「iPhone 15(128GB)」を最もお得に買えるキャリアは? 「割引後」と「返却タイミング」で比較する

2024年4月22日(月)6時5分 ITmedia Mobile

現在も売れ筋となっているiPhone 15

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 年度末商戦は値引き規制で控えめになる一方、ドコモは機種によっては4万4000円の値引きをしており(現在は終了)、auとソフトバンクは返却を前提としたプログラムで安価な実質負担額をアピールしている。今回は売れ筋の「iPhone 15(128GB)」に着目し、改めてどこのキャリアが本当にお得なのかまとめていこう。※価格は2024年4月21日時点のもの。
●iPhone 15(128GB)の一括価格と割引後の価格を比較する
 各社のお得に利用できるプランをチェックすると、ドコモがiPhone 15の128GBモデルに限り、のりかえ(MNP)にて44000円値引きと純粋に値引きという形を取っていたが、4月16日以降は2万2000円割引に減額された。一方、ソフトバンクでは128GBに限り1年間実質12円で利用できるようにしている。auではiPhone 15に対してはこの4月から実質負担額を低減する対応をとった。
 実質負担額の場合は今までのような単純な価格だけでなく、利用期間に応じて料金が変わるため、「どれだけの期間利用するのか」も重要だ。また、割引金額は期間によって変更されることがあるので、各社のオンラインショップの情報をチェックしておきたい。
 各社の料金を見ると、きれいに分かれた。1年利用ならソフトバンク、2年以上利用する場合はauが最もお得という結果になった。
 やはり目立つのが、ソフトバンクの「新トクするサポート(バリュー)」による「12円」だ。1年間は毎月1円の計12円で利用できるという数字のインパクトには、法改正直後から驚かされた。その一方で、1年を過ぎると負担額も一気に大きくなり、毎月の負担額が3359円と高額になる。21カ月目までならドコモより、22カ月目ならauよりも負担額は安価になる計算だが、これ以降も利用する場合は他社の方がお得になる計算だ。
 ドコモについては、回線契約の割引が2万2000円に減額されたことで、ソフトバンクやauよりも高くなっている。
 また、短期利用での返却は早期返却特典も利用できる。利用していて「合わなかった」という場面でも負担額を抑えることができる。一方で、長期で使う予定がない方はソフトバンクの方がお得に利用できる場合もある。自分の利用予定期間と照らし合わせてキャリアを選ぶと良さそうだ。
 2年利用の場合、4月15日までは4万4000円の割引が効いてドコモが最安だったが、割引が減額された16日以降はauが最安となっている。この4月からauではiPhone 15の「スマホトクするプログラム」における実質負担額を大きく抑えた。MNPの場合は割引が少ないものの、オンラインショップの割引は機種変更でも利用できるなど、au利用者が継続して使う場合にはよさそうだ。一方、負担額は2年利用時と変わらず、ドコモのような早期利用特典もないため、「新しいスマホにすぐ乗り換える」という方にはお勧めしない。
 楽天モバイルでは値引き前の本体一括価格は最も安価だが、値引きではなくポイントでの還元となる。また、現在のキャンペーン的には「買い替え超トクプログラム」よりも一括購入した方が多く還元される状態だ。
 買い替え超トクプログラムは、2年未満の返却ができない点、楽天カード以外では分割手数料が発生する点といった使いにくさに加え、他社のようなテコ入れが行われていないため、負担額が高価な状態が続いている。
 一方、楽天モバイルは一括購入または2年分割契約で最大1万2000ポイント付与する施策を実施。iPhone 15(128GB)なら実質11万9800円で購入できるなど、他社とは異なる戦略を取っている。
●長期利用や買い切りならドコモと楽天モバイル、利用期間が短期ならソフトバンク 注意点はiPhoneの本体容量
 大手4キャリアのiPhone 15の料金をチェックしてきたが、各社共に競合をリサーチしてのプラン構成にしていることが分かった。各社共通の注意点として、安く利用できるiPhoneの本体容量にも注意が必要だ。今回大幅値引きが利用できるものは128GBのみで、256GB以上のモデルでは利用できないことに注意してほしい。
 例えば、ドコモでは256GB以上の機種では2万2000円の割引にとどまり(※128GBは4月15日まではMNPで4万4000円引きだった)、ソフトバンクでは「新トクするサポート(バリュー)」の金額が大きく異なるなどの差が生じる。auや楽天モバイルでは大きな差はないものの、128GBモデルのようなお得感はなくなる。
 特にドコモのような長期利用時にお得になるキャリアと、長期利用でストレージ容量的に厳しい128GBモデルの組み合わせはトラップだ。割引が優遇される傾向にあるのはうれしいが、3年以上使うとなれば相応の使いこなしが求められる。
 昨今のゲームを始めとしたコンテンツでは、数十GBの容量をかかえるものも少なくない。正直128GBの容量ではあっという間にストレージを圧迫し、容量不足に陥る可能性がある。このような部分もストイックに管理できる人向けの製品だ。
 最後になるが、長期利用を前提とするならドコモ、利用期間が1年前後ならソフトバンクが最もお得に利用できるといえる。ポイント付与を含めた本体の実質価格なら、楽天モバイルで一括購入が最もお得にはなるものの、利用時の条件は他キャリアより多い。auのように機種変更時といった場面では最も安価になる例もあるため、利用期間や購入方法によって最もユーザーにあったキャリアを選ぶとよさそうだ。
●著者プロフィール
佐藤颯
 生まれはギリギリ平成ひと桁のスマホ世代。3度のメシよりスマホが好き。
 スマートフォンやイヤフォンを中心としたコラムや記事を執筆。 個人サイト「はやぽんログ!」では、スマホやイヤフォンのレビュー、取材の現地レポート、各種コラムなどを発信中。
・X:https://twitter.com/Hayaponlog
・Webサイト:https://www.hayaponlog.site/

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