ハマスに武器、中東戦争にも派兵…金正恩の「悪ノリ」を警戒
米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は10日、軍事ブロガーや大学教授らの発信情報を引用しながら、イスラエルに侵入したハマス戦闘員が北朝鮮製の武器を使用しているもようだと報じた。
指摘されたのは「F-7」とされるロケット榴弾で、北朝鮮から中東に多く輸出されたものだという。
北朝鮮がハマスとの関係を自ら明らかにしたことはないと思われるが、パレスチナ自治政府とは親密であり、ハマスやヒズボラを支援するイラン、またシリアとも軍事的な協力関係にある。IS(イスラム国)が猛威を振るった時期には、その戦闘員がシリア軍から奪ったと見られる北朝鮮製武器を使っていた。
だからハマスが北朝鮮製の武器を持っていても、驚くほどのことではない。
ただ、金正恩総書記がこの状況をどのように見ているかは、大いに気になる。近く北朝鮮が何らかの論評を出すかもしれないが、同国は50年前にイスラエルが不意打ちを食った第4次中東戦争に空軍を派兵している。
米韓との対決姿勢を強めている金正恩氏としては、米国が対ロシア(ウクライナ戦争)と対中国(台湾海峡問題)に加え、中東においてまで問題を抱え込むのは歓迎すべきことのはずだ。また、ハマスが大量のロケット発射でイスラエルのアイアンドームの守りを破ったことは、北朝鮮の長射程砲・ロケット砲の脅威にさらされている韓国社会にも少なからず衝撃を与えた。
さらにはこのタイミングで、北朝鮮からロシアへの兵器輸送と見られる列車の移動も観測されている。
もしかしたら後の歴史家が「あれが第3次世界大戦だった」と語るかもしれない激動の情勢下で、金正恩氏はプレーヤーとして一定の「役割」を確保しているわけだ。この状況で、金正恩氏にいっそうの「悪ノリ」を許すことはぜったいに避けたい。
こうして見ると、尹錫悦政権になって日韓関係が改善し、日米韓の協力が強化されてきているのは本当に幸いだったと思う。平時には、あってもなくても困らないように思えるものでも、世界がキナ臭くなるほどに真価を発揮するのが、こうした安全保障協力なのかもしれない。
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