サウジアラビアの石油会社『アラムコ』がF1のグローバルパートナーに。グランプリ開催に前進か
3月10日(火)、F1はサウジアラビアの国営石油会社『アラムコ』との長期にわたる新たなグローバルスポンサーシップ契約を締結したと発表した。
この契約によりサウジアラムコは、DHL、エミレーツ航空、ハイネケン、ピレリそしてロレックスという広く知られたスポンサーとともに、F1の6番目のグローバルパートナーとなる。
公式サイトに発表された声明のなかでF1は、アラムコが『ダイナミックな魅力と成長する世界的ファン層』を理由にモータースポーツの最高峰であるF1を選び、さらにF1の国際的基盤は巨大な石油とガス産出企業であるアラムコを『5億人のファンからなる熱心な観客と結びつけ、そのサクセスストーリーを世界へよりよく伝えることができる』と述べている。
世界のビジネス事情に少しでも通じている人ならば、温室効果に世界で最大の影響を与える企業のひとつとF1とのパートナーシップに、衝撃を受けたかもしれない。巨大国営企業であるアラムコとF1の契約は、F1が2030年までに二酸化炭素排出量を事実上ゼロにする包括的な持続可能性プランとグリーンキャンペーンを発表したわずか数カ月後に発表されたのだ。
化石燃料の時代はゆっくりと、しかし確実に遠のきつつある。評判の観点からも、F1のビジネス面におけるこの行動を、破壊的とまでは言わずとも時代にそぐわないと見る向きもあるだろう。だがF1のCEOであるチェイス・キャリーはこの機会について、アラムコのエネルギー分野における『技術革新』から恩恵を得ることができると考えている。
「2020年シーズンをスタートするにあたり、長期的なグローバルパートナーとしてアラムコをF1ファミリーに迎えることができて嬉しく思う」とチェイス・キャリーは述べた。
「我々の専門知識を組み合わせて共有し、技術革新に関してアラムコと協力していくことを期待している。彼らの燃料とエネルギー分野における可能性と専門知識から我々は大きな恩恵を受けるだろう」
F1におけるアラムコの存在は、サウジアラビアGPの実現が近いことを示唆している。
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