メキシコ戦に向けて侍ジャパンの状態は?日本一のコーチが”打線”を診断!「長打が出ているのがいい」
(C)Getty Images
野球日本代表の「侍ジャパン」は日本時間21日、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)準決勝でメキシコとの大一番を迎える。ここまで無敗の5連勝と好調を維持する侍ジャパンは、5大会連続での4強進出。悲願の世界一へ向けて、あと2勝に迫った。
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イタリア戦では村上宗隆(23)が5番に下がり、代わって吉田正尚(29)が4番に座った。今大会に入って初めて打順をいじったわけだが、吉田にはソロアーチが生まれ、村上も貴重なタイムリーヒットを放つなど、打線のつながりは上々だった。
では、準決勝に向けて侍打線の状態はどうなのか。現役時代に最多勝や最優秀防御率など数々のタイトルを獲得し、引退後はダルビッシュ有や田中将大らを育てた佐藤義則氏に話を聞いた。
「イタリア戦では、フォアボールとデッドボールでチャンスをくれて、村上も岡本も反対方向にいい打球を打てた。初球をきっちり捉える積極性も見えたし、調子は上がってきたかなと思う。村上は5番に下げられたけれども、まあ打順じゃないと思うんで、自分の仕事をしっかりできれば、またいいものが出てくるだろうしと思って見ていた」
好調だった上位打線とは対照的に、1次ラウンドで4番に起用された村上のバットは湿っていた。しかし、イタリア戦ではチャンスできっちり結果を出し、やや状態が上向いて来たように見える。これについて同氏は、「反対方向にしっかり打てている。村上も岡本も抜けたボールを捉えて長打にできた。ホームランバッターが大きいのを打てるようになっているので、いい感じで次の試合に挑める」と評価した。
とりわけ村上の打席について、「あれでちょっと気分的に変わったのかなっていうのもあると思う。相手が左ピッチャーだったのもあるけど、反対方向に意識があってバットがうまく出た。ライトスタンドに打球が向かっていたら、また引っかけるような打撃になったはず」と復調の兆しを感じたという。
準決勝のメキシコ戦に向けて、佐藤氏がキーポイントの一つに挙げたのが長打だ。
「やっぱり長打が出ているのがいい。3本ヒットを打っても1点しか取れない場合もあるが、チャンスで長打が出ると一気にみんながホームに返って来られる。長打を打てる選手が多いので、1、2番が塁に出て、3〜5番が長打でかえすのが日本にとったらベスト。その後には岡本も牧もいるからね」
好調の大谷翔平、吉田正尚、岡本和真といったところはもちろん、村上にも復調の気配が出てきた侍打線。メキシコ戦での爆発に期待したい。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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