「スマホ壊れたらまじでしぬ」――ローチケの仕様変更で物議 運営「誤解を招く表現で申し訳ない」

2024年4月6日(土)10時15分 ITmedia NEWS

 「スマホ壊れたらまじでしぬ」——ローソンの電子チケットサービス「ローチケ」が4月3日に実施した仕様変更が物議を醸している。
 スマートフォン本体に依存した電子チケット管理となっており、新仕様では、電子チケットを一度本体にダウンロードしてしまうと、スマートフォンの機種変更やアプリの再インストール、SIMカードの移行を行った場合、チケットが表示できなくなるという。
 変更が発表されると、ユーザーからは困惑や不満の声が相次ぐ事態に。「ライブに行く権利を買ったはずなのに、なんでローチケのさじ加減でそれを抹消されるのか」「消費者庁案件なのでは?」といった声も出ていた。
 ローチケを運営するローソンエンタテインメントに、今回の仕様変更について聞いたところ「この度は『“ローチケ電子チケットアプリ”ご利用方法変更のお知らせ』において、お客様の誤解を招く表現となり、ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ございませんでした」と謝罪した。
●なぜ仕様変更したのか?
 その上で、仕様変更の理由を「不正・転売の防止の更なる強化が目的」であると説明する。ただし、スマートフォン/SIMカード依存のシステムを採用した理由や、識別方法について確認したものの「システムの詳細については、不正・転売防止の観点から控えさせていただきます」と明かさなかった。
 もともと、機種変更やアプリの再インストールで電子チケットが表示されなくなった場合でも、問い合わせ窓口まで連絡すれば再表示できる仕様となっていた。だが、当初案内にその記載がなく、これが混乱の一因にもなっていたといえる。同社は「分かりづらい表現になっていた」として、現在は表記を修正している。
 ただし、問い合わせは可能なものの、現時点ではWebフォームでの申請のみとなっており、緊急時のレスポンスに不安が残る。こちらについては「電話での問い合わせ策も準備している」と述べており、将来的には解消される見込みとしている。
●任意のチケットダウンロードは「今後対応予定」
 なお、競合のイープラスもローチケと同様、電子チケットをダウンロードしたあとスマートフォンの機種変更や、アプリを再インストールするとチケットが消失してしまう。ただし、ローチケと異なりチケットを任意のタイミングでダウンロードできるため、機種変更後であったり、ライブの開演前にダウンロードしたりといったことが可能だ。
 この点について同社に聞くと、「ダウンロードについては、今後任意で選べるように仕様を変更予定です」との回答があった。当面、ダウンロード後に機種変更する必要がでてしまった場合などは、窓口に問い合わせることになりそうだ。
 また、KDDIのpovo、楽天モバイルのUN-LIMITなどの一部環境、eSIM/デュアルSIMの一部端末において、認証が動作していない事象を確認しているという。こちらについては「改善に向けて調査検討を進めておりますのでご了承ください」としている。

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