トランプ氏とバイデン氏はなぜ中国との関係を断ち切ることができないのか―英メディア

2024年3月2日(土)5時0分 Record China

29日、中国メディア・環球時報は、「トランプ氏とバイデン氏はなぜ、中国との関係を断ち切れないのか」と題した英メディアの文章を紹介する記事を掲載した。写真は米国。

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2024年2月29日、中国メディア・環球時報は、「トランプ氏とバイデン氏はなぜ、中国との関係を断ち切れないのか」と題した英メディアの文章を紹介する記事を掲載した。



記事は、英誌エコノミストの27日付文章を紹介。同誌が米バイデン大統領とトランプ前大統領が米中貿易に対する観点では「中国に依存し過ぎている」という考え方で図らずも一致しており、生産拠点を中国からリスクの小さい市場へと移転するよう世界に呼び掛けているとする一方、「米中間のいわゆるデカップリング(分離)は幻だ。両国の経済・貿易関係は非常に安定的かつ堅固であり、両国経済は分断できないばかりか、サプライチェーンの変化がかえって両国のつながりをより緊密化させている」と評したことを伝えた。



同誌は米中デカップリングに対する疑問の理由として、米国が発表する対中輸入額と、中国が発表する対米輸出額に大きな差があり「2017年以降、米国の中国製品輸入額が減っている」というデータは米中貿易の全貌を示している可能性が低いこと、アジア開発銀行のデータで、中国民間企業の米国企業への投資貢献度が2017年の0.41%から22年には1.06%と倍以上に増えており、クリーンエネルギーインフラ建設において中国製電気設備の輸入が一層重要になっている背景があること、米国のサービス業もますます中国が持つ知的財産権に依存する傾向があることなどを挙げている。



また、中国の発展もデカップリングを阻む一要因となっていると指摘。中国から米国への輸出が減少する一方で、中国の世界向け中間製品輸出はこの数年で急増しており、特に米国にとって重要な貿易パートナーであるインドやベトナム向けの輸出が大きく伸びていると紹介した。そして、中国の中間製品がインド、ベトナムなどでパッケージングされ、最終的に米国に運ばれる流れによって中国から米国への間接的な輸出が増えていることを説明し、米国の裏庭と称されるメキシコについてもインドやベトナムと同じ現象が起きているとした。



記事は、同誌がまとめとして「多くの国が、喜々として中国の投資する中間製品を受け入れ、完成品を米国に輸出している。この状況を支えているのは、中国の大きな規模と製造業の実力による経済効率だ。米国はデカップリングというセンセーショナルな言葉を掲げているが、実際にやってみると大したことはないのである」と評したことを伝えた。(翻訳・編集/川尻)

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