北朝鮮、核技術者を病院に収容「国際社会からの隔離」か
北朝鮮当局が、核関連の技術者を病院に隔離収容したと、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。先日行われた咸鏡北道(ハムギョンブクト)吉州(キルチュ)郡豊渓里(プンゲリ)の核実験場の爆破の後続措置と思われる。
平安北道(ピョンアンブクト)の情報筋によると、このような措置が行われたのは爆破の前のことだ。
「豊渓里の核実験場を廃棄するとして国際記者団を招待する前から、核技術者たちを治療の名目で病院に入院させた」
この病院は、平安南道(ピョンアンナムド)の安州(アンジュ)市郊外にある原子力総局傘下の131指導局のもので、原子力研究所と核開発に関連した技術者のための医療施設。情報筋は、政府高官から核技術者を多数入院させたとの話を聞いたと述べた。
安州に隣接する寧辺(ニョンビョン)には核開発施設、价川(ケチョン)にはウラン鉱山があるなど、この地域は北朝鮮の「核開発団地」となっている。
病院の周囲は武装した兵士が警備しており、部外者の立ち入りは禁じられている。情報筋は、ある技術者が家族とともに入院させられたことを根拠に、治療や検査目的ではなく隔離のための措置だと見ている。
平安南道の別の情報筋によると、病院にはドイツ製のエックス線写真など近代的な医療機器が複数導入されていて、効果の高い外国製の医薬品と良質な食事が提供されるなど、一般の病院とは比べ物にならないほど「いたれりつくせり」の施設だとのことだ。
今回の技術者の入院の理由については秘密とされており、技術者も外出を禁じられていることから、周辺住民は首を傾げているとのことだ。
いずれの情報筋も、技術者の隔離の理由についてはわからないとしているが、今後ありえる国際機関などの査察に備えた措置という見方も可能だろう。
一方、核実験場やウラン鉱山の周辺は放射能汚染で健康被害が発生しているとの証言が相次いでおり、その検査や治療のための入院である可能性もある。
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