ウクライナ東部への労働者派遣に積極的な北朝鮮、対象人員を選抜
ロシアのアレクサンドル・マツェゴラ駐北朝鮮大使が先月18日、ウクライナ東部で親ロシア派勢力が独立を宣言した「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」と関連し、「北朝鮮と共和国の協力の可能性は非常に幅広い」と語った。それ以降、北朝鮮はドネツクに派遣する労働者を選抜を進めていると、ロシア国内の対北朝鮮情報筋が韓国デイリーNKに明らかにした。
北朝鮮当局は、ロシアに派遣されている労働者を戦争地域に派遣する準備をせよとの指示を下したという。その数は約1000人。各事業所は、今月末までに平壌に人員のリストを提出することを命じられた。
また、北朝鮮国内でも選抜が行われ、作業は既に終わっていると伝えられている。
別の北朝鮮内部情報筋は、これまでロシアに労働者派遣を行ってきた対外建設指導局、綾羅(ルンラ)指導局、水産省、鉄道省などが、自らの管理下にあった待機中の労働者からドンバスに派遣する者を選抜したと伝えた。
北朝鮮は、既にロシアで働いている労働者をまずドンバスに送り込み、ロシア政府から要請があれば、北朝鮮国内から追加で人員を送り込む計画だ。
北朝鮮は2020年1月以降、国境を封鎖し、一切の出入国を許していないが、そんな中でもロシアに労働者を派遣している。ただし、大規模な派遣は難しく、小グループに分けて出国させていたと伝えられている。
一方、労働者の間では、ドンバスは戦争状態にありリスクが高いのに、きつい労働を強いられるばかりで、報酬が高くないとの噂が流れ、行きたがらない人も多いとのことだ。
そのため、平壌では思うように人員が集まらず、派遣待機リストのほとんどが地方出身者で埋められている。ただ、今のところ派遣命令は出されていない。
情報筋は、戦争がまだ終わっていない状況で、当局は現地の情勢を注視しつつ、適切な時点に派遣する計画だと伝えた。朝鮮労働党は、今回の話をいい外貨稼ぎのチャンスだと見て、かなり積極的だとも伝えている。
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