新海誠監督が語る自信と確信 最新作『天気の子』は「賛否分かれる要素も」

2018年12月13日(木)18時46分 シネマカフェ

新海誠監督『天気の子』を語る

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アニメーション監督の新海誠が12月13日(木)、都内で行われた最新作『天気の子』製作発表会見に出席。「いい映画になる確信がある」と自信を示す同時に、「前作が成功したおかげで、複雑さを盛り込める立場になれた。賛否分かれる要素もある」と語った。

■本作の着想は?…多忙を経験し「雲の平原でゆっくりしたい」
解禁されたティザーポスターに印象的に描かれているのが積乱雲、そしてその上に広がる“雲の平原”だ。「実は『君の名は。』のプロモーションがとても辛くて(笑)。ふと青空を見上げると積乱雲があって。その上にある雲の平原でゆっくりしたいなと思った」とビジュアル面でのヒントを語った新海監督は、「じゃあ、空の話にしようと。天気は自分も含めて、誰もが自分のテーマだと思ってもらえるはず」と本作の着想を明かした。


タイトルについては『天気予報の恋人』『天気予報の君』『天気の君』といった候補が挙がったといい、「飲んでいる席で、川村さんが『天気の子』じゃない?と言ってくれた」のだとか。当の川村プロデューサーは「あまりに大きな成功の後で、あえてチャレンジャーとしてどんな作品を作れるか。特に(天気という)テーマは世界中に受け入れられる」と話し、「すでにほぼ全世界での配給が決定している」と報告した。


■オーディション2,000人! 醍醐虎汰朗&森七菜起用の決め手は?
会見には約2,000人が参加したオーディションで抜てきされた醍醐虎汰朗(森嶋帆高役)、森七菜(天野陽菜役)も出席。二人を起用した決め手について、新海監督はそれぞれ「まず帆高に似ている。どこか空回りしているところも(笑)。だからこそ、観客の視点になれるし、誰もが共感できる大きな器を持っている」「森さんは捉えどころがなく、まさに天気のような子。表情もコロコロ変わるし、予想できない分、次にどんな言葉を発するのかと惹きつけられる」と語った。


この言葉を受けて、醍醐さんは「最初は新海監督の作品に出られると知り、ニヤニヤがとまらなかったが、もちろんプレッシャーも。今はワクワクしているので、精いっぱい頑張れたら」と抱負をコメント。森さんは「合格を待つまでの時間が、まるで数十年のように感じた。(合格を知り)最初は自分の耳を疑った」とふり返った。


■上映時間は現時点で105分! 音楽を担当するのは?
会見では、現時点で本作の上映時間が105分になることも明らかに。注目の音楽については、新海監督が「いまは言えませんが、もう1年以上やり取りをしていて、それは楽しい作業」と話していた。

新海監督によると、主人公の帆高は「決して模範的な少年ではない」といい、「正しくあろうと必死に手を伸ばしているが、映画は『人間はこうあるべき』とか、そういう価値観とは全然違うことを語っている」そうだ。「前作が成功したおかげで、スタート地点が高くなり、複雑さを盛り込める立場になった。その分、賛否分かれる要素もある」と新海監督。もちろん、ド直球のエンターテインメントを追求する新海イムズも健在で「笑えるし、泣けるし、知的好奇心を刺激するワクワクできる。純粋に『面白かった』といえる作品」と期待をあおった。


『天気の子』は2019年7月19日(金)より全国東宝系にて公開。

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