SS4で高速クラッシュしたヒュンダイのタナク「モンテカルロでは、よく起こること」/2020WRC第1戦モンテカルロ デイ2後コメント
2020年のWRC世界ラリー選手権第1戦モンテカルロは1月24日、SS3〜8で争われる競技2日目を迎え、セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合首位に浮上。1.2秒差の総合2番手にエルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)が続き、トヨタ勢がワン・ツー体制を築いている。また前年王者のオット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)はSS4走行中に高速クラッシュがあり大会全体のリタイアを余儀なくされている。
走行を終えた各ドライバーのコメントは次のとおり。
■ヒュンダイ・シェル・モビスWRT
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ2総合3番手
「今日は少しフラストレーションが溜まる1日だった。午前中の走行はポジションを争うべくペースを上げ、クリーンな走りをするのが難しかった。チャレンジングなコンディションで、激しくプッシュできるだけの感触を掴めなかった」
「ステージを重ねるにつれ、感触を取り戻すことができたし、ペースノートクルーとして帯同しているダニ(ソルド)とのコンビネーションも改善されてきた。最終的にいい形で仕事ができるようになったし、自信も持てた」
「一歩ずつ、自分たちの任務をこなしながら、マシンにさらに自信を持てるようセットアップにも手を加えている。これからもこの戦い方を続けていくつもりだ」
「最後にオット(タナク)とマルティン(ヤルヴェオヤ/コドライバー)が無事だったことを喜びたい。本当に激しく、高速なクラッシュだったけれど、彼らが無事だったことがなによりも重要だよ」
●オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ2リタイア
「まず、僕とマルティン(ヤルヴェオヤ)は無事だ。すぐにクラッシュ前のコンディションを取り戻すよ。クラッシュするまで、マシンのフィーリングを一歩ずつ改善させていたところだった」
「昨夜(競技初日のSS1〜2)走っていて、そのとき起きたことをすべて理解できていたわけではなかったから、エンジニアと一緒に改善に取り組んでいた。今朝、マシンに乗り込んだ時点でマシンのフィーリングは改善されていた」
「あの流れを維持して、さらに改善させることができればよかったけれど、残念ながらクラッシュしてしまった。実はあのアクシデントを起こす前にもちょっとしたクラッシュがあった。(SS3で)アイスバーンに乗ってしまい、土手にぶつかりスピンしていたんだ」
「ラリー・モンテカルロではよく起こることだ。路面コンディションはいつもトリッキーでチャレンジングだからね。こういったシチュエーションでは、どのドライバーにも起こる出来事だよ」
●セバスチャン・ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ2総合4番手
「今日はいい1日だった。予想ではもっと路面に泥が出ていると思っていたが、なによりライバルたちが速すぎた。彼らに匹敵するスピードは出せなかったよ」
「ギャップが広がりすぎているから、あえてリスクを背負う必要はない。明日は出走順が変わるけれど、それもあまり違いを生むことはないだろうね。諦めず大会後半も戦っていく」
■TOYOTA GAZOO Racing WRT
●セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ2総合首位
「全体的にはとてもいい1日だった。午前中はクルマを完全には快適に感じることができず、少し慎重になり過ぎていいリズムを掴めなかった」
「しかし、セットアップを少し変えて臨んだ午後のステージではフィーリングが好転し、何度かいいタイムを刻むことができた。選んだタイヤが最適かどうか不安だったが、午後の再走ステージの2本目は路面が予想以上に乾いていたこともあり、決して悪いチョイスではなかったと思う」
●エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ2総合2番手
「午前中のコンディションはとても難しく、タイヤのグリップが頻繁に変わった。しかし、ヤリスに大きな自信を持つことができたから、いい朝になったよ」
「午後のステージの1本目では、少し安全サイドに振った走りになってしまった。2本目のステージはうまく走れたが、最後のステージは多くのクルマが通過したことでコンディションが非常に悪く、タイヤ選択に関して少し冒険し過ぎたかもしれない」
「それでも全体的にはいい1日だったから、明日もトライし続けるよ」
●カッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ2総合6番手
「午前中のステージはとても難しく感じられたが、その分だけ改善を進めることができたから満足している。凍った路面をスリックタイヤで走ったことはなく、今朝はかなり注意して走ったよ」
「しかし、ステージを重ねるうちにどんどんよくなり、午前も午後も2本目のステージ(SS4/7)はうまく走れた。学ぶべきことはまだ山ほどあるが、走れば走るだけクルマを快適に感じられるようになっている」
「明日のステージは、今日とはまた違うタイプだと思うから、ふたたび新しいチャレンジとなる。コンディションの変化に注意して走る必要があるだろうね」
■Mスポーツ・フォード
●エサペッカ・ラッピ(フォード・フィエスタWRC)/デイ2総合5番手
「タフな1日だった。僕たちは新たな環境で多くを学んでいるところだけど、それでももう少し(上位陣に)接近できると期待していた」
「首位グループとのギャップを縮めたかったけど、ステージごとに絶えず同じ間隔でタイムロスしていた。チームと共にタイムロスした場所の確認と、解決策を模索するつもりだ。明日はもっとよくなるといいね」
●テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)/デイ2総合16番手
「昨日の出来事(トランスミッショントラブルによるデイリタイア)があってからは、SSを駆け抜けて経験を積むことだけの1日だった。ルートノートクルーが走ったときとコンディションがかなり変化してしまったから、午前中はすごくトリッキーだった」
「それでも午後はマシになって、いくつか異なるタイヤ選択ができた。このことは、今後に役に立つはずだ」
●ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)/デイ2デイリタイア
グリーンスミスは競技2日目最初のステージだったSS4でスピンした際、溝に落ちてしまい、そのままデイリタイアを余儀なくされたため、コメントは発表されなかった。
なお、競技3日目には出走する見込み。
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