1000マイル走破で万全のトヨタ/レースディレクターはF1と“二足のわらじ”か etc.【WECプロローグ・2日目Topics】
アメリカ・フロリダ州のセブリングで行われていたWEC世界耐久選手権の開幕前公式テスト“プロローグ”は、2日間・4セッションが終了した。
ハイパーカーをLMP2がタイムで上回るという、昨年来しばしば見られてきた構図でテストが終了するなか、2日目もセブリングのパドックから、米スポーツカー専門サイト『Sportscar365』の取材による各種情報をまとめてお届けする。
■LMP2が速いのは“2021年と同様の結果”
テスト2日目は午前中にフェルディナンド・ハプスブルク(リアルチームby WRT)、午後にフィリペ・アルバカーキ(ユナイテッド・オートスポーツ)が最速となったことで、4つのテスト・セッションのうち3つで、LMP2車両がタイムシートの最上位につける結果となった。
これは2021年、スパ・フランコルシャンで行われたプロローグテストの結果と一致する。2021年のプロローグでは最初の3セッションでLMP2がトップを奪い、最終セッションでのみハイパーカー・クラスが首位となっていた。
2021年と2021年で、プロローグを取り巻く状況は異なるが、既報のとおりLMP2車両は2021年シーズンと比較してパフォーマンスが低下しており、またハイパーカーのBoPも異なる。
■トヨタ、アルピーヌともに大きな問題なくテスト終了
トヨタGAZOO Racingのテクニカル・ディレクター、パスカル・バセロンは、GR010ハイブリッドが他のどのチームの車両よりも多くの周回をこなしたことから、「信頼性の問題はまったくない」と述べている。
トヨタは7号車GR010ハイブリッドが2日間で269周を走行、8号車GR010ハイブリッドは281周を走破している。開幕戦は1000マイル(または8時間)で争われるが、2台の周回数をマイル換算するとそれぞれ1006マイル、1051マイルとなる。
一方アルピーヌ・エルフ・チームも、フィリップ・シノー代表によると、36号車アルピーヌA480・ギブソンはトラブル・フリーでプロローグを終えたという。
シノーはLMP2との相対的なペースについても言及し、「FIAとACOがより論理的な何かへと(BoPを)リファインする良い方法を見つけるものと、私は確信している」と述べた。
「プロローグは、そのためにある。全体的な視点について、最初の視点を手にするためだ。それがあれば、トラック上のすべての車両を管理するための最善の方法を見つけるのには、1週間もかからないだろう」
オーガナイザーはプロローグ後、開幕までの間にBoPを変更する可能性を保持している。
■第2戦スパでのグリッケンハウスの布陣が確定
スクーデリア・キャメロン・グリッケンハウスの代表、ジム・グリッケンハウスは、WEC第2戦スパ6時間レースの週末にニュルブルクリンク24時間の予選レースがバッティングしたことにより、スパへ2台目のグリッケンハウス007 LMHをエントリーすることを取りやめたと語っている。
リチャード・ウエストブルックとフランク・マイルーはニュルでのチームのラインアップに加わり、オリビエ・プラ/ロマン・デュマ/ライアン・ブリスコーという開幕戦と同じトリオが、スパで708号車をドライブすることが明らかにされた。
なお、プジョーがスパのイベントから撤退したことにより、グリッド上にはふたつの追加エントリーを受け入れる余裕ができているが、WECがこの枠をレース・バイ・レースのエントリーに開放するかどうかは不明だ。
WECのCEOであるフレデリック・ルキアンは以前に、今季のル・マン以外のイベントにおいては、スペースの都合上、1戦限りのエントリーを認めないという方針を明らかにしていた。
■WECのコルベットは、IMSA GTD仕様より「良い経験」
コルベット・レーシングで64号車シボレー・コルベットC8.Rをドライブするトミー・ミルナーは、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権で走らせているC8.R GTDと比較すると、WECにおけるLMGTE仕様は「はるかに優れている」とコメントしている。
シボレーは今季よりGT3車両で争われるIMSAのGTDプロクラスに、LMGTE仕様を“デチューン”したC8.R GTDでアメリカの国内ホモロゲーションを取得し、参戦している。
「(WECのLMGTEプロで採用されている)ミシュランのコンフィデンシャルタイヤは、大きな違いを生む」とミルナー。
「現在、WECではIMSAと比べて85kg、車両が軽い。パワーもよりあることを体感できる。これは、はるかに良い経験だね」
なお、GMでスポーツカーレースプログラムマネージャーを務めるローラ・ウォントロップ・クラウザーも、テスト最終日に現場を訪れていた。
■その他:気になるレースディレクターの行方
・グリッケンハウス・レーシングは、そのYoutubeチャンネル上で、プロローグの週末の裏側を動画で配信している。
・これまでWECのレースディレクターを務めてきたエドゥアルド・フレイタスは今年、F1世界選手権でも交代制でレースディレクターを務める。この新たな役割と並行して、今季のWECのすべてのイベントで、引き続き同職を務めることが予想されている。フレイタスはプロローグテストでもこれまで同様セッションを指揮していたが、2022年の彼のWECにおけるポジションについて、公式な見解はまだ発表されていない。
・テスト翌日の14日月曜日夕方、サーキットではシリーズによる集合写真撮影がターン16上で行われる予定だ。レースウイークの走行開始となるフリープラクティス1は、16日水曜日の11時5分(日本時間17日木曜0時5分)にスタートする。
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