日向亘&乃木坂46・梅澤美波&ヨーロッパ企画・上田誠の3ショット到着 ドラマ『デスゲームで待ってる』座談会実施
2024年12月6日(金)14時0分 クランクイン!
カンテレが動画配信サービス・DMM TVとコラボしたドラマ企画の第4弾となる本作は、テレビ業界から干された放送作家の主人公が“デスゲーム作家”に転身し、残虐性と企画力を生かしたデスゲームでかつての恨みを晴らしていく復讐ドラマ。映画『リバー、流れないでよ』の原案・脚本やドラマ『時をかけるな、恋人たち』の脚本を手掛けたヒットメーカー、ヨーロッパ企画・上田誠が原案を務め、脚本は同じくヨーロッパ企画所属の諏訪雅が執筆する。
日向が演じるのは、一世を風靡(ふうび)するようなテレビ番組の制作を夢見て放送作家になったものの、ある番組の収録中に起きた死亡事故の責任をなすりつけられてしまった主人公・戸村匠真(とむら・たくま)。梅澤は、デスゲーム制作会社・ドリーミアの若手プロデューサー、秋澤和(あきざわ・なごみ)を演じる。秋澤は戸村の企画力に惹かれ、自社にスカウトする。
今回の座談会では、主演、ヒロイン、原案者の3人が、このドラマについてそれぞれの視点から語った。
上田はこのドラマの誕生経緯について、「最初に“復讐モノ”というお題をいただいて。(このドラマは)“復讐”ドラマ枠のシリーズの中でも4作目だから…それまでにいろいろなストレートの球は投げられているであろう中、“変化球の復讐モノを”と考えながら(企画案を)持っていきました。何案か持っていった中に、まさかこれには決まらないだろうと思いながらも“超好きな企画なんですけど”と(このドラマ企画を)忍び込ませたら、打ち合わせですごく盛り上がって。そこから一気呵成(かせい)に考えました」と明かす。
日向・梅澤はそんな本作の切り口の斬新さを語る。日向が「“デスゲームもの”って、主人公が何かに巻き込まれるパターンが多いと思うので、(このドラマも)“そういうお話なのかな”と思ったら、まさかの“デスゲームを使って復讐をする”という考えたこともない企画だったので(笑)。“デスゲーム作品でこんなアプローチの描き方もできるのか”と思いました。台本を読む手が止まらなくなったのを今でも覚えています」と振り返る。梅澤も「私も“これは考えたことなかった視点だ”と思って、一気に(台本を)読んでしまったくらいおもしろかったです」と共感した。
さらに梅澤は「これまで“デスゲームもの”にいくつか触れてきたのですが、(このドラマは)“フィクションだけど、リアルにとらえやすい”というか。我々が生きているテレビ業界が舞台ということもあって、ドラマの世界にすごく入り込めました」と、このドラマが持つ独創性に触れ、上田は「おっしゃる通りで、デスゲームなんかこの世界にない…実はあるのかもしれませんが(笑)、基本的には“ない”とされているものの裏側を描くというトリッキーなドラマなんですけど、それだけにリアリティにこだわりました」と続けた。
上田は「特に気に入っているところは、(日向・梅澤の)お2人がすごく真面目にやっているところです」とコメント。上田が「“デスゲームの仕事が終わった帰り道の場面”とか。そんな仕事ないのに(笑)」と突っ込むと、日向・梅澤は「確かに! 冷静に考えてみればそうですね!(笑) 麻痺(まひ)っちゃってましたね、多分(笑)。僕らは(デスゲーム会社で働くことに)全うしていたので」「本当に真面目に。ね(笑)」と、役に入り込んでいたことに気づいた様子。
それを受けて上田も「そうなんですよ(笑)。“いや〜、デスゲーム作り頑張っていこうね”みたいな感じで、“デスゲーム”という存在しないものを、完全に“ある”感じでやっているのがめっちゃいいなと思います。そう、ずっと変なことやっているんですよ(笑)。1話の後半からずっと変なんです(笑)」と笑いながら振り返った。
また、自身の役について日向は、「今回初単独主演ということもあって…“自分の演じる役がもととなって物語が進んでいく”というのが初めてで、すごく役者としてもいい経験をさせてもらったなと思いましたし、しかもそれが、上田さんが温めに温めた企画ということで(笑)、本当に光栄に思いました」とコメント。
一方の梅澤は、「(私が演じた)和の場合は“過去の復讐”という原動力がありますが、“仕事に向き合っている”という面では共感できるというか…。和の過去と今(の描写)があるからこそ、差をつけることが難しくもあり、すごくやりがいがありました。ドリーミア(戸村、和が働く制作会社)のみんなと働いている時にも、常に(軸が)心の中にある役で、やりがいを感じていました」と想いを明かした。
そんな日向・梅澤について上田は、「僕は作家であり(出演者でもあるので)、“自分もこの悔しさはめっちゃわかるな”と(戸村に共感できました)。1人芝居っぽいところというかね。和も過去の復讐(ふくしゅう)に目覚める場面とか、エモーショナルなところが、見ていてとても気持ちがシンクロしました」とそれぞれの演技を賞賛。
そして「見ていて“めっちゃ2人の関係がはまっているな”と思うところばっかりだったんですよ」と切り出す。「これ、“デスゲームドラマ”とか言いながら、めっちゃ、会話劇なんです。それぞれに復讐の気持ちや思いはあるけど、それはさておいて“普段の会話”があり、社会生活の中で割と楽しい瞬間もあり、みたいな」と自身が思い描くこのドラマのあり方を語った。
演じる2人にも上田の思いは伝わっていたようで、日向は「僕も“会話の生っぽさ・リアルさで、いかにファンタジーな部分を、実際にあるものと錯覚させるかだな”と思いながら台本を読ませてもらっていました」と明かした。
上田は「(ドラマ中も)仕事の日常会話がめっちゃ多いけど、それがすごく軽妙で。いいチーム、いい会話やなと思っていました」と2人が作り出す空気感を賞賛。「和さんがアルバイトしている場面とか、あんまり本編には関係なさそうな場面ですけど、それをちゃんと描いていることで“現実に生きている人なんや”ということがわかるし。デスゲームをやっている人たちなのに、愛せるし。そういう丁寧な、日々の積み重ねみたいな部分がちゃんとあるなと思います」と、脚本の妙とあいまった、このドラマの魅力をアピールした。
原案者・出演者それぞれが一丸となって制作された本作の物語は後半へ。戸村や秋澤がどのような結末を迎えるのか?
