カンフル・ユニバース!? 韓国ドラマ『照明店の客人たち』と『ムービング』の共通点は「背景が2018年」【Disney+】
2024年11月24日(日)14時50分 オリコン
12月4日よりディズニーの動画配信サービス「Disney+(ディズニープラス)」で配信される『照明店の客人たち』は、暗い路地裏の照明店を訪れるどこか変わった客人たちをめぐる、切なくも温かい人間愛を描いた感動のヒューマンミステリー。
どこかもわからない、暗い街をさまよう人々。一部の記憶を無くした彼らがいたのは、”生と死の境目”の世界だった。なぜ彼らはこの場所にたどり着いたのか。そして、元の世界に戻ることはできるのか——。やがて人々は、彼らの過去、現在、未来の鍵を握る、ある路地裏の照明店へと引き寄せられていく。
脚本は、「韓国ウェブトゥーン界の父」の異名を持つカンフル。自身のウェブトゥーンを原作に、ドラマの脚本を初めて手がけたディズニープラスのオリジナルドラマシリーズ『ムービング』は、 “韓国のゴールデングローブ賞”ともいわれる「第60回百想芸術大賞」TV部門の大賞を受賞。2023年の釜山映画祭で開催された「アジアコンテンツ&グローバルOTT アワード」では最優秀クリエイティブ賞をはじめとする最多6部門を受賞するなど、数々の賞レースを席巻した。
ディズニープラスで2作目となる『照明店の客人たち』についてカンフルは、「『ムービング』と結末は違いますが、同じ物語だと思います。『ムービング』でも人物を中心に考えましたし、『照明店の客人たち』も登場人物や作中の人物を中心に考えました。『ムービング』は特殊能力を扱うジャンルで、参入障壁が高くないため、より多くの注目を集めることができたと思います。『照明店の客人たち』も同じジャンルですが、韓国でホラー/スリラージャンルの作品が長編ドラマで展開されることが少ないので、視聴者の皆さんがどのように受け止めてくれるか気になります。ただ、ストーリーは面白いので自信があります」と語った。また、「2作の共通点は背景が2018年であること」と言って微笑み、“カンフル・ユニバース”を匂わせた。
新たに物語を生み出すときは、「中心に人を置きます。どのような人が動いて行動するのか、登場人物とその関係性に重点を置いて物語を構成しています」と、クリエイティブなプロセスを明かしたカンフル。原作者でありながら、ドラマの脚本では脚色をしている点について、「漫画を描いたのは13年前なので、原作で描けなかったストーリーがあったのは確かです。ドラマを通して漫画で見せられなかった内容を盛り込み、監督さんと俳優さんたちが一緒に立体的に取り上げてくれたことで、物語がより深くなったと思います。絵で表現できなかった感情やスペクタクルな感情まで映像でうまく表現され、原作よりはるかに豊かになったという点でとても気に入っています」と話していた。
監督を務めるのは『ムービング』でジョンウォン高校の教師チェ・イルファン役を演じたキム・ヒウォン。「時々、カンフルさんがなぜ私に演出を申し出たのか不思議に思っていました。『演技が上手いからやってみろ』とも言われましたし、自分なりに演出の夢があり、準備をしていたところ、このようなきっかけで演出を担当することになりました。今もドキドキ、ワクワク、夢のようで、とても光栄で、12月4日が楽しみです」と心境を明かした。
俳優から初めて監督を経験し、「謙虚さを学びました。俳優をするときは、自分の勝手な思いで演技をしていたような気がしますが、『照明店の客人たち』の作品解釈を続けるうちに、作家さんのディテールがすごいんだなと大きく感じました。また、俳優たちは私より演技も上手で素晴らしいと思いました。スタッフも全力を尽くして情熱を注いでくれて尊敬しました。だからこそ謙虚にならなければならないと思いました。 演出は、皆さんが手伝ってくれたからこそできたことだと思います」と感謝を述べた。
照明店の店主ウォニョンを演じたチュ・ジフンは、「劇中に出てくる人々の“謎めいたところ”を私がキャッチするので、ついてきてください。そうすれば、ポイントがつかめると思います」とドラマの見方をアドバイス。3回目の看護師役となったパク・ボヨンは「実際にICUのナースをしている友達からアドバイスを受けて役づくりに活かしました」と明かした。
店を訪れる客人たちを演じたキャストもそれぞれ魅力的で、チュ・ジフンは「いろいろな役者さんたちと息をあわせることができてとても良かったです」とアピール。パク・ボヨンも「本当に多くの良い俳優さんが出てきます。その俳優さんたちのアンサンブルも期待してください」とコメントしたが、チュ・ジフンとパク・ボヨンは一緒に撮影したシーンがなく、お互いに残念がっていた。
最後にチュ・ジフンは、「個人的に『照明店の客人たち』を楽しく見ました。気持ちよく皆さんにおすすめできる作品です」。パク・ボヨンは、「カンフルさん特有の人間に対する愛が込められていて、特に12月に見るのに良い作品なので、多くの関心を寄せていただけたらと思います」と呼び掛けていた。