アジア制覇を託された“最強のアタッカー”…59年ぶりの栄冠にソン・フンミンが挑む!
サッカーキング2019年1月7日(月)20時15分
イングランドで大活躍を見せる男が母国のアジア制覇に挑戦する [写真]=Getty Images
彼の活躍ぶりを今さら説明する必要はないかもしれない。トッテナム所属の韓国代表FWソン・フンミンのことだ。
トッテナムでは2016-17シーズンから2シーズン連続で二桁得点を記録し、今や“スパーズ”には欠かせない選手へと成長。2018-19シーズンは開幕直後に、ジャカルタで開催されたアジア大会に参加するためチームを離れ、3試合欠場することになったが、優勝して兵役免除を勝ち取った。脂が乗った大事な時期に、1年半の軍隊生活を避けられたことはソン・フンミンの精神面に大きな影響を与えたのは間違いない。
それでも、今季は12節が終わった時点でゴールはなかったのだが、第13節(2018年11月25日)のチェルシー戦で初ゴールを決め、3-1の勝利に貢献してから急にスイッチが入った。12月のリーグ戦7試合すべてに出場し、6ゴールを記録。24日のエバートン戦と27日のボーンマス戦では2試合連続2ゴールをたたき出してみせた。
ここまでプレミアリーグでは16試合8ゴール6アシスト、カラバオカップで3ゴール、FAカップで1ゴールを決めてきた。この時期にアジアカップ出場のためトッテナムを離れるのはソン・フンミンにとっても、トッテナムにとっても悩ましいことだろう。
「59年ぶりのアジアカップ制覇」が合言葉
ソン・フンミンはアジアカップ出場のためチームを離れる心境について、「夏にも一度チームを離れているので申し訳ないという気持ちはある」と語っている。ただ、トッテナムは「ソン・フンミンは1月13日に行われるプレミアリーグ第22節のマンチェスター・ユナイテッド戦の後に代表チームに合流する」と発表した。そうなると、グループステージ初戦のフィリピン戦(1月7日)、2戦目のキルギス戦(同11日)に出られないため、3戦目の中国戦(同16日)からの出場となる。韓国代表にとって、まずはソン・フンミンが抜けた2試合で、きっちりと勝ち点を収めておけるのかが、優勝へのカギとなりそうだ。
ちなみに韓国は、1960年のアジアカップ初優勝を最後にタイトルから遠ざかっている。国内メディアの論調は「59年ぶりのアジアカップ制覇」が合言葉のようになっており、その期待は日を追うごとに増しているように感じる。というのも、パウロ・ベント監督が就任してから去年のAマッチ6戦を3勝3分と負けなしで乗り切ったことが大きく、代表人気に再び火がついたからだ。さらに、招集された選手の顔触れを見てもそれは一目瞭然だ。エースで主将のソン・フンミンだけでなく、ロシア・ワールドカップ後に代表引退を考えていたMFキ・ソンヨン(ニューカッスル)やMFク・ジャチョル(アウクスブルク)などの欧州組を説得して呼び寄せているところに、意気込みの強さが感じ取れる。また、昨季Jリーグで16ゴールを叩きだし、ベストイレブンも受賞したFWファン・ウィジョ(ガンバ大阪)にも、ゴールへの期待が高まっているのは日本でも周知の通りだ。
強行スケジュールが懸念されるも本人は…
それでも“絶対的エース”はソン・フンミンだ。今や“アジア最強のアタッカー”であることに疑いの余地はなく、切れ味鋭いドリブルと精度の高いシュート力を武器に決定機を演出する。左右両サイドから鋭くカットインし、フィニッシュに持ち込むスタイルを確立してゴールを量産しているが、アシストの多さも代表では武器になるだろう。
彼のゴールでチームの士気が大きく変わるのは言うまでもない。ただ、これまでもトッテナムでの好調を代表に持ち込めないことがあり、そこは悩みの種と言えるだろう。一方で、代表チームとクラブでは求められる役割が違うため、「代表でソン・フンミンをどのように生かすべきか?」という模索が後を絶たない。
心配事は他にもある。リーグ戦を消化したあとにUAEに入り、すぐにグループステージを戦うという強行スケジュールだ。韓国スポーツ紙『スポーツ京郷』も「(ソン・フンミンには)期待と憂慮が同時に交差している。彼の勢いは恐ろしいものがあるが、少しも休めない状況が心配でもある」と報じている。が、ソン・フンミンは韓国代表を優勝に導くため、主将としてエースとしての役割を全うする覚悟だ。
「韓国は59年間もアジアカップで優勝していない。アジアカップ出場は僕の国のためにもとても重要なことだ」