ドラマ『デスゲームで待ってる』は、カンテレ(関西ローカル)にて毎週木曜24時25分放送、DMM TVにて毎週木曜24時30分配信。
日向亘、梅澤美波(乃木坂46)、上田誠(ヨーロッパ企画)の座談会全文は以下の通り。
<座談会全文>
■日向亘、梅澤美波(乃木坂46)、上田誠(ヨーロッパ企画)日向:僕は“この台本、本当におもしろいな”と思いながら読んでいました。
デスゲームものって、基本的に主人公が何か巻き込まれるパターンが多いと思うので、“そういうお話なのかな”と思って読んだら、まさかの“デスゲームを使って復讐(ふくしゅう)をする”という、もう考えたこともない企画だったので(笑)。“そういう見方があるのか、デスゲーム作品ってそんなアプローチでの描き方もできるのか”と思いました。そこからもう僕は台本を読む手が止まらなくなったのを今でも覚えています。
僕もデスゲームのドラマは好きなので、デスゲームのシーンがどう描かれるのか、撮影の時にどんなセットが組まれるのか、どういう ロケ地で撮影するのかとか、すごくワクワクしました。
梅澤:私もこのドラマの設定を聞いた時から、“これは考えたことなかった視点だ”と思って。一気に読んでしまったくらいおもしろかったです。これまでデスゲームものにいくつか触れてきたのですが、“フィクションだけど、リアルにとらえやすい”というか。我々が生きているテレビ業界が舞台ということもあって、ドラマの世界にすごく入り込めました。
デスゲームを実行するシーンでは、私(秋澤和)たちは(デスゲームの様子を)モニターで見守るという感じだったのですが…撮影中、自分が出ないシーンでも(現場へ)見に行っていました。どうやってデスゲームが行われるのだろうかと…。気になりすぎて!(笑) これまで人をものすごく恨む経験がなかったので、どう演じていけばいいのか難しかったというか、苦労しました。
——そんなふうにお2人がおっしゃっておりますが、上田さん、そんな『デスゲームで待ってる』をどうやって思いついたのかお聞かせください。
上田:最初に“復讐モノ”というお題をいただいて。“復讐”ドラマ枠のシリーズの中でも4作目だから…それまでにいろいろなストレートの球は投げられているだろう中、“変化球の復讐モノを”と考えながら持っていきました。何案か持っていった中に、まさかこれには決まらないだろうと思いながらも“これ、超好きな企画なんですけど”と(『デスゲームで待ってる』企画を)忍び込ませたら、打ち合わせですごく盛り上がって。“これが盛り上がるのか! まさかこれをやれるのか!”と思って。そこから一気呵成(かせい)に考えました。
まさにおっしゃっていた通り、デスゲームなんかこの世界にない…実はあるのかもしれませんが(笑)、基本的には“ない”とされているものの裏側を描くというトリッキーなドラマなんですけど、それだけにリアリティ(にこだわった)というか。
僕も放送作家のような形でバラエティに関わったことがあって…もちろんだいぶ誇張はしていますが、テレビの業界の独特の空気感みたいなリアリティを(追求しました)。日向が(テレビ業界から)デスゲームの業界にぬるっと誘われてしまうリアル感というか。超フィクションなんですけど、それをリアルっぽく書けたら面白い。
特に気に入っているところは、(日向・梅澤の)お2人がすごく真面目にやっているとこです。これ、ふざけてやったらダメなんですよね。“デスゲームの仕事が終わった帰り道の場面”とか。そんな仕事ないのに(笑)。
日向:確かに! 冷静に考えてみればそうですね!(笑)。
上田:そうなんですよ(笑)。それをさもあるかのように“いや〜、デスゲーム作り頑張っていこうね”みたいな感じとか。“デスゲーム”という、表には存在しないものを完全に“ある”感じでやっているのがめっちゃいいなと思っています。そう、ずっと変なことやっているんですよ(笑)。1話の後半からずっと変なんです(笑)。
日向:麻痺(まひ)っちゃってましたね、多分(笑)。撮影している時ね。
梅澤:もう本当に真面目に…ね(笑)。
日向:はい(笑)。僕らは(デスゲーム会社で働くことに)全うしていたので。感覚がおかしくなっちゃうんです(笑)。
——そんなお話も聞けたところで、日向さん・梅澤さんが演じていて役に共感したところや演違いがあったところをお伺いしたいです。
