金正恩氏、初の「戦術核攻撃潜水艦」進水式に参加
北朝鮮で6日、金正恩総書記の出席の下、同国海軍で初となる「戦術核攻撃潜水艦」の進水式が行われた。朝鮮中央通信が8日、伝えた。
進水式には朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の李炳哲(リ・ビョンチョル)、朴正天(パク・チョンチョン)の両元帥、金徳訓(キム・ドックン)内閣総理、金明食(キム・ミョンシク)海軍大将をはじめ、党・政府・軍の関係者が参加した。
戦術核攻撃潜水艦第841号は海軍に引き渡され、「金君玉(キム・グノク)英雄」号と命名された。金君玉は、朝鮮戦争時に米海軍重巡洋艦「USSボルチモア」を撃沈したとして、共和国英雄称号を授与した軍人。実際にはUSSボルチモアは戦争に参加しておらず、虚偽宣伝の一環とされる。
公開された写真から、同艦には潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を発射できる発射管が計10基あると推定される。発射管は大型のもの4基、小型のもの6基で構成されていると見られる。また核弾頭搭載の水中ドローン「ヘイル(津波)」や、魚雷発射管から打ち出せる巡航ミサイルを装備している可能性もある。
金正恩氏が祝賀演説を行い、「艦船工業の中興はこれ以上退く道がなく、必ず実現させるべき最重大課題である。今後も連続的に水中および水上戦力の現代性を引き続き向上させ、わが海軍の核武装化を引き続き推進する」との戦略・戦術的構想を明らかにした。
つづけて、李炳哲氏の命令によって金君玉英雄は進水した。
金正恩氏は金君玉英雄を見て回り、「海軍の核武装化はこれ以上延ばすことも、遅らせることもできない差し迫った時代的課題、革命武力建設の中核的要求として提起される」と述べ、「戦術核を搭載した水中および水上艦船を海軍に引き渡す事業に拍車をかけて、わが海軍が自己の戦略的任務を円滑に遂行できるようにしなければならない」と語った。
同通信は、金君玉英雄艦の進水式は、「偉大な金正恩時代の主体的海軍武力の強化・発展史と国家核戦力建設史に特記すべき歴史的出来事、先進海洋強国建設の雄大な目標への荘厳な出発を宣言した意義深い契機として祖国の歴史に記されるであろう」と記した。
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