中国製の安価なEVを米国の消費者が買えない理由―米メディア
米公共ラジオ(NPR)電子版は6日、「中国製の安価な電気自動車(EV)を米国の消費者が買えない理由」とする記事を掲載した。
米公共ラジオ(NPR)電子版は6日、「中国製の安価な電気自動車(EV)を米国の消費者が買えない理由」とする記事を掲載した。
中国メディアの環球時報が要約して伝えたところによると、記事はまず「新しいEVは安くない。少なくとも米国では安くない。世界の他の地域では中国からの安価なEVが豊富にあるが、米国では27.5%の関税により締め出されている」と伝えた。
記事によると、米国ではEVの価格が下がっているものの、安価なものは依然として入手困難だ。逆説的に聞こえるかもしれないが、ステーキは割引されてもハンバーガーよりはるかに高価だ。今、自動車界のフィレミニヨンである高級電動SUV(多目的スポーツ車)が販売されているが、小型で安価なEVはどうか。そのハンバーガーケースは空だ。ガソリンを節約するためにEVを望んでいたある消費者は、新車と中古車について熟考した上で、新しいシボレーのEV「ボルト」を選んだ。税額控除後の価格はわずか2万3500ドル(約364万円)だ。同氏によると、この車は「良くはないが安い」と感じられたという。現在、ボルトは生産されていない。
米自動車調査会社ケリー・ブルー・ブックによると、米国ではEVの価格が昨年から約10%下落したものの、依然として平均約5万4000ドル(約837万円)する。企業はより安価な選択肢の開発に取り組んでいると述べているが、時間はあまり残されていない。中国企業傘下のスウェーデンの自動車メーカー、ボルボは今夏に米国で中国製EVを3万5000ドル(約542万円)からという比較的手頃な価格で販売する計画だ。
本当に安価な中国製EVが急増している。何十年もかけてグローバリゼーションと自動車製造を追跡してきた経済学者のスー・ヘルパー氏によると、デトロイトの駐車場で試乗した比亜迪(BYD)のコンパクトEV「シーガル」は「とても印象的で、かわいかった」という。シーガルの米国での価格は、米国の安全基準を満たすよう改造する必要があるため1万ドル(約155万円)を超える。しかし、価格を倍にして27.5%の関税を支払ったとしても、米国で販売されるすべてのEVよりも安い。
ヘルパー氏によると、その理由は、まずこの車が最近の米国では珍しいほど小型だということだ。そして中国には「規模の経済」と賢いデザインがある。(翻訳・編集/柳川)
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