日向:僕は戸村という、元々テレビが好きでテレビ業界に入った人の役です。僕もお芝居をさせてもらうことが本当に大好きなので、“好きなことをお仕事にしている”という部分ではすごく戸村と共通している部分があります。その大好きなものを否定された時とか、自分がこうだと思って出したものを真っ向から否定された時に、プライドが傷つけられるという部分はすごく共感できるし。“もし自分がお芝居をしていて、こういう言われ方をされたらどういう気持ちになるかな”と置き換えると、今まで(戸村が)復讐(ふくしゅう)してきた方々の言ってきたことを(言われた戸村の気持ちが)すごく想像しやすかったですね。
演じがいがあったところは…全10話を通じて、戸村の波が、作品の方向転換につながるじゃないですか。戸村が持ってきたもので何かドリーミア全体が上がるのか、はたまた何か新しい出来事が起きてしまうのかという。
今回初単独主演ということもあって…“自分の演じる役がもととなって物語が進んでいく”というのが初めてで、すごく役者としてもいい経験をさせてもらったなと思いましたし、しかもそれが、上田さんが温めに温めた企画ということで(笑)、本当に光栄に思いました。
上田:戸村を見ることで、ドラマ(の世界)にのって行ける感じがありましたからね。すごく素敵でした。
梅澤:和は正義感があるし、人のことをよく見ていて。戸村に対して、“今どういう気持ちで動いているのかな”と(読み取っている)というか。人間観察がすごく鋭い人なので。
私も普段人の顔色を伺うし、グループ活動をしていることもあり、チームとして動くという立ち位置は、すごく通ずるなと思いながら演じていました。和の場合は“過去の復讐”という原動力がありますが、お仕事にやりがいを感じていたり、“仕事に向き合っている”という点では共感できました。
日向:照れないでください(笑)。
梅澤:…自分で言うのも、あれですが(笑)。和の過去との今(の描写)があるからこそ、そこに差をつけることが難しかったです。ドリーミアのみんなと働いている時にも、“自分はこういう原動力があるから、今こういうことをしているんだ”という、常に(軸が)心の中にある役で、やりがいを感じていました。
——ではそんな日向さん・梅澤さんのお二人を、上田さんはどう見てらっしゃいましたか。
日向:うわあ、一番聞きたいことだ。緊張してきた!(笑)
梅澤:聞きたいけれど、ちょっと怖いです…。
上田:意外だったところは正直、あんまりなくて。見ていて“めっちゃ2人の関係がはまっているな”と思うところばっかりだったんですよ。本当に“思い描いたそのものだ”というのが1番近いかもしれなくて。戸村は特に…僕、一応作家であり、(出演者でもあるので)“自分もこの悔しさはめっちゃわかるな”と(共感できる)こととか。1人芝居っぽいところというかね。和も過去の復讐(ふくしゅう)に目覚める場面とか、そういうエモーショナルなところは見ていて、すごく気持ちにシンクロしました。
そしてこれ、“デスゲームドラマ”とか言いながら、めっちゃ会話劇なんですよ。それぞれに復讐の気持ちや思いはあるけど、それはさておいて“普段の会話”がある。復讐の気持ちを腹に抱えながらも、社会生活の中で割と楽しい瞬間もあり、みたいな。“ワイワイ感”とか、仕事の中の日常会話がめっちゃ多いけど、それがすごく軽妙で。いいチーム、いい会話やなと思っていました。
日向:僕も“会話の生っぽさ・リアルさで、いかにファンタジーな部分を実際にあるものと錯覚させるかだな”と思いながら台本を読ませてもらっていました。(台本の)会話の1つ1つがもうすっごいリアルで!(笑)テレビ業界で働かせてもらっている身としては、よく聞くなと(笑)。
“この予算がどうで…”とか、“この時間が、入りが…”とか。“木更津まで行っちゃうと、入りが早くなるから…”とか(笑)。
上田:木更津(で撮影となると開始時間が)早いですもんね。
日向:木更津早いですよね〜(笑)。
そういった部分が、よりリアルさを出している、ファンタジーの部分をいい意味でかき消しているというか。そこはすごく意識しました。
上田:和さんで言うと、アルバイトしている場面とか。あんまり本編には関係なさそうな場面ですけど、それをちゃんと描いていることで“現実に生きている人なんや”ということがわかるし。デスゲームをやっている人たちなのに、愛せるし。そういう丁寧な、日々の積み重ねみたいな部分がちゃんとあるなと思います。