ニコン、「Z 9」の新ファームウェアVer.5.00を公開　更新は無料

ニコンは3月13日、フルサイズミラーレス「ニコン Z 9」のファームウェア Ver.5.00を公開した。4回目となるファームウェアアップデートで、おもにスポーツ撮影における使い勝手を向上する機能を追加した。アップデートは無料。
「オートキャプチャー」は、撮影開始日時を事前指定できる予約機能を追加した。この機能により、カメラを設置してから撮影までの時間が空いてしまった場合のバッテリー消費を抑えられる。加えて、DXフォーマットでの撮影時や被写体検出対象に「飛行機」を、撮影待機中の画面上に黄色枠表示を追加した。
「ハイスピードフレームキャプチャー＋」には、低速の「C15」を加えて連続撮影の使い勝手を向上した。「高周波フリッカー低減」には、一般的なLED照明やアドボードに使用される周波数のプリセットを追加。シャッタースピードが選びやすくなったうえ、高周波フリッカーの低減にも力を発揮する。
ポートレート撮影を強化する機能では、ピクチャーコントロールに「リッチトーンポートレート」を追加した。これは、ウェディングや写真スタジオなど、レタッチを前提とした撮影シーンでベースの画づくりに適したものだ。ほかにも「人物印象調整」「美肌効果」などの追加や、Profoto製スピードライト「Profoto A10」の白色LEDをAF補助光として使用可能にする機能の追加、拡大再生におけるコマ送り操作時の動作に「ピント位置優先（顔検出）」を追加するなど、利便性を向上させている。
操作性については、プロフェッショナルのニーズに応え、スピードアップと効率化につながるものを多数実装した。「撮影メニューの拡張」がオンのとき、連動していた静止画/動画の撮影モードを別々に管理できるように変更している。マニュアルフォーカス時の挙動では、ライブビューの絞りが開放状態でもピント合わせが可能になり、シャッターボタン半押しで拡大表示の解除ができるように調整された。
見やすさについては、フォーカスポイント枠の線の太さ調整、「ハイレゾズーム」合焦時のAF枠表示色を緑色に変更。カスタムボタンに割り当てられる機能も拡充している。その他の追加点・変更点は以下の通り。
画像編集メニューに表示する機能を選択可能に
連続撮影にループ再生、再生開始までの待機時間、自動連続再生の速度の設定を追加
「iメニュー」から動画の再生速度を事前に設定可能（等倍、1/2、1/4）
アプリ「SnapBridge」がスマホのWi-Fi接続を占有しないよう「ステーションモード」を追加
リモートグリップ「MC-N10」を接続した状態で、ATOMOS「UltraSync BLUE」にBluetoothで接続可能に