未来の物流を見据えるYEデジタルが「2024年問題」に向けた課題解決に挑む
物流業界では法改正によってトラックドライバーの働き方改善が期待されています。一方それに伴い一日に配達可能な荷物量が減少、またドライバーの収入減の可能性など、複数の問題が懸念されています。2024年問題と言われるこれらの問題について、物流倉庫向けにデジタル技術の面から課題解決を試みる、株式会社YEデジタルに話を伺いました。
■EC 倉庫の現状と2024 年問題の関連を教えてください。
EC サイトで買い物をすると翌日には手元に届く現在、物流倉庫では今日の出荷オーダーが当日になっても五月雨で入ってくるため、その日の出荷量が確定するのはお昼過ぎになるなど、作業計画をたてるのが非常に困難です。
一方で労働者保護の観点で、トラックドライバーに対し、今年春から時間外労働の規制が適用されるのを目前に控え、出荷情報精度の向上や作業効率アップが喫緊の課題となっています。
■2024 年問題に向けて物流倉庫に求められるものは何でしょうか。
このような状況の中、倉庫は「計画どおり」荷揃え・積込することが求められます。
トラックの荷待ちを低減し、ドライバーの時間を有効に使うことができます。
そのためには、現状や見通しを正確に把握し、人員配置や作業の優先順位などを的確に見直すことが必要となります。
■2024 年問題に向け、どのような取り組みをされていますか?
株式会社YEデジタルではアビームコンサルティング株式会社と共同開発している物流倉庫向け意思決定支援ダッシュボード「Analyst-DWC」を、2024年4月にリリースすることが決定しました。このダッシュボードに表示されるさまざまなデータ分析結果に基づき現場の課題解決に向けた意思決定をすることで、出荷の荷揃えの遅れをなくすなど、2024年問題に向けた現場の取り組みが進むことが期待されます。
「Analyst-DWC」商品について
物流業務の支援に豊富な実績を有するアビームコンサルティングのノウハウを基に、庫内業務標準化のロジックを共同開発。お客様の過去データに基づき、当日の出荷量を推定して作業計画策定を支援することが可能。
また、関連システムのデータをYE デジタルがクラウドに蓄積し、活用基盤を構築。現状や予定をリアルタイムに見える化。
業務改善にむけた6つの意思決定シナリオを準備し、ボトルネックの把握や対策検討の参考になるさまざまな分析結果を、ダッシュボードからまとめて提供することで、ベテランの管理者でなくても、同じ指標でリアルタイムに最適な判断ができ、荷揃えの遅れゼロの実現を支援するとのこと。
搭載している課題解決にむけた6つの意思決定シナリオ
・作業員の配置計画
・作業員の生産性評価・教育計画
・作業順・作業開始タイミングの判断
・作業遅延・滞留の検出と対策
・在庫の適正配置と移動計画
・設備導入の計画
連携可能な関連システム(一部)
WMS/WES(YE デジタル「MMLogiStation 」)/RCS/その他(TMS 、勤怠管理システムなど)
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