そう語ったソン・フンミンが自らのゴールで、母国を59年ぶりの優勝に導くことができるのか? 要注目だ。
文=金明昱
トッテナムでは2016-17シーズンから2シーズン連続で二桁得点を記録し、今や“スパーズ”には欠かせない選手へと成長。2018-19シーズンは開幕直後に、ジャカルタで開催されたアジア大会に参加するためチームを離れ、3試合欠場することになったが、優勝して兵役免除を勝ち取った。脂が乗った大事な時期に、1年半の軍隊生活を避けられたことはソン・フンミンの精神面に大きな影響を与えたのは間違いない。
それでも、今季は12節が終わった時点でゴールはなかったのだが、第13節(2018年11月25日)のチェルシー戦で初ゴールを決め、3-1の勝利に貢献してから急にスイッチが入った。12月のリーグ戦7試合すべてに出場し、6ゴールを記録。24日のエバートン戦と27日のボーンマス戦では2試合連続2ゴールをたたき出してみせた。
ここまでプレミアリーグでは16試合8ゴール6アシスト、カラバオカップで3ゴール、FAカップで1ゴールを決めてきた。この時期にアジアカップ出場のためトッテナムを離れるのはソン・フンミンにとっても、トッテナムにとっても悩ましいことだろう。
「59年ぶりのアジアカップ制覇」が合言葉
ソン・フンミンはアジアカップ出場のためチームを離れる心境について、「夏にも一度チームを離れているので申し訳ないという気持ちはある」と語っている。ただ、トッテナムは「ソン・フンミンは1月13日に行われるプレミアリーグ第22節のマンチェスター・ユナイテッド戦の後に代表チームに合流する」と発表した。そうなると、グループステージ初戦のフィリピン戦(1月7日)、2戦目のキルギス戦(同11日)に出られないため、3戦目の中国戦(同16日)からの出場となる。韓国代表にとって、まずはソン・フンミンが抜けた2試合で、きっちりと勝ち点を収めておけるのかが、優勝へのカギとなりそうだ。
ちなみに韓国は、1960年のアジアカップ初優勝を最後にタイトルから遠ざかっている。国内メディアの論調は「59年ぶりのアジアカップ制覇」が合言葉のようになっており、その期待は日を追うごとに増しているように感じる。というのも、パウロ・ベント監督が就任してから去年のAマッチ6戦を3勝3分と負けなしで乗り切ったことが大きく、代表人気に再び火がついたからだ。さらに、招集された選手の顔触れを見てもそれは一目瞭然だ。エースで主将のソン・フンミンだけでなく、ロシア・ワールドカップ後に代表引退を考えていたMFキ・ソンヨン(ニューカッスル)やMFク・ジャチョル(アウクスブルク)などの欧州組を説得して呼び寄せているところに、意気込みの強さが感じ取れる。また、昨季Jリーグで16ゴールを叩きだし、ベストイレブンも受賞したFWファン・ウィジョ(ガンバ大阪)にも、ゴールへの期待が高まっているのは日本でも周知の通りだ。
強行スケジュールが懸念されるも本人は…
それでも“絶対的エース”はソン・フンミンだ。今や“アジア最強のアタッカー”であることに疑いの余地はなく、切れ味鋭いドリブルと精度の高いシュート力を武器に決定機を演出する。左右両サイドから鋭くカットインし、フィニッシュに持ち込むスタイルを確立してゴールを量産しているが、アシストの多さも代表では武器になるだろう。
彼のゴールでチームの士気が大きく変わるのは言うまでもない。ただ、これまでもトッテナムでの好調を代表に持ち込めないことがあり、そこは悩みの種と言えるだろう。一方で、代表チームとクラブでは求められる役割が違うため、「代表でソン・フンミンをどのように生かすべきか?」という模索が後を絶たない。
心配事は他にもある。リーグ戦を消化したあとにUAEに入り、すぐにグループステージを戦うという強行スケジュールだ。韓国スポーツ紙『スポーツ京郷』も「(ソン・フンミンには)期待と憂慮が同時に交差している。彼の勢いは恐ろしいものがあるが、少しも休めない状況が心配でもある」と報じている。が、ソン・フンミンは韓国代表を優勝に導くため、主将としてエースとしての役割を全うする覚悟だ。
「韓国は59年間もアジアカップで優勝していない。アジアカップ出場は僕の国のためにもとても重要なことだ」
そう語ったソン・フンミンが自らのゴールで、母国を59年ぶりの優勝に導くことができるのか? 要注目だ。
文=金明昱
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