったのですが、当時は島で撮影をしていて、撮影以外でもよく話しかけてくださいました。長谷川さんはすごく柔らかくて本当にチャーミングな方ですが、役のスイッチが入ると長谷川さんにしかできない明墨になられて、本当に迫力があります」とリスペクト。「法廷の長いシーンにおいても絶対に妥協することなく、納得のいくものを出されている姿を見させてもらっています。主演の方が常に自分と戦っていらっしゃる姿を見せてくださると、私もそこに食らいついていかなければいけないと思えるし、きっと私たちのお芝居も長谷川さんが引き上げてくださっているので、まさに役柄のように、事務所の先生と後輩のような関係性になっています」 と語る。
また、フジテレビ系ドラマ『風間公親-教場0-』(23)でも共演した北村についても全幅の信頼を寄せている。
「北村さんとの共演は2度目で、これまでは演技について話すことはあまりなかったのですが、第4話で紫ノ宮が赤峰さんに過去のことを打ち明けるシーンでは、2人でどういう風にしようかと話し合いました。北村さんが『こういうお芝居の時は受け取る側の人がすごく重要だから、僕が頑張ります』とおっしゃってくださり、その時に、やはりお芝居は人と人とのキャッチボールなんだなと改めて感じました」
赤峰との今後についても「父との決着がつく5話が終わってからも、赤峰と紫ノ宮はいろいろなことを探っていくバディでもあるので、今後も2人が一緒にいるシーンがかなり増えていくと思います。また、今まではそれぞれが 抱えていたものを探っていて、ちょっと強い態度で赤峰さんに当たっていましたが、 きっと最初から2人は同じ線の上にいたのに気づいていなかっただけなのかなと。ここから最終回に向けては、2人が明墨法律事務所の一員としてどう動いていくのかが、見どころの1つになってくると思います」と語る。
毎回、予想を裏切るような展開を見せ、SNSでは視聴者の考察記事なども多数上がり、盛り上がりを見せている本作。堀田自身も「明墨先生のやり方には毎度毎度驚かされています」と感心しきりで、「明墨先生役の長谷川さんについても、私が台本を読んできっとこういう風に演じられるのかなというものとは全く違った演じ方をされ、段取りから役の幅を広げて、空間を広く使ってらっしゃる姿を見て、毎度驚かされています」と語る。
本作のテーマでもある「正義とは?」という問いについて投げてみると「本当に正義って難しい言葉だなと思います」と述懐。
「悪の中にも正義があるし、正義という言葉を掲げれば、なんでも成立してしまうという怖さもあるのかなと。でも、正義の “正”という字は漢数字の一に止まると書くので、“一度立ち止まることなんだ”と書かれているのを本で読んだことがあり、本当にそうだなと思いました。物事に対して何も考えずに突き進み、それが正しいと思い込んでしまうと、その結果、誰かを傷つけてしまうことにもなるかもしれない。だから一度立ち止まり、自分の人生としてちゃんと覚悟や責任を持って生きていくことが私自身の正義だなといつも感じています」
最後に、これまで紫ノ宮役を演じてきた手応えについて聞くと「自分の中ではまだできないことがたくさんあるので、日々努力しています」と述べ、「まだ撮影の途中で、クランクアップに向けて大事なシーンも残っているので、すべてを演じ終えた後で自分がどう感じるのかなと、そこを楽しみにしたいと思います」と笑顔で締めくくった。
■堀田真由
1998年4月2日生まれ、滋賀県出身。2015年にWOWOWのドラマ『テミスの求刑』で女優デビュー。2017年にNHK連続テレビ小説『わろてんか』で主人公の妹を演じて注目を集める。近年の主な出演作は、ドラマ『鎌倉殿の13人』(22)、『風間公親-教場0-』『たとえあなたを忘れても』(23)、映画『禁じられた遊び』『バカ塗リの娘』『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜』、『ある閉ざされた雪の山荘で』『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』(24)など。
(C)TBS

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