プログラミング言語で書かれた謎の広告→「分かる人」が見ると……? 粋なアイデアが「おしゃれ」と話題 東急に制作背景を聞いた

2024年5月11日(土)12時15分 ねとらぼ

CSS部分をよく見ると……

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 東急グループのデジタル技術による街づくりプロジェクト、「URBAN HACKS」の電車内広告が「面白い!」「おしゃれな広告」と話題です。CSSの記述に見える文字列をよく見てみると……?
●「分かる人には分かる」広告が話題
 話題になっているのは、Webページの装飾を設定するためのプログラミング言語「CSS」風の文字列が黒い背景に並んでいる電車内広告。「エンジニア デザイナー募集」の記載もあるため求人広告とは分かりますが、コード部分の意味は一見しただけでは分かりません。
 しかしよくよくコードを読んでみると、「skill: 100%;」「org-style: flat;」「work-space: unset;」など、実は職場環境を紹介する文になっているのです! 「フラットな社風で働く場所は自由、スキルを100%生かせる仕事です」といった感じかな……?
 また、オフィスの場所が渋谷になっている別バージョンもあり、こちらは「desk-size: x-large;」と広い机が保証されています。「workstyle-color: #EEEEEE;」と、ワークスタイルカラーが真っ白ではなく“ほぼホワイトなライトグレー”になっている点にユーモアを感じますね。
 この広告は、2024年3月〜4月の期間に世田谷線を除く東急各線の電車内ドアに掲出。エンジニアやプログラマーに刺さりそうな仕掛けは、「わかる人に分かれ! って感じのお洒落な素敵な広告だな」「ターゲット層を絞っていて感心する」「cssで仕事内容を定義した面白い広告やん!」「よく見たらSEじゃない私でもちゃんと読める」などネットで反響を呼びました。
 また、「URBAN HACKS」は過去にも“画像生成AIを活用した広告”が話題に。生成用のプロンプトを記載した「エンジニアなら目を引く広告」のアイデアに反響が寄せられていました。
●話題の広告の背景を聞いてみた
 ねとらぼ編集部では、「URBAN HACKS」を手掛ける東急を取材。今回の広告の意図や掲出後の反応について、詳しく話を聞きました。
—— なぜこのような広告を掲載しているのでしょうか? また、ターゲット層を教えてください
東急: 東急各線にご乗車いただくエンジニア・デザイナーなどを対象として、「おっ、何か面白いものがあるな」というきっかけからURBAN HACKS(東急)に興味を持っていただきたいという思いがあり、直接的なメッセージではなく毎回少しひねったデザインにしています。
—— 「知識を持った人のみがCSS部分を読むため、一次選考にもなっていてすごい」というネットの意見もありますが、意図してのものでしょうか?
東急: 一次選考とする意図はありませんでしたが、分かる人には伝わることを意図していたため、前向きに受け止めていただいたことはうれしく思います。
—— 以前の生成AI画像の求人広告も“分かる人には分かる”内容となっていましたが、このような広告アイデアに込められたメッセージを教えてください。
東急: 私たちURBAN HACKSに少しでも興味を持っていただくために、電車にご乗車いただいている時間の中で面白いなと思っていただき、そこからURBAN HACKSって何だろうと興味を持っていただきたいという思いを持って求人広告を制作しています。
—— この広告を掲出してから、応募状況に変化はありましたか? また、SNS上での反響について、お受け止めをお聞かせください
東急: ユニークで斬新な広告だと評価をいただいており、思わず人に紹介したくなるというお声もいただいています。SNSで前向きな印象を持っていただいており、実際の応募・問い合わせにつきましても増加傾向にあり多くの方にご興味をお持ちいただいていると感じています。
協力・画像提供:東急(株)

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