ペトロブラス社とのCTV定期用船契約と新造CTV契約交渉の覚書を締結
PR TIMES2024年3月6日(水)19時16分
~海底油田からの原油積み出し時のCO2およびコスト削減へ~
株式会社商船三井(社長:橋本剛、本社:東京都港区、以下「当社」)の100%子会社でカーゴ・トランスファー・ベッセル(以下「CTV」)を保有・運航するSeaLoading Holding AS(CEO:久保芳朗、読み:シーローディング・ホールディング・エーエス、以下「SeaLoading社」、註1)が、 ブラジル国営石油会社PETROLEO BRASILEIRO S.A.(以下「ペトロブラス社」)とCTV「SeaLoader 2(読み:シーローダー ツー)」の定期用船契約を締結しました。また、両社は2024年内にCTV新造船契約交渉に着手することを決定しました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/92744/166/resize/d92744-166-622584a5564656ebc0cc-0.jpg ]
SeaLoading社は、2022年1月からペトロブラス社とCTVの試用契約を開始し、SeaLoader 2でブラジル沖サントス盆地に位置するペトロブラス社のFPSOで生産された原油のタンカーへの積み出しに30回以上成功しました。これにより、CTV技術が想定通りに機能することが立証され、2023年より定期用船契約に移行しました。そして今般、ペトロブラス社と2024年内にCTV新造船交渉に着手することの覚書を締結しました。
通常FPSO( Floating Production, Storage & Offloading System:浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備、註2)で海底から生産された原油は、原油タンカーで需要地まで輸送しますが、通常の原油タンカーは船体が波や風で揺れてしまうため、FPSOから直接 原油を受け取ることができません。そこで通常は特殊な荷役設備を搭載するシャトルタンカー(註3)が一度原油を受け取り、石油貯蔵基地または船から船へ積み荷を移すことが可能な平穏な海域まで輸送し、原油タンカーへ再度積み替えるオペレーションを行います。しかしながらCTVをFPSOと原油タンカーの間に接続することで、FPSOから原油タンカーへ直接原油を積み替えることが可能となり、原油物流の効率を格段に上げることができます。
現在、CTVは世界に2隻しかなく、SeaLoading社が全船保有し、CTV技術の特許を有しています。
[画像2: https://prtimes.jp/i/92744/166/resize/d92744-166-b075c40944f2da2de4f6-1.jpg ]
[画像3: https://prtimes.jp/i/92744/166/resize/d92744-166-4b60a365e8573a8cf960-2.jpg ]
またCTVを使用することにより、シャトルタンカーによる原油転送時に比べCO2排出量を大幅に削減することが可能となり、ブラジル沿岸では、従来のシャトルタンカーが、ブラジルのサントス域にて船から船へ積み荷を移すことを行う前提においては約60%、ウルグアイ沖で船から船へ積み荷を移すことを行う前提においては約80%のCO2削減が見込まれます。(実際のCTVおよびシャトルタンカーの荷役場所、燃費、海象条件等により削減率は異なります。)
当社グループは、従来のシャトルタンカーによる原油転送時に比べCO2排出量とコストを大幅に削減できるCTVの今後のさらなる普及を目指し、ペトロブラスやその他石油メジャーとの協業を強化しており、原油生産・貯蔵から積み出しに至るまでのサプライチェーンにおける効率化と環境負荷低減を進めてまいります。
[画像4: https://prtimes.jp/i/92744/166/resize/d92744-166-b9a15513291287615623-3.jpg ]
[画像5: https://prtimes.jp/i/92744/166/resize/d92744-166-ed9e35e044e39a596d33-4.jpg ]
(註3) シャトルタンカー
FPSOなど洋上の石油生産貯蔵積出設備から陸上の石油精製基地まで原油を輸送するタンカーです。海上で原油を受け入れるため、厳しい海気象・潮流条件下でもアンカーなしで安全に荷役が行えるよう、ダイナミックポジショニングシステム(自動船位保持装置)やバウローディングシステム(船首で洋上荷役を行うための荷役装置)などを装備しています。
株式会社商船三井(社長:橋本剛、本社:東京都港区、以下「当社」)の100%子会社でカーゴ・トランスファー・ベッセル(以下「CTV」)を保有・運航するSeaLoading Holding AS(CEO:久保芳朗、読み:シーローディング・ホールディング・エーエス、以下「SeaLoading社」、註1)が、 ブラジル国営石油会社PETROLEO BRASILEIRO S.A.(以下「ペトロブラス社」)とCTV「SeaLoader 2(読み:シーローダー ツー)」の定期用船契約を締結しました。また、両社は2024年内にCTV新造船契約交渉に着手することを決定しました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/92744/166/resize/d92744-166-622584a5564656ebc0cc-0.jpg ]
SeaLoading社は、2022年1月からペトロブラス社とCTVの試用契約を開始し、SeaLoader 2でブラジル沖サントス盆地に位置するペトロブラス社のFPSOで生産された原油のタンカーへの積み出しに30回以上成功しました。これにより、CTV技術が想定通りに機能することが立証され、2023年より定期用船契約に移行しました。そして今般、ペトロブラス社と2024年内にCTV新造船交渉に着手することの覚書を締結しました。
通常FPSO( Floating Production, Storage & Offloading System:浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備、註2)で海底から生産された原油は、原油タンカーで需要地まで輸送しますが、通常の原油タンカーは船体が波や風で揺れてしまうため、FPSOから直接 原油を受け取ることができません。そこで通常は特殊な荷役設備を搭載するシャトルタンカー(註3)が一度原油を受け取り、石油貯蔵基地または船から船へ積み荷を移すことが可能な平穏な海域まで輸送し、原油タンカーへ再度積み替えるオペレーションを行います。しかしながらCTVをFPSOと原油タンカーの間に接続することで、FPSOから原油タンカーへ直接原油を積み替えることが可能となり、原油物流の効率を格段に上げることができます。
現在、CTVは世界に2隻しかなく、SeaLoading社が全船保有し、CTV技術の特許を有しています。
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またCTVを使用することにより、シャトルタンカーによる原油転送時に比べCO2排出量を大幅に削減することが可能となり、ブラジル沿岸では、従来のシャトルタンカーが、ブラジルのサントス域にて船から船へ積み荷を移すことを行う前提においては約60%、ウルグアイ沖で船から船へ積み荷を移すことを行う前提においては約80%のCO2削減が見込まれます。(実際のCTVおよびシャトルタンカーの荷役場所、燃費、海象条件等により削減率は異なります。)
当社グループは、従来のシャトルタンカーによる原油転送時に比べCO2排出量とコストを大幅に削減できるCTVの今後のさらなる普及を目指し、ペトロブラスやその他石油メジャーとの協業を強化しており、原油生産・貯蔵から積み出しに至るまでのサプライチェーンにおける効率化と環境負荷低減を進めてまいります。
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(註3) シャトルタンカー
FPSOなど洋上の石油生産貯蔵積出設備から陸上の石油精製基地まで原油を輸送するタンカーです。海上で原油を受け入れるため、厳しい海気象・潮流条件下でもアンカーなしで安全に荷役が行えるよう、ダイナミックポジショニングシステム(自動船位保持装置)やバウローディングシステム(船首で洋上荷役を行うための荷役装置)などを装備しています。
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