『ホテルローヤル』主演は波瑠、「悲劇のヒロインになりきれないところが人間味」

2020年6月2日(火)10時2分 映画ランドNEWS

第149回直木賞受賞作、桜木紫乃の自伝的代表作の映画化『ホテルローヤル』の主演を波瑠が務める。



桜木紫乃の原作「ホテルローヤル」を武正晴監督が映画化。ホテルと共に大人になっていく雅代の目線を主軸に、ホテルを訪れる人々や従業員、経営者家族それぞれが抱える人生の哀歓を描く。


主演の波瑠が演じるのは、北海道・釧路湿原を背にして建つ小さなラブホテル「ホテルローヤル」の経営者の一人娘・田中雅代。美大受験に失敗し、どことなく居心地の悪さを感じながら、家業であるホテルの仕事を手伝うことになっていく役どころ。ひとときの”非日常”を楽しみ、安らぎと寂しさを胸にホテルを後にする客たちを、少し冷めた目線で眺めながら仕事に励むという難しい心情を繊細に表現している。


原作者の桜木紫乃は「波瑠さんに、ホテルローヤルのひとり娘、雅代を演じていただいた。誰にも心を見せず開かず、無表情を貫き、黙々とラブホテルの掃除をする彼女の姿は、苦しくなるほどリアルでした。」と、自身を投影した役でもある雅代を演じた波瑠へ惜しみない賞賛のコメントを寄せている。


波瑠 コメント




ラブホテルで働く人と訪れる人がいて、そこにうまれる微妙な温度差を役者さんたちがどんな風に表現するのかととても楽しみになる脚本でした。


撮影期間は、素敵な共演者のみなさんでとても楽しかったです。私が演じた雅代はちょっと周りに馴染めないところがあるので、もっと皆さんと仲良くなりたいなと思いながら我慢していました。


雅代はどこかいつも傍観者というか、起こる状況の中心にはいない人で。それも自覚していてどこかコンプレックスだったりもして。いつも所在なさげで可哀想にも思えるけど、悲劇のヒロインにはなりきれないような曖昧さだったり、中途半端にも見えるところが彼女の人間味になればいいなと思って演じていました。


映画『ホテルローヤル』は2020年冬、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー


(C)桜木紫乃/集英社 (C)2020映画「ホテルローヤル」製作委員会


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