青海省、青蔵高原生物遺伝資源バンクを初期的に完成―中国
「青蔵高原生物遺伝資源バンク」プロジェクトが検収に合格した。
青海省科学技術庁によると、中国科学院西北高原生物研究所が先頭となり建設する「青蔵高原(チベット高原)生物遺伝資源バンク」プロジェクトが正式に検収に合格した。同プロジェクトは青蔵高原の生物遺伝資源の保護、鑑定・評価、共有・利用をサポートするものとなる。新華社が伝えた。
同プロジェクトは、青海省科学技術庁高原生物技術イノベーション実用化センター建設プロジェクトを活用し、中国科学院西北高原生物研究所が建設を担当。サンプル管理、ゲノムシーケンス、データ分析、情報共有、復元・更新の5つの機能プラットフォームを構築した。
同プロジェクトは自動化超低温保管庫、超低温長期保管庫、植物生体バンク、動物生体バンク、魚類資源バンク、薬効成分・化合物資源バンク、微生物バンクを構築し、遺伝資源5万点以上を保存し、青蔵高原の遺伝資源保存能力を効果的に向上させた。
中国科学院西北高原生物研究所の楊其恩(ヤン・チーエン)副所長は、「青蔵高原生物遺伝資源バンクが始動した後、ユキヒョウやヒグマなどの19種の三江源地域代表種の参照ゲノム解析を完了した。ユキヒョウや裂腹魚類などの5種の動物群の進化の歴史と個体群動態の解析に成功し、青蔵高原動物ゲノムデータバンクを構築した」と説明した。
青蔵高原生物遺伝資源バンクのデータバンクに現在収録されている動物ゲノムデータは10TB(テラバイト)を超えており、チベットヒツジ、ヤク、中薬・チベット生薬などの高原野生動植物資源の開発、保護、応用を推進することになる。
長江、黄河、瀾滄江(メコン川)の発源地としての青海三江源地域は、世界の高標高生物多様性が最も集中している地域の一つであり、青蔵高原の重要な生態安全バリアと生物多様性の宝庫でもある。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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