中国独自開発の波力エネルギー海洋生態観測ブイの研究開発テストプラットフォームが使用開始
中国が独自に開発した波力エネルギー海洋生態観測ブイの研究開発テストプラットフォームが正式に使用開始されました。
中国科学院深セン先進技術研究院と広州エネルギー研究所が共催する新型波力エネルギー海洋生態観測ブイ「合作者号」の始動式が9日、中国南部広東省深セン市でおこなわれ、中国が独自に開発した波力エネルギー海洋生態観測ブイの研究開発テストプラットフォームが正式に使用開始されました。
「合作者号」は航路標識の設計基準を満たしており、搭載能力が高く、台風に強く、生物の付着を防ぐなどのメリットを備えています。直径3.3メートル、高さ9メートル、重さ9トンのブイは、2024年1月に深セン市の大鵬湾海域で進水して試験運用され、2カ月の洋上テスト・調整を経て、各機能が良好に稼働しています。
ナビゲーション機能のみを持つ従来の航路標識と異なり、「合作者号」は水面の上下に設置されるより多くの機器を搭載でき、4G/5G無線電波を十分に利用してスマートIoT(モノのインターネット)も構築できます。「合作者号」が有する複数の革新ポイントのうち、新型洋上生態機器とセンサーの革新が第一です。
深セン市海洋音響光学探査技術・装備工程研究センターの李剣平主任によりますと、生態観測ブイ「合作者号」には、2種類の国産水質マルチパラメーターセンサー、深セン先進技術研究院が開発した海洋プランクトンの原位置イメージング観測機器、国産水中ハイビジョンカメラなど、多くの国産先進センサーと観測設備が搭載されています。これらの機器は温度、塩分、pH、溶存酸素などの従来の海水環境要素をリアルタイムでモニタリングできるだけでなく、プランクトン、底生生物、遊泳生物(ネクトン)など海洋生態状況を反映する新たな重要指標のスマートモニタリングも実現できます。
「合作者号」のもう一つの革新ポイントは、先進的な波力エネルギー転換技術を採用したことです。この技術は広州エネルギー研究所が独自に開発したもので、波力エネルギー技術を生態観測ブイに応用した国内初のケースです。(提供/CRI)